マルチクラウド管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

マルチクラウド管理システムの開発会社は、対応範囲、運用体制、移管条件の3点で比べると、自社に合う構築・運用を選びやすくなります。

各社の特徴や向いている案件、選ぶときに確かめたい事項を、順に見ていきます。全体像はマルチクラウド管理システム開発の完全ガイドもご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・マルチクラウド管理システム開発の完全ガイド

マルチクラウド管理システムのパートナー選びが重要な理由

パートナー選定で確認する責任分界、現場の業務、導入範囲を並べた図。
3つの観点をそろえると、任せる範囲を整理しやすくなります。

AWS、Microsoft Azure、Google Cloudは、仕様や権限モデル、課金単位がそれぞれ異なります。そのため、複数環境の業務・運用設計まで担える会社を選ぶ必要があります。

比べるときは、製品ベンダー、開発会社、MSP(マネージドサービスプロバイダー)の役割を分けて考えます。役割が混ざると、どこまでを誰が受け持つのかが見えにくくなります。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

パートナー選びでは、業務設計と運用設計まで担えるかを確かめます。複数環境を適切に管理するには、初期構築の先まで見られる相手が必要だからです。

  • 責任分界:IAM、ネットワーク、ログ、バックアップ、障害対応それぞれを、どちらが担うかの線引き。
  • 現場の業務:申請フローを把握し、二重入力や属人化を防ぐ設計。
  • 導入範囲:共通化する領域と、クラウド固有機能のまま残す領域の切り分け。

独自ポータルも、申請フローに反映しなければ、導入後に使われない可能性があります。

経済産業省の2025年資料には、Azure、AWS、Google Cloudを使い分ける構成例があります。その構成例では、クラウド間VPN、認証・権限管理、セキュリティ製品、ログ管理を組み合わせています(出典: 経済産業省「デジタルプラットフォーム構築事業」、2025年)。

このため、単一画面の開発にとどまらず、ネットワークから運用ルールまでを設計できるシステムSIとして依頼先を選びます。

発注前に確認すべきポイント

見積もりの条件をそろえるため、問い合わせの前に利用状況と希望範囲をまとめておきます。利用状況、対象と連携、運用要件、必要な機能の4点が、見積もりの前提になります。

  • 利用状況:クラウド名、アカウント数、リソース数、月額利用料の現状。
  • 対象と連携:対象データ、既存SSO、監視ツールの有無と範囲。
  • 運用要件:希望するRPO・RTOと、24時間365日対応が必要かどうか。
  • 必要な機能:可視化だけか、申請・承認や自動プロビジョニングまで必要か。

開発会社に依頼する場合は、設計書とTerraformなどのIaCコードの所有者を、事前に決めておきます。設定情報、監視ルール、運用手順についても、誰が所有するかを明確にします。

契約終了時のデータ返却、引き継ぎ期間、障害時の一次窓口をRFPに書いておくと、内製化や他社への移管にも備えられます。

ポイント

複数環境の業務設計と運用まで担えるか、製品・開発会社・MSPの役割をどこで分けるかを、候補ごとに確かめます。初期構築だけでなく運用まで見られる相手かどうかが、選定の分かれ目になります。

株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援する企業です。IT事業会社として社内DXを推進した経験を活かし、業務成果とシステムの定着を支援します。

営業、顧客、生産、販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。また、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaは、業務の現状整理から要件定義、画面・データ設計、開発、導入後の定着まで相談できます。部門ごとの申請、費用配賦、権限承認、障害連絡の整理も、あわせて扱います。

  • 既製機能の活用:標準機能を使い、独自の作り込みを加える。
  • 小規模なPoC:大規模なスクラッチ開発を避け、対象を絞って評価する進め方。
  • 段階的な機能追加:資産の洗い出し、部門別コスト表示、権限申請、アラート通知などから始められる。

複数クラウドの利用状況をまとめて管理したい企業は、既製機能を活かし、独自の承認フローや台帳、レポートを追加できます。

効果を確かめやすい機能から始めると、社内の合意を得る助けになります。

得意領域・実績と向いている案件

社内DXや基幹業務の改善を含めて、管理の仕組みを自社業務に合わせたい企業に向いています。標準サービスの範囲にとどまらず、利用者ごとの体験も設計できます。

  • 経営層:クラウドコストのレポートを設計したい企業。
  • 情報システム部門:自社に合う資産台帳を整えたい企業。
  • 現場部門:利用者に合わせた申請画面を作りたい企業。

問い合わせの際は、クラウド数だけでなく、申請部門、承認者、導入効果を測るKPIも伝えます。料金は対象範囲や連携先によるため、個別見積もりとなります。

PoC、標準導入、運用伴走を分けて見積もってもらうと、各社の提案を比べやすくなります。

ポイント

業務の整理から開発、導入後の定着まで一社に任せたいか、既製機能から段階的に始めたいかで、候補に入れるかどうかが決まります。

NTT DATA|大規模なハイブリッドクラウドを企画から運用まで支援

NTT DATAは、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドを組み合わせた環境を、企画から開発・運用までマネージドで提供するサービスを案内しています。

クラウドの選定にとどまらず、複雑化するIT環境全体を最適にするところまで支援する大規模SIerです。

特徴と強み

マルチ・ハイブリッド環境の管理をひとつにまとめ、サービスマネジメントまで設計しやすい点が強みです。

  • 統制設計:金融、公共、グローバル企業などの可用性や監査要件への対応。
  • データ主権:データ主権や責任分界を重視する案件での検討。
  • 全社標準化:長期運用を見据えたIT基盤の標準化を比べられる。

クラウド単体の構築経験だけでなく、長期運用を見据えた管理の設計が必要な案件で、比較の候補に入る会社です。

得意領域・実績と向いている案件

全社的なクラウド統制やサービスカタログの整備を検討する企業は、次の条件に当てはまるかを照らし合わせます。

  • 組織範囲:複数事業部やグループ会社をまたいで統制したい。
  • 段階移行:データセンターや基幹システムを残してクラウドを増やしたい。
  • サービスカタログ:契約、利用部門、運用レベル、セキュリティ、障害対応を整えたい。

対象クラウドの範囲と、標準運用と個別運用の境界を確かめます。あわせて、24時間365日の監視体制と費用配賦も確認します。

大規模案件では、CCoEや社内人材育成、運用移管にかかる成果物が見積もりに含まれるかも尋ねます。

料金は対象環境と運用条件によるため、個別見積もりになります。

ポイント

全社でクラウドを統制したい企業や、データセンターを残したままクラウドを増やしたい企業では、比較の候補に入ります。対象環境の範囲と、標準運用と個別運用の境界を確かめます。

NEC|計画策定・構築移行・運用をトータルに支援

NECは、複数クラウド、オンプレミス、ハウジングの環境を組み合わせて、計画策定、構築・移行、運用支援を提供しています。

公式ページでは、パートナーとの連携や、社内横断のマルチクラウドソリューションセンターも案内されています。

特徴と強み

既存環境の調査から費用対効果、移行計画、構築、運用までを一続きで考えられます。また、複数クラウドの技術者が不足する企業は、運用の自動化も相談できます。

  • スタンダード:マルチクラウド運用サービスの基本となる範囲。
  • エクステンド:運用統括などを加えた範囲。

導入後のインシデント管理、運用情報の集約、運用統括まで含めて、必要なサービス範囲を選びます。

得意領域・実績と向いている案件

オンプレミスやハウジングを含む環境から、複数クラウドへ段階的に移行したい企業に向いています。インシデント、問題、変更の管理を共通にそろえ、運用負荷を減らしたい場合も候補になります。

既存の運用管理基盤やチケットシステムを続けて使えるか、アラートをどこまで統合するか、移行中の責任分界はどこかを確かめます。自動化を希望する場合は、自動化する変更と承認を残す変更を、PoCで試して見極めます。

パートナーのクラウドやSaaSを組み合わせた構成も、比較の対象になります。

SCSK|クラウド間接続とネットワーク設計を重視する案件に対応

SCNXからAWS、Microsoft Azure、Oracle Cloudへ伸びる接続と、利用開始・帯域の案内を示す図。
接続先の広がりと、開始時期・帯域の目安を分けて確認できます。

SCSKは「SCNX(SCSK Cloud netXchange)」を提供しています。同サービスは、AWS、Microsoft Azure、Oracle Cloudなどの主要クラウドを直接つなぎます。

このため、クラウド間通信や低遅延、帯域、閉域接続、責任分界を重視する企業の比較材料になります。

特徴と強み

SCNXはマネージドサービス型で、機器の設置は不要とされています。また、クラウド側の設定変更で利用を始められる点も特徴です。

  • 利用開始:公式ページでは最短10営業日程度と案内されています。
  • 帯域:公式ページでは最大100Gbpsと案内されています。

これらは、短期間でネットワークを整える際の検討材料になります。サービス全体の導入期間や個別案件の性能を保証する数字ではありません(出典: SCSK「SCNX」、2026年8月確認)。

得意領域・実績と向いている案件

複数クラウドを安定して接続したい企業や、データ連携・バックアップでクラウド間通信が多い企業に向いています。専用接続を含むネットワーク設計を検討する場合も候補になります。

接続リージョンや帯域のピーク、冗長化を確かめます。障害時の切り分け範囲と、既存WANやデータセンターとの条件も確認します。SCNXなどの接続と、資産・権限・コスト・運用管理を担う会社は、分けて見積もります。

管理ポータルより先に、通信経路を中心としたネットワーク全体を固めたい案件にも向いています。DNS、ファイアウォール、監視、そして障害時の切り分けまでを、同じ範囲で見ていきます。

ポイント

複数クラウドを安定してつなぎたい企業、またはクラウド間の通信が多い企業は、接続とネットワーク設計の提案を比べる価値があります。既存WANやデータセンターとの条件も、あわせて確かめておきます。

TIS|セキュリティと統合ポータルを含む企業IT基盤を支援

TISは、自社のEINS WAVEと他社サービスを組み合わせて、クラウド基盤、セキュリティ、マネージドサービスを一体で提供します。

公式情報では、レギュレーション対応の管理基盤、高度なセキュリティ運用、統合管理のコミュニケーション基盤を掲げています。

特徴と強み

接続やリソース管理に加えて、セキュリティ運用、認証、レギュレーション、業務アプリケーションまで含めて基盤を整えたい場合に向いています。

  • 金融:クラウド移行ロードマップのコンサルティング実績。
  • 製造:AWSクラウドデザインアセスメントの実績。
  • 製薬:Azure利用ガイドラインの実績。

これらは、業界要件を含む相談先を選ぶ際の確認材料です。個別案件の成功を保証するものではありません。

得意領域・実績と向いている案件

金融、行政、製造、製薬など、データや監査の要件が厳しい業界に適しています。複数のAWSアカウントやAzure、既存のITサービスマネジメントをポータルにまとめたい企業も候補になります。

RFPには、ISO/IEC 27001・27017などの認証要件とログ保存期間を書きます。監査証跡と暗号鍵の管理者も、書き込みます。さらに、脆弱性対応のSLAやSIEM・ITSMとの連携条件も、明記しておきます。

クラウド管理とセキュリティ監視を別々に発注するか、一括で依頼するかで、費用と責任分界が変わります。

IIJ|国内企業のクラウドライフサイクル運用に伴走

IIJは2025年1月に「マルチクラウドMSP」を推進すると発表しました。IIJ GIO、AWS、Azure、Microsoft 365、Google Cloudなどを、顧客の要件に応じて組み合わせ、クラウドライフサイクルを支援します。

計画、導入、運用を切り離さず、運用負荷、セキュリティ、ガバナンスをまとめて相談したい企業に向いています。

特徴と強み

IIJは、複数のクラウドに加えて、ネットワークやID・認証、監視を共通基盤として考えています。セキュリティとガバナンスも、同じ枠組みで捉えています。

  • ガードレール:IIJ CAF(Cloud Adoption Framework)で導入の枠組みを整理。
  • 組織面:技術に加え、組織や人材、運用の設計も支援。

公式発表からは、技術の導入だけに限らない支援の姿勢がうかがえます。

得意領域・実績と向いている案件

クラウド利用が増え、専門人材や監視の負荷が高まった国内企業に向いています。導入後の伴走や、Splunk Cloud Platformを含む可視化を望む場合は、MSPの対応範囲を確かめます。

監視時間と、一次・二次対応の境界を確かめます。クラウド事業者への連絡、月次レポート、コスト最適化の提案頻度も、あわせて確認します。

国内データセンターや日本語窓口が必要な場合は、データ所在地、ログ保管先、担当体制を、契約書とサービス仕様書で確認してください。

富士通|可視化・監視・課金管理を含む大規模統合運用

富士通は、FUJITSU Cloud Services Managementを活用したマルチクラウド統合管理を展開してきました。

公式資料では、企業全体のクラウド利用状況、契約、コストをまとめて管理する考え方を示しています。そのうえで、ポータルを通じて、ITガバナンスの強化と運用・コストの最適化を支援します。

特徴と強み

部門ごとに契約したクラウド、いわゆるシャドーITも含めて、利用状況、ライセンス、コストを横断して把握したい企業に向いています。

  • 統合対象:ポータル、監視、バックアップ、セキュリティをまとめる範囲。
  • 利用・課金:利用量と課金の管理を、ひとつにまとめる。

クラウドごとに異なる操作や仕様を吸収する考え方は、管理システムの基本要件に合っています。

得意領域・実績と向いている案件

富士通の既存基盤や大規模なハイブリッドITを含めて、全社で統合運用したい企業に向いています。事業部やグループ会社、拠点ごとの利用と費用を把握したい場合も候補になります。

契約・資産台帳をどこまで取り込むか、AWS・Azure・Google Cloudとどう接続するか、FinOpsのレポートをどの単位で出すかを確かめます。さらに、バックアップや脆弱性管理との連携、MFAや権限管理の方式も尋ねます。

古い資産台帳や部門別の契約が残る場合は、移行前に資産を洗い出す工程を、別項目で見積もります。

マルチクラウド管理システムのパートナー選びで比較するポイント

小規模PoCや可視化、標準導入、独自ポータルなどを含む導入規模別の推定費用目安を並べた図。
費用帯は導入範囲と一緒に見ると、提案の前提をそろえられます。

6社を比べるときは、知名度や対応クラウド数だけでなく、自社の条件を同じRFPで示すところから始めます。提案内容と見積もりの前提をそろえたうえで、実績、技術、プロジェクト管理の観点から見ていきます。

実績と経験の確認方法

「クラウド導入の実績がある」と聞くだけでなく、自社に近い条件での実績を確かめます。

  • 構成:2クラウドか3クラウドか、オンプレミスを含むか。
  • 運用:リソース数と、24時間監視の有無。
  • 要件:個人データや金融・公共の規制の有無。

可能であれば、匿名化した構成図と導入前後の運用KPIを示してもらいます。移行期間や障害対応体制も、あわせて聞いておきます。

PoCでは、アカウント追加、権限の付与・剥奪、公開IPや未暗号化ストレージの検知を試します。あわせて、予算超過通知、ログ検索、障害時の一次切り分けも評価します。

実データの粒度や担当者の引き継ぎによっては、評価に使えない場合もあります。そのため、現場担当者が操作する評価会を設けます。

技術力と専門性の評価

対応クラウドに加えて、IAMやKubernetes、Terraform、APIを確認します。監視やSIEM、ITSM、FinOps、バックアップ・DRの対応範囲も見ます。

  • Azure Arc:非AzureやオンプレミスのリソースをAzure Resource Managerに投影して管理できる。
  • Azureの追加費用:利用するサービスごとの料金。
  • 独自ポータル:API・課金仕様の変更を追い、標準機能・SaaS・個別開発の境界を説明できるかどうか。

Defender for CloudやAzure Monitorなどの利用には別料金が発生します(出典: Microsoft Learn「Azure Arc overview」、2025年8月更新)。一方、AWS Control Tower自体には追加料金がかかりません。

ただし、CloudTrail、Config、CloudWatch、S3など、有効化したサービスは有料です(出典: AWS「Pricing – AWS Control Tower」、2026年8月確認)。これらの適用範囲と追加費用を説明できる会社を選びます。

プロジェクト管理体制の確認

関係者が多い案件では、体制と責任範囲を提案書で確かめます。

  • 関係者:クラウド、ネットワーク、セキュリティ、業務、運用の担当者。
  • 意思決定:責任者、要件定義の承認者、変更管理の会議体。
  • 工程と連絡:障害時の連絡先と、設計レビュー・テスト・移行判定・運用引き継ぎの責任者。

2クラウドの小規模PoCや可視化は300万〜800万円、標準導入は800万〜2,000万円が推定目安です。この金額は、対象範囲、期間、運用委託の有無から算出した類似システムの推定値で、公開定価とは異なります。

3クラウド以上で独自ポータルやDR、SIEM・ITSM連携まで行う場合は、2,000万〜5,000万円以上が推定目安です。価格だけでなく、何が含まれ、何が別料金になるのかを比べてください。

ポイント

自社に近い条件での実績があるか、運用や追加費用まで説明できるか、責任範囲を提案書で示せるかが、候補を絞る目安になります。

よくある質問

会社を比べるときによく聞かれる質問を集めました。費用、開発方法、導入後の運用を前提に回答します。

マルチクラウド管理システムとは何ですか?

マルチクラウド管理システムは、AWS、Azure、Google Cloudなど複数のクラウドを扱います。そのうえで、資産、ID、ポリシー、監視、コスト、変更作業を共通のルールで管理する仕組みです。

画面を一つにまとめるだけでなく、クラウドごとの差異を把握して、共通化する範囲を設計します。

マルチクラウド管理システムの開発費用はいくらですか?

2クラウドの小規模PoCや可視化は300万〜800万円、標準導入は800万〜2,000万円、大規模な個別開発は2,000万〜5,000万円以上が推定目安です。

クラウド利用料やデータ転送料、ログ保管、閉域網は、別にかかる場合があります。セキュリティ製品や24時間運用費も、別途費用がかかることがあります。見積もるときは、初期費用と月額費用を分けて確かめます。

開発会社とMSPはどのように選べばよいですか?

業務に合わせた申請・承認・ポータルを作りたい場合は開発会社、監視や障害対応、クラウド運用を任せたい場合はMSPが中心です。

両方が必要な場合は、設計・開発・運用を一括で頼める会社か、複数社の役割分担を明示できる会社を選びます。PoCで運用の流れを確かめ、責任分界と引き継ぎ条件は契約に残します。

マルチクラウドでセキュリティを統一できますか?

統合できる領域とクラウド固有の運用を分けて考えると、セキュリティ要件を整理できます。

  • 共通ルール:認証、MFA、RBAC、ログ、ポリシー、脆弱性管理は共通化に近づけられます。
  • クラウド固有の差:機能や責任分界まで完全に同じにはできません。
  • AWSの方針:2026年3月、Security HubをAWS外のマルチクラウド環境にも広げる方針を発表しました(出典: AWS公式ブログ、2026年3月)。
  • 共通リスクビュー:脅威、脆弱性、設定ミスを扱う方向です。
  • 導入時:統合する範囲と、クラウドごとに残す運用の整理。

まとめ

開発会社は、対応クラウド数だけでなく、接続や移行、IAM、監視まで同じ条件で比べます。FinOpsやセキュリティ、24時間運用、運用移管も、比較の対象に含めます。

riplaは業務整理から開発・定着まで、NTT DATA・NEC・富士通は大規模な統合運用、SCSKはネットワーク接続を重視する企業に向いています。TISはセキュリティや企業IT基盤を、IIJは国内のクラウドライフサイクル運用を重視する企業の候補になります。

最初に準備する情報

問い合わせの前に、クラウド数やアカウント・サブスクリプション数、主要リソース、月額利用料、接続方式を整理します。あわせて、認証・監視、対象データ、RPO・RTOをまとめます。さらに、監視時間、予算、希望時期も書き出します。

資産の可視化だけか、申請・承認・自動化・コスト配賦まで行うかを、MUSTとWANTに分けます。そうすると、6社から実行可能性の高い提案を受けやすくなります。

PoCによる最終判断

提案書や会社名を見るだけでなく、現場担当者が実際のPoCで機能と運用を確かめます。

  • 操作検証:権限の追加と削除、ポリシー違反の検知、予算超過通知。
  • 運用検証:現場担当者が行う、ログ検索と障害の切り分け。
  • 導入判断:効果、運用負荷、追加費用、他社への移管のしやすさ。
  • 費用と設計:マルチクラウドにしても、自動的に安くなるとは限らない。固有機能を活かし、共通化する範囲を決める。

▼全体ガイドの記事
・マルチクラウド管理システム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。