オンラインイベントシステム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

オンラインイベントシステムの発注は、業務範囲、要件と責任、小さな検証の順に進めると、運営の負担と名簿整理の手間を減らせます。

発注形態の選び方から、RFP、契約、費用相場、委託先の選び方まで、順を追って説明します。

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・オンラインイベントシステム開発の完全ガイド

発注で決める事項

発注前に決めたいのは、画面の見た目よりも業務範囲と責任分界です。ここが曖昧なままだと、見積もりの前提がそろいません。

参加者画面や管理画面は、認証、データベース、配信などと連携して動きます。

動画保存やメールも連携の対象で、決済やCRMも加わります。

配信ツールとイベント業務システムの違い

両者は担う業務が異なります。そのため、発注時には必要な管理機能と、イベント後に活用するデータを整理します。

  • 配信ツール:ZoomやYouTube Liveなどは、映像や音声の配信に強みがあります。
  • イベントシステム:告知、申込、抽選、決済、認証を管理します。視聴権限、アンケート、資料閲覧、商談予約、参加ログ、事後メールも扱います。
  • サービス連携:配信は外部サービスに任せ、申込者と視聴者のデータはイベントシステムで管理する構成もよく使われます。
  • 営業活用:参加、視聴、資料取得、回答、商談予約を個人ごとに紐付け、誰がいつ何をしたかを記録します。

外注範囲の決め方

外注する範囲は、システム開発だけに限らず、企画から開催後の運用まで工程ごとに考えます。

  • 企画・設計:企画、要件定義、画面デザイン。
  • システム準備:配信基盤の設定、システムの保守。
  • コンテンツ制作:動画制作、字幕・翻訳。
  • 開催と事後運用:参加者への問い合わせ、当日の配信運営、リード納品。

社内に事務局があるなら、開発と保守だけを委託して、当日の進行は自社で担えます。一方で、初回開催で運営のノウハウが足りないときは、当日サポートまで含めた一括委託が安全です。

この場合も、案内文の承認者、障害時の判断者、イベント後のデータ所有者を契約前に決めておく必要があります。責任分界が曖昧だと、障害時の復旧判断が遅れるからです。

発注形態の選び方

発注形態を選ぶ基準として、開催頻度、参加者規模、独自要件、社内の運用体制を並べた図。
4つの軸をそろえると、候補の向き不向きを整理しやすくなります。

発注形態は、開催頻度と参加者規模をもとに選びます。

独自要件と社内の運用体制も、判断の材料になります。

単発のセミナーに大規模開発を選ぶと、準備期間と固定費が過大になりやすくなります。一方で、会員制度や基幹システムとの連携が重要なのにSaaSだけで済ませると、手作業やデータの分断が残ることがあります。

発注形態は、自社の業務と必要な連携を基準に比べます。

SaaSを利用する発注が向くケース

SaaSを選ぶ場合は、利用条件と、必要になる個別連携を確かめます。

  • 適する条件:標準機能を早く使いたい場合、年に数回のセミナー、少人数の事務局、短い準備期間、標準的な参加者管理に向きます。
  • 導入方法:こうした条件なら、既存サービスの設定と運用支援を発注するほうが合理的です。
  • EventRegist:基本機能はシステム利用料が無料で、有料チケットには販売手数料がかかります。
  • 公開料金:有料チケットの手数料は8%、Basic+は1イベント10万円です(出典:EventRegist公式料金、2026年8月確認)。
  • 個別連携:会員DBとの深い連携や独自の視聴権限が必要な場合は、Enterpriseや連携開発を相談します。

パッケージ・クラウド拡張が向くケース

複数回開催する企業セミナーや、会員・決済・CRMとの連携が必要な場合は、イベント基盤に個別の拡張を加える形が適しています。導入時には、追加機能と運用条件を整理します。

  • 追加機能:標準の申込・視聴に、自社ドメインやブランド画面、SSO、リードスコアリング、営業への自動連携を加えられます。
  • 責任範囲:配信障害は配信サービス、ログイン障害は認証基盤、連携遅延は開発会社が受け持つなど、窓口と復旧目標を分けておきます。
  • 外部仕様:連携先のAPI制限や仕様変更は、納期とランニング費用に影響するため、確認しておきます。

フルスクラッチが必要になるケース

標準機能で業務を表せない場合や、独自の業務で差をつけたい場合は、専用開発を検討します。

  • 独自要件:独自会員制度、出展社別の権限、複雑な抽選や商談予約、高負荷時の配信制御、複数イベント横断分析。
  • 事業化:他社にも提供するプロダクトにする場合に適しています。
  • 差別化:イベント業務が自社の競争力になる場合も候補です。
  • 開発範囲と進め方:配信やCDNなどは外部サービスを使い、業務ルールとデータ活用に絞って、PoCの後に本開発へ進みます。

配信やCDN、動画保存、監視、認証、決済まで専用開発する必要はありません。外部サービスを活用すると、期間と障害対応の負担を抑えられます。

ポイント

発注形態は、開催頻度や参加者規模、独自要件、社内の運用体制で選びます。標準機能で足りればSaaS、連携が要れば拡張、独自業務で差をつけたければ専用開発を候補にします。

発注・外注の進め方

現状業務の棚卸しと小さなPoC、要件定義と委託先候補の選定、受入テストとリハーサル、本番の順に進む流れ図。
前段階で整理した条件が、次の工程の判断材料になります。

発注の前に、現状業務、目的、制約、優先順位を整理しておきます。この順番を飛ばすと、見積もりの条件がそろわず、開発中に要件が膨らんで追加費用が出やすくなります。

現状業務の棚卸しと小さな検証

業務の流れを棚卸しすると、発注の優先順位が見えてきます。まず、申込、決済、認証、視聴を時系列で書き出します。続けて、質問、アンケート、資料配布、リード納品、欠席者フォローも並べます。

  • 利用環境:各工程で使うツールと担当者を記録します。
  • データと例外:入力データ、例外処理、困っている作業。
  • 具体的な課題:名簿のExcel加工、視聴URLの手送信、会員情報の重複を確認します。

社内ウェビナーなどで小さなPoCを行い、申込から視聴、ログ取得、事後メールまでを試します。

PoCでは、参加者と運営者が迷わないかを見ます。機能数を増やすより先に、ログイン失敗やメール未達、決済エラー、配信停止のときに誰が対応できるかを確かめます。

要件定義と委託先候補の選定

利用者ごとのシナリオを作ると、必要な権限とデータ項目が明確になります。参加者、運営事務局、出展社のほか、登壇者と営業担当の業務も、利用者ごとに整理します。

  • 参加者:申込後に見られる情報と、使える機能を定めます。
  • 事務局:参加承認の条件と、管理権限の範囲。
  • 出展社:閲覧できるリードの範囲。

候補企業は、イベント実績と会員・決済・CRM連携の対応、配信運用を見て、3社程度に絞ります。

セキュリティや当日サポートの体制も、あわせて確認します。

SaaSベンダーや受託開発会社、配信会社は、得意分野が異なります。そのため、各社を比べるときは、「イベント対応」の範囲を項目ごとに分けて確かめます。

受入条件の決定と本番までの流れ

開発後は、画面表示の確認だけでなく、業務シナリオに沿って受入テストを行います。

登録、決済、招待、ログイン、視聴権限は実データで確かめ、チャットやQ&A、アンケート、資料取得、リード出力も試します。

スマートフォンや複数ブラウザ、低速回線、同時アクセス集中の条件でも試します。本番の前には、登壇者の接続テストと運営スタッフのリハーサルを行います。

  • 障害への備え:配信停止や決済失敗に備え、代替URLと録画配信を用意します。
  • 運営への備え:メール遅延や権限誤設定に備え、手動受付と緊急連絡網を整えます。

リリース後は、参加率と視聴完了率を指標にして、次回の改善につなげます。加えて、問い合わせ件数やリード納品工数、商談化率も追います。

ポイント

業務の棚卸しと小さなPoCを先に行い、要件と委託先を固めてから本番に進みます。順番を飛ばすと見積もりの条件がそろわず、開発中の追加費用が出やすくなります。

RFPと要件整理の記載項目

RFPに記す要件を、目的・対象者・規模、必須機能と追加候補、非機能要件と納品物の3層で示す図。
目的から納品物までを層ごとに分けると、提案条件をそろえやすくなります。

RFPは、目的と条件を同じ基準で提案してもらう依頼書です。

画面仕様を決め切れなくても、目的と対象者、規模が分かれば提案は比べられます。

開催日や制約、優先順位も添えると、比べやすくなります。

目的・対象者・規模の具体化

RFPには、イベントの狙いと規模、利用者の権限、個人情報の条件を具体的に書きます。

  • 目的と規模:認知向上や有料参加、見込み顧客の獲得、既存会員の活性化を狙いとして挙げます。開催回数、期間、登録者数、ピーク時の同時接続数も書きます。
  • 開催条件:セッション数、出展社数、言語、ライブと録画の比率を示します。登録者1万人でも、同時接続500人か全員視聴かで基盤と費用が変わります。
  • 利用者の権限:参加者の申込変更、出展社のリード閲覧、管理者のCSV出力などを定めます。
  • 個人情報:利用目的、保存期間、削除方法、第三者提供や共同利用の有無を整理します。

必須機能と追加候補の分け方

機能は、必須、できれば必要、将来検討の3段階に分けます。こうして必須と追加候補を分けておくと、見積もりの前提がそろいます。

  • 必須機能:イベントページ、申込・キャンセル、認証、視聴制御、アンケート、参加ログ、CSV出力。
  • 追加候補:商談マッチング、多言語字幕、AIによるFAQ、レコメンド、会員ランク。
  • 将来の分析:複数イベント横断分析など、将来検討する機能として分けて書きます。

AI機能では、入力データと承認フローも指定します。

参照範囲は規約やプログラム、FAQに限定し、担当者の承認後に回答を公開する運用が安全です。

個人情報や商談情報を外部AIに入力する場合は、委託先に利用目的を確かめます。学習利用の有無やマスキング、ログの保存先も、あわせて確認します。

非機能要件と納品物の記載

本番運用に必要な性能や障害対応の条件、納品後に引き継ぐ資料も、RFPに含めます。

  • 性能・復旧:同時接続数、ログイン集中時の応答、表示速度、配信遅延を定めます。復旧目標や監視時間、バックアップも、あわせて決めます。
  • 利用条件:動画保存期間、対応ブラウザ、アクセシビリティ、セキュリティ診断の範囲を数値や条件で示します。
  • 納品物:ソースコード、画面・API・データ項目一覧、環境構成図、テスト結果を含みます。操作マニュアル、運用手順、障害時の連絡網も対象です。
  • 引き継ぎ情報:データ出力手順、アカウント一覧、第三者サービス契約を含めます。保守を移す際に備えて、必要な情報をRFPと契約書に記します。

ポイント

迷ったときは、目的と規模を先に固めてから、機能を必須と追加候補に分けます。非機能要件と納品物も書き添えると、提案を比べやすくなります。

契約形態と責任分界の選び方

契約では、開発の進め方だけでなく、本番運用とデータの扱いも決めます。請負や準委任、SaaS利用、運用委託を組み合わせることもあります。

成果物、作業範囲、検収、変更、障害対応を、契約の条件として確認します。

請負契約の成果物と検収条件

請負契約は、合意した成果物を完成させ、検収を受ける開発に向いています。

画面や機能、環境を明確にし、テストや文書、納期も定めます。

検収期間と不具合修正の扱いも決めておきます。「使える状態」という言い方だけでは解釈が分かれるため、登録から視聴、アンケート出力までを受入条件に含めます。

  • 全工程を請負:要件が固まらないまま進めると、変更のたびに追加見積もりが必要になります。
  • 分割契約:要件定義は準委任で行い、仕様が確定した後の開発を請負にできます。

準委任・運用委託の作業範囲と時間

準委任は、専門家の作業を一定期間依頼する契約です。依頼する範囲と、運用時の体制を明確にします。

  • 依頼業務:要件定義、設計支援、進行管理、当日運用、保守などが対象です。
  • 契約条件:作業時間、担当者、会議体、報告方法を明記します。問い合わせ時間、休日対応、再委託の有無も書きます。
  • 当日の分担:システム保守とイベント運営を分けたうえで、登壇者支援、参加者問い合わせ、リード整理の担当を決めます。
  • 連絡体制:受付時間と緊急連絡先を契約書や運用SLAに残します。

支援業務と時間をそろえて契約します。当日の担当範囲によって、必要な人数と費用が変わります。

データ・知的財産・再委託の条件

契約では、データの権利と保護、返却や削除の条件を明らかにします。

  • データ管理:氏名、メール、所属、視聴履歴、資料閲覧、商談情報を発注者の資産として扱うか決めます。出力形式、保管場所、返却・削除時期も定めます。
  • 決済情報:自社や開発会社が決済情報を保持しない構成にできるか確認します。
  • 委託先の監督:個人データの委託先を必要かつ適切に監督します。
  • 検証環境:認証情報や個人データを複製する場合は、マスキングとアクセス制御を指定します。

個人データを扱う業務を委託する場合は、再委託の報告と承認、取扱状況の監査、安全管理措置を契約に含めます(出典:個人情報保護委員会「通則編」、2026年8月確認)。

バックアップの削除時期とログ保存期間も確かめます。

ポイント

成果物が固まっていれば請負、要件定義や運用の支援は準委任と、組み合わせて考えます。データの権利と再委託の条件は、どの契約形態でも明らかにします。

オンラインイベントシステムの費用相場

費用は、サービスや開発範囲、同時接続数、連携先、当日支援によって変わります。この幅は、公開料金とベンダーの開発費の目安をもとにした、予算取り用のものです。専用の全国統計は元にしていません。

発注時は、初期費用だけでなく、開催ごとの費用と年間運用費を合わせて見ます。

発注形態ごとの予算レンジ

公開料金や公開見積りに基づく目安は次のとおりです。実際の額は、発注先や条件によって上下します。

  • SaaS単発利用:初期費用は0万〜30万円程度です。
  • 設定・運用支援付き:10万〜100万円程度が目安です。
  • 個別構築:パッケージやクラウド連携は100万〜300万円程度です。
  • カスタム開発:中規模では300万〜1,000万円程度です。
  • 大規模開発:フルスクラッチは1,000万〜3,000万円超、メタバースやXR等は3,000万円〜1億円超の例もあります。

株式会社一創は、既存パッケージの活用を100万〜300万円程度、決済・受付・分析を含む独自開発を300万〜1,000万円程度と示しています(出典:株式会社一創「イベント管理システム開発」、2026年8月確認)。

大規模案件の公開事例の読み方

東京都のガイドラインは、3Dブース、講演枠、来場登録者1万人分を含むメタバース展示場の例として、3,000万円を示しています(出典:東京都・東京観光財団「TOKYO MICEテクノロジー導入ガイドライン」、2025年3月更新)。

この事例は、大規模案件の参考値として読むものです。通常のウェビナーの相場とは別に考えます。見積もりでは、含まれる条件と別費用を確認します。

  • 別途費用:通信環境、コンテンツ制作、人件費、コンサルティング、開催時のエンジニア対応は別です。
  • 配信条件:登録者数と同時接続数を分けて確認します。配信トラック数、ライブ時間、録画保存、動画変換、字幕・翻訳も見ます。
  • 総額比較:CDN従量費、決済手数料、問い合わせ、当日運営、診断、保守を含め、1回・年間・3年間で比べます。

初期費用が安く見えても、開催のたびに運用費や配信費が積み上がることがあります。

ランニング費用と追加費用の洗い出し

初期費用のほか、継続費、開催費、セキュリティ費用を分けて見積もります。

  • 継続費:SaaSの月額・年額、クラウド・CDNの従量課金、動画ストレージ、メール、決済、外部配信を含みます。ドメイン、監視、保守、問い合わせ対応も対象です。
  • 開催費:開催ごとに発生する場合がある撮影、スイッチング、字幕、翻訳、登壇者支援、当日運営。
  • 安全管理費:個人情報や決済を扱う場合は、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、監査対応、証明書更新、バックアップ保管を予算に含めます。
  • AI運用費:AIを利用する場合は、利用料、ログ保管、プロンプト管理、誤回答の確認担当も運用コストです。

「別途」の項目は、想定数量と単価を確かめます。判断には、イベント停止時の損失まで含めたTCOを使います。

ポイント

費用は、開発範囲や同時接続数、連携先、当日支援で変わります。初期費用だけでなく、開催ごとの費用と年間運用費を合わせて比べます。

委託先選定と見積比較の観点

委託先は、自社業務を安全に運用できるかで選びます。

提案の見栄えや初期費用からは、当日の問い合わせやデータ受け渡し、障害時の代替運用が見えにくい点に注意します。

3社以上へ同じRFPを渡し、同じ前提条件で提案と見積を比べます。

類似イベントの実績の確認

実績は、規模や支援範囲、自社業務との近さで確かめます。可能であれば、同業界や同じ個人情報管理レベルの事例を聞き、発注者が実際に何を運用したかも見ます。

  • 規模:登録者数、同時接続数、セッション数、出展社数、対応言語を聞きます。
  • 業務範囲:ライブ・録画の構成、会員・決済・CRM連携、当日支援と発注者の運用内容を確認します。
  • 事例の適合性:展示会の回遊と会員ウェビナーの認証・CRM連携では、設計の重点が異なります。近い事例を選び、数字の母数と測定方法も確かめます。

見積書の前提条件の比較

見積もりでは、作業範囲と工数の前提をそろえてから、費用の内訳を比べます。作業が項目ごとに分かれていないと、金額を並べても、どこまで含まれているのかが分かりません。

  • 作業内訳:要件定義、デザイン、フロントエンド、バックエンド、外部連携を分けます。インフラ、テスト、移行、マニュアル、保守、当日支援も別に示してもらいます。
  • 工数前提:「開発一式」と書かれていると範囲が分かりません。画面数やAPI数、移行件数、環境、会議回数も確かめます。
  • 比較条件:登録者数、同時接続数、保存期間、開催回数を各社に示します。配信時間、連携先、問い合わせ時間も、そろえて伝えます。
  • 追加費用:前提をそろえて再見積もりし、変更単価、仕様変更の締切、緊急対応費、解約時のデータ返却費も比べます。

セキュリティと当日サポートの確認

セキュリティ対策と当日の支援体制は、認証の有無だけでなく、実際の運用まで確かめます。

  • 技術対策:管理者MFA、最小権限、暗号化、監査ログを備えるかを確認します。バックアップ、脆弱性対応、事故通知、再委託先管理も、あわせて見ます。
  • 委託先の確認:ISMSやプライバシーマークなどの認証、委託先対策、契約監査。
  • 当日体制:受付開始前から終了後までの対応時間、担当人数、連絡手段、障害時の指揮系統。
  • 障害時の手順:接続不良、音声の乱れ、権限誤設定、メール未達、荒らし、決済重複を想定します。
  • 事前確認:契約前にサポート担当者と一度リハーサルをすると、当日の流れを確かめられます。

IPAの資料も、委託先対策を挙げています(出典:IPA「情報セキュリティ10大脅威2026」、2026年確認)。契約監査や外部認証も、確認すべき事項です。

よくある質問

発注の際によく問われるのは、開発とSaaSの違い、費用、準備期間、委託先の責任範囲です。

オンラインイベントシステムは自社開発とSaaSのどちらがよいですか?

単発開催や標準的な申込・視聴であれば、SaaSは短期間で始めやすいです。一方で、会員制度や独自権限、CRM連携、複数イベントの統合が競争力になる場合は、個別開発や受託開発を検討します。選ぶときは、開催頻度と業務上の差別化を基準にします。

オンラインイベントシステムの発注に何か月かかりますか?

発注から稼働までの期間は、開発の範囲によって大きく変わります。SaaSの設定だけなら即日から2週間程度で済みますが、個別の連携や基盤の開発が加わるほど、期間は数か月単位になります。代表的な5つの構成ごとに、期間の幅を示します。

  • SaaS設定のみ:即日から2週間程度。
  • SaaSと運用支援の併用:2〜6週間程度。
  • 会員・決済・CRM連携の個別構築:1〜3か月。
  • 中規模のカスタム開発:3〜6か月。
  • 複雑な基盤開発:6〜12か月以上を想定。

開催日から逆算して、要件定義、リハーサル、予備期間を見込みます。

見積もりを取る前に最低限そろえる情報は何ですか?

まず、目的と開催日、年間回数、登録者数、同時接続数をそろえます。加えて、ライブ時間と必要機能、会員・決済・CRM連携を伝えます。保存期間と当日支援の範囲も、あわせて伝えます。

参加者、運営、出展社、登壇者の業務シナリオと、現状の課題も伝えます。

必須機能と将来候補を分ければ、提案を比較しやすくなります。

委託先へ個人情報を渡すときに確認すべきことは何ですか?

データの種類や利用目的、保管場所、アクセス担当者を確認します。再委託先や暗号化、監査ログ、事故通知、契約終了時の返却と削除も確かめます。

検証環境へ複製する場合は、匿名化やマスキングを決めます。

認証や決済を外部サービスに任せる場合は、データの流れと責任分界を図にします。

まとめ

発注では、配信機能よりも先に業務全体を整理します。対象は、申込、参加、視聴、交流、商談の流れです。CRM連携や再開催も、あわせて含めます。

標準機能ならSaaS、会員やCRM連携なら基盤拡張、独自業務が競争力なら受託開発やスクラッチを検討します。

発注前のRFPと比較軸の整備

RFPには、目的や利用者、規模、同時接続数を書きます。加えて、必須機能や非機能要件、データ、保守、当日支援も盛り込みます。3社程度へ同じ前提で依頼し、費用と3年間のTCOを比べます。

実績やセキュリティ、障害対応、データ返却まで確認すると、価格だけでは見えない発注リスクを減らせます。

小さな検証から本番運用までの進め方

社内向けのPoCで申込、視聴、ログ、事後フォローを確かめてから、要件を固めます。そのうえで、責任分界や受入条件、セキュリティ、当日支援に合意し、本番開発へ進みます。

発注先と業務の成功条件を共有しておくと、イベントの成果と運用の定着につながります。

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・オンラインイベントシステム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。