電力監視システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

電力監視システムの開発会社は、対応範囲で選びます。比べる観点は、受配電設備の監視、電力分析、既設計器との接続、制御・保守の4つです。目的に合えば、料金削減や設備停止の予防につながります。

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電力監視システムのパートナー選びが重要な理由

計測器やCTセンサーからサーバーまでの電力監視システムの構成図
現場の計測機器からサーバーまで、接続の順序を追えます。

電力監視システムは、画面と機器が組み合わさって動くシステムです。受電点・分電盤の計測器やCTセンサー、PLC・ゲートウェイを、工場内ネットワークとクラウドまたはエッジサーバーにつないで運用します。そのため、監視対象が広いほど、開発会社の業務理解と現場対応力が導入後の成果を左右します。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

パートナーを比べるときは、測定範囲だけでなく、導入後の運用負担まで含めて見ます。

  • 導入目的:デマンド超過の防止、無駄の発見、改善効果の継続的な測定
  • 受電点計測:全体の使用量は分かるが、ピーク設備までは特定できない
  • 回路追加:設備を特定しやすい一方、機器・工事費や警報対応の負担が増える場合がある
  • 判断方法:測定データを誰がいつ何に使うかまで決める

受電点と回路別の計測には、それぞれ一長一短があります。目的に合わせて、測定範囲を決めることになります。

日立産機システムのH-NETは、デマンド、電力、漏れ電流に加えて、パルスやアナログ入力も扱います。

ガス・水・空気も、まとめて管理できます。

電力監視を設備保全やユーティリティ管理へ発展させた例として、参考になります((出典: 株式会社日立産機システム公式、2026年8月確認))。

発注前に確認すべきポイント

発注前には、拠点数、回路数、計測周期を決めておきます。

保存期間や既設メーターの通信仕様、停電工事の可否も、同じ段階で整理します。

そのうえで、警報の通知先や、停電・通信断時の動作を決めます。CSV出力や、既存システム、太陽光・蓄電池との連携の要否も確かめておきます。

見積もりを比べるときは、費用の内訳と対象範囲をそろえておきます。

  • 機器・工事:計測器、CT、ゲートウェイ、盤改造、電気工事
  • システム:通信・VPN・クラウド、画面設定、外部連携
  • 運用:試験、教育、保守

機器・工事込みの金額と、ソフトウェアのみの金額を並べると、判断を誤るおそれがあります。そのため、開発会社には含む範囲と含まない範囲を明記してもらいます。

ポイント

測定範囲は、受電点の全体把握で足りるか、設備別の特定まで必要かで決まります。そのうえで、導入後の運用負担と見積もりの内訳を、同じ条件で比べます。

株式会社ripla|コンサルティングから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。

IT事業会社として社内DXを推進した経験を活かし、ビジネスの成果とシステムの定着を支援します。

営業や顧客、生産、販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があります。

業務要件にも柔軟に対応します。

特徴と強み

現場ヒアリングから既存業務への組み込みまで、一つの窓口で進めたい企業に向いています。KPIの定義や画面・通知の設計も、同じ窓口で進められます。

電力の見える化に加えて、生産計画や設備稼働、拠点別の情報を同じ業務基盤にまとめたい場合も、個別要件を整理しやすい選択肢です。

得意領域・実績

既製EMSと個別開発の範囲を分けて、段階的に導入したい企業に適しています。まず受電点や主要設備から始め、警報や拠点比較へ広げ、保全通知までつなげる進め方があります。

また、電気設備の施工体制や計測器の選定では、協力会社とのあいだで、どこまでを誰が受け持つかを事前に確かめます。有資格者が関わるかも、あわせて確認します。

株式会社日立産機システム|受配電・絶縁監視からユーティリティ管理まで対応

株式会社日立産機システムは、配電監視システムのH-NETを展開しています。同社のH-NETは、受電点から負荷側、遮断器単位までの監視を想定しています。

デマンド監視や回路別計測、低圧絶縁監視に加えて、ガス・水・空気などの監視も組み合わせられます。

特徴と強み

H-NETの特徴は、電力使用量の見える化を、受配電設備や予防保全と結び付けやすい点です。目標デマンドを超えると予測されたときに警報を出し、ピークカットやピークシフトの判断を支援します。

H-NETは、Modbus/RTUなどによる他システムとの連携や、パルス・アナログ入力を使った電力以外のデータ収集も確認できます。

得意領域・実績

電力料金の抑制と設備保全を同時に進めたい工場やビルに向いています。

公式ページの中条事業所事例では、変圧器を48台から33台へ統廃合し、変圧器による電力損失を月61.1MWhから19.2MWhへ減らしました。ただし、自社と設備や運用条件が近いかを確認したうえで、参考にします。

ポイント

電力料金の抑制と設備保全を同時に進めたいかが、H-NETを候補に入れる目安になります。ガス・水・空気の監視まで広げるかは、拠点の運用に合わせて判断します。

NTTアドバンステクノロジ株式会社|見える化・需要予測・既存システム連携に強み

NTTアドバンステクノロジ株式会社は、Spotfireを使った電力使用量の見える化・需要予測ソリューションを提供します。電力データを見える形にするだけでなく、予測モデルの構築、システム開発、運用まで、状況に応じて支援します。

特徴と強み

需要予測やデータ分析をもとに、電力削減の打ち手を決めたい企業に適しています。

公式情報によれば、NTT-ATはSpotfireを約10年扱っており、顧客の要望に応じたテンプレート作成のノウハウを蓄積しています((出典: NTTアドバンステクノロジ公式、2026年8月確認))。

NTT-ATは、WinActorなどのRPAによるデータの自動収集や、既存システムとの連携も相談できます。

得意領域・実績

工場・商業施設・オフィスのデータを集め、拠点比較や生産計画との関係を見たい企業に向いています。

公式ページでは、電力データの測定を顧客側で用意する前提になっています。そのため、計測器や既設メーターの仕様を確認したうえで、収集を別会社と分担するか、一括で依頼できるかを確かめます。

ポイント

需要予測やデータ分析をもとに電力削減の打ち手を決めたいかが、判断の出発点になります。測定データを誰が用意するかも、あわせて確かめます。

富士電機株式会社|EMS・デマンド予測・最適制御までの対応範囲

Promizerは、部品とエンジニアリング、サービスを最適制御と組み合わせたIoTシステムソリューションです。工場・ビルのEMSや変電監視制御、蓄電池・VPP、スマートメーターの遠隔検針も検討できます。

特徴と強み

デマンド予測や設備制御まで含めて、エネルギー運用を改善したい企業が候補にできます。

公式サイトでは、工場EMSやエネルギー監視を紹介するほか、異常兆候の監視や監視制御も取り上げています((出典: 富士電機公式、2026年8月確認))。

なお、太陽光発電や蓄電池、空調など複数の設備を連携させる場合は、監視と自動制御の境界を確かめます。異常時に安全側へ動く仕組みも、あわせて確認します。

得意領域・実績

大規模工場や複数の設備で、電力・熱の管理から発電・蓄電まで、まとめて最適に動かしたい企業に向いています。

一方で、数回路の見える化を短期間で始めたい場合は、機能や体制が過剰になる可能性があります。見積もりは、機器費と現地エンジニアリング費を分けて出してもらい、試運転費と保守費も別の項目で確認します。自動制御する設備は、図面で確かめます。

ポイント

工場やビルの電力に加えて、熱や発電、蓄電まで一体で最適に動かしたいかが、候補にする目安です。数回路から始める場合は、機能や体制が過剰にならないかを見ます。

三菱電機エンジニアリング株式会社|SCADAと工場SIによる監視制御

三菱電機エンジニアリング株式会社は、三菱電機製SCADA「GENESIS64」による監視制御システムの構築を支援します。

具体的には、PLCや計測機器からデータを集め、電力監視画面や機器状態監視、異常アラームまで含む工場SIを相談できます。

特徴と強み

生産ラインや受配電設備のデータを、制御機器と上位監視画面につなげたい企業に適しています。

三菱電機エンジニアリングの公式情報では、汎用PLCとSCADAソフトを組み合わせ、計測機器の状態監視や異常アラームを行う構成が紹介されています。

三菱電機エンジニアリングは、現場の担当者が異常の場所と対応内容を把握しやすい画面を求める場合も、候補に入れやすい会社です((出典: 三菱電機エンジニアリング公式、2026年8月確認))。

得意領域・実績

既存PLCや制御盤を活かし、電力監視を工場自動化や設備保全に組み込みたい案件に向いています。

経営層向けの拠点比較やCO2報告が主目的なら、分析・帳票機能の標準範囲を確認します。なお、制御へ広げる場合は、試験計画に通信断や計測異常を含めます。サーバー停止や手動切替も、同じ計画に入れておきます。

セイコーソリューションズ株式会社|既設計器を活かした拠点横断の見える化

セイコーソリューションズ株式会社は、エネルギー監視・制御ソリューション「GreenTALK」を提供します。

電力・ガス・水道のデータに加え、CO2や設備稼働、空調・照明のデータも蓄積できます。蓄積したデータは、グラフや目標比較、警報に使えるほか、設備や生産の情報とも連携できます。

特徴と強み

既設電力計やセンサーを活かし、段階的に監視したい企業に向いています。GreenTALKは、リアルタイムでの収集、時・日・月単位の記録、管理ポイント別のグラフを備えています。

GreenTALKは、本社から分散した拠点をまとめて管理でき、省エネ対策の前後や原単位、設備稼働との関係も追えます((出典: セイコーソリューションズ公式、2026年8月確認))。

得意領域・実績

複数拠点のエネルギーを本社で見たい企業に向いています。将来は、ガスや温度、湿度へ広げたい企業や、生産情報まで扱いたい企業も比べられます。

相談時は、既設電力計のメーカーと型式、通信方式を伝えます。取得周期や、無線LANや閉域網の利用可否も、あわせて伝えます。なお、既設機器を多く使えれば、工事の停止時間と初期費用を抑えられる可能性があります。

電力監視システムのパートナー選びのポイント

導入条件、技術面、担当体制、試験後の運用を整理した選定チェックリスト
現場条件から導入後の運用まで、確認範囲を一続きに見渡せます。

6社は同じ条件でサービスを提供しておらず、パッケージか個別開発か、現場計測・制御や分析基盤を含むかで、費用と期間が異なります。そのため、候補を2〜3社に絞り、同じRFPで相談すると比べやすくなります。

実績と経験の確認方法

実績は、社名や件数だけでなく、自社に近い導入条件と効果検証の方法を確かめます。

  • 施設・計測範囲:工場かビルか、受電点か設備別か
  • 施工・運用:回路数、既設計器の流用、夜間工事、警報対応者

公開事例の数値は、設備構成や稼働時間が違えば結果も変わります。そのため、削減率そのものより、効果をどう検証したかを確かめます。

エム・システム技研の事例では、受電点とフィーダ72回路の計測に関わるハード・ソフト費が約300万円です。工事費とエンジニアリング費は、この金額とは別です。

NTT-ATの資料にあるSpotfireテンプレートの価格や、アイリスオーヤマのENEverseの月額料金も、計測器・施工・通信を含むかどうかで違いがあります。

公開価格は比較の出発点とし、判断は同じ内訳の見積もりで行います((出典: エム・システム技研公式、2026年8月確認))。

技術力と専門性の評価

技術評価では、対応プロトコルやクラウド名だけでなく、データの扱いや安全設計まで確かめます。担当者やネットワーク対策も、同じ観点で見ておきます。

  • データ処理:対応プロトコル、クラウド、欠損時の扱い、一時保存、補正、時刻同期
  • 運用管理:権限管理、CSV出力、バックアップ
  • 制御の安全性:制御対象、手動復帰、停電時動作、異常時連絡先、どこまでを誰が受け持つか
  • 関係者:自家用電気工作物の遠隔監視・制御では、電気主任技術者や保安担当者を初期検討に加える
  • ネットワーク:資産台帳、認証、閉域網・VPN、ログ、脆弱性対応、復旧手順

経済産業省は、保安規程へのサイバー対策の記載を求め、対象システムに応じた対策も示しています((出典: 経済産業省「自家用電気工作物におけるサイバーセキュリティの確保について」、2026年8月確認))。

プロジェクト管理体制の確認

本稼働までの担当体制と工程、試験後の運用を、一続きで決めておきます。

  1. 要件定義、計測器選定、電気工事、ネットワーク設定、画面開発、受入試験の担当者を、工程ごとに整理します。
  2. 全体責任者、電気設備会社、クラウド・アプリ担当、保守窓口の役割分担。
  3. 拠点ごとの工事日程と、停止できない設備の切り替え方法を工程表に書き込みます。
  4. 初回は、主要受電点や改善余地の大きい設備に絞り、PoCを行います。
  5. PoCで見るのは、データ取得率、警報到達時間、現場の対応可否、施策前後の最大需要電力や原単位です。
  6. 月次の省エネ会議で使う帳票と運用ルールも、決めておきます。

ポイント

候補は2〜3社に絞り、同じ条件と内訳で見積もりを取ることが、比較の基準になります。

よくある質問(FAQ)

費用や開発期間、既存設備との接続、監視と制御の違いなど、会社へ相談する前に押さえたい疑問に答えます。

電力監視システムの導入費用はいくらですか?

小規模なクラウド型は、初期費用0円や月額数千円からのサービスがあります。一方で、工場で回路別の計測や工事、連携、制御まで含めると、数百万円から数千万円になる場合があります。

たとえば、公開事例には、72回路のハード・ソフト費約300万円や、遠隔監視の個別開発約5,200万円といった例があります。範囲が異なるため、金額の比較だけでは判断しにくい面があります。

既設の電力計やPLCはそのまま使えますか?

通信仕様と出力形式、計測精度が合えば、既設機器を使える可能性があります。設置場所とデータ取得周期も、あわせて合うかを確かめます。

一方で、通信機能がない古いメーター、回路情報の不足、ネットワーク接続不可の場合は、ゲートウェイや追加センサーが必要です。そのうえで、現地調査で型式と配線を確認し、流用機器と交換対象を分けて見積もってもらいます。

電力監視とEMS・自動制御は何が違いますか?

電力監視、EMS、自動制御は、扱う範囲と導入時に確かめる内容が異なります。

  • 電力監視:電流・電圧・電力・電力量・デマンドを計測し、画面や警報で状態を把握します。
  • EMS:電力以外のガス・水・温度・生産量も分析し、目標設定や制御まで行う場合があります。
  • 自動制御:異常時の安全動作や手動復帰、どこまでを誰が受け持つかの確認、法令・保安上の確認が必要になります。
  • 導入方法:自動制御を加える場合は、段階導入が適しています。

導入や開発にはどれくらいの期間がかかりますか?

数回路のPoCや小規模パッケージは、現地調査から試験運用まで1〜3か月程度が目安です。一方、数十〜100回路になる場合や、既存設備との連携、複数拠点、制御を含む場合は、3〜12か月以上かかることがあります。

たとえば公開事例には、エネルギー事業者向けの遠隔監視システムを約12か月で開発した例があります。ただし、これは監視業務を含む個別開発の一例で、どの案件にも当てはまる期間ではありません。

まとめ|目的と現場条件に合う電力監視システム会社の選び方

電力監視システムの開発会社は、価格や企業規模だけでなく、目的と現場条件の組み合わせで選びます。

riplaは、業務要件の整理から開発・定着まで任せたい場合の候補です。日立産機システムは、受配電・絶縁監視や保全まで含めたい場合に向いています。

NTTアドバンステクノロジは、見える化や需要予測、既存システム連携を重視する場合に向いています。富士電機はEMSや最適制御を、三菱電機エンジニアリングはSCADAや工場SIを重視する場合に適しています。セイコーソリューションズは、既設計器の活用や拠点横断の管理を重視する場合に適しています。

この記事の要点

選定の前に、対象回路や拠点数、計測周期を決めておきます。既設機器と連携先、警報対応者、制御の有無も、あわせて整理します。

見積もりは、機器・工事・通信と、開発・試験・保守に分けます。初期費用と月額費用を、同じ条件で比べます。

導入後は、最大需要電力やkWhあたりの生産量、CO2排出量をKPIとして追います。データ欠損率や、警報から対応までの時間も、同じように見ていきます。

次に取る行動

相談の前に情報と導入範囲を整理し、候補各社への相談に備えます。

  1. 単線結線図、既設メーター一覧、対象設備、直近の使用量、困っている警報や停止事例を、あらかじめまとめておきます。
  2. 数回路のPoCか工場全体のEMSかを決めたうえで、目的の異なる会社に同じ条件で相談します。

電力監視は、見える化のあとに現場で改善行動を取り、効果検証を続けることで、投資の価値が出ます。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。