公共システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

公共システムの開発会社は、ガバメントクラウドやマイナンバー法など公共分野の規制・標準に詳しく、セキュリティと長期の安定稼働を任せられるかで比べます。公共システムは住民サービスや行政事務を支える基幹システムのため、パートナー選びが成否を大きく左右します。

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公共システム開発パートナー選びの重要性

公共システムの品質低下による個人情報の漏洩や行政事務の停止などの影響を、中央の保護対象を囲む図で示しています。
影響は住民へのサービスから行政への信頼まで広がります。

公共システムは、住民の個人情報や税務情報、福祉記録など、機密性の高いデータを扱います。そのため、システムの品質が低いと、個人情報の漏洩や行政事務の停止、住民サービスの低下といった深刻な問題につながり、行政機関としての信頼を大きく損ないます。

また、LGWAN(総合行政ネットワーク)の接続要件や、マイナンバー法に基づく特定個人情報の取り扱いがあります。地方公共団体情報システム標準化への対応など、民間とは異なる規制への対応も欠かせません。適切なパートナーを選ぶことは、システム開発の成否だけでなく、行政サービスの継続性と住民への信頼確保に直結する重要な判断です。

適切なパートナー選定が成否を分ける理由

公共システムの開発が失敗する主な原因は、公共分野の規制・標準を理解していない会社に依頼することです。技術力が高い会社であっても、公共分野の経験が乏しければ注意が必要です。

そうした会社に依頼すると、ガバメントクラウド要件や総務省ガイドラインに適合しない事態が起きやすくなります。ISMAP登録のクラウドサービスを活用しないケースにも、気をつけたいところです。

LGWAN対応、マイナンバー法対応、サイバーセキュリティ対策も、押さえておきたい点です。経験の乏しい会社は要件定義が的外れになりやすいため、実績とガバメントクラウド対応を確認するとよいでしょう。

発注前に確認すべきポイント

発注の前に条件をそろえておくと、複数社の提案を同じ土台で比べられます。

  • 業務要件:行政業務フロー(As-Is)を整理し、システム化したい機能の優先順位と、予算・開発期間の目安を定める。
  • 提案条件:RFI(情報提供依頼書)やRFP(提案依頼書)を作成し、各社に同じ内容で提案を依頼すると、費用・技術・セキュリティ体制を比べられる。
  • 調達方法:一般競争入札を基本に、随意契約や指名競争入札の要件も確認したうえで、3〜4社の提案内容・価格・公共システム実績を総合評価する。

ポイント

会社を比べるときは、住民データの機密性と、公共分野の規制・標準への対応力を最初の判断材料にすると、判断の基準がぶれにくくなります。

株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として業務DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスの成果創出とシステムの定着支援に強みを持っています。

住民サービス、電子申請、公共インフラ管理など、幅広い公共系システムの構築・導入実績があります。自治体や公共機関の業務要件に合わせて、柔軟に対応できる体制を整えています。

特徴と強み

riplaは、業務コンサルと開発を同じチームで担えます。要件定義の段階から行政業務を整理し、「現場の職員が使えるシステム」を重視しています。

自社開発テンプレート「Boxシリーズ」を使ったAI駆動開発により、フルスクラッチより低コストかつ短期間で開発できます。さらに、公共固有の要件設計にも定評があります。

ガバメントクラウドへの移行支援、セキュリティ要件、マイナンバー連携に対応しています。総務省の標準化ガイドラインへの準拠支援や、公共調達の進め方もサポートしています。

得意領域・実績

地方自治体、準公共機関、独立行政法人など、公共分野でのシステム開発・導入実績が豊富です。住民情報管理システムのクラウド移行、電子申請システムの構築、LGWAN対応の庁内業務システム開発など、公共業務の改善に直結する開発で高い評価を得ています。

また、中核市から市区町村まで幅広い規模の自治体に対応しています。初めて公共システムを発注する場合でも、相談しやすい体制が整っています。

株式会社NTTデータ|国内最大級の公共系システム開発実績

NTTデータは、国内最大級の公共系システム開発の実績を持つ総合ITサービス企業です。中央省庁、地方自治体、独立行政法人など、多様な公共機関のシステム構築と保守運用を手がけています。

住民基本台帳ネットワーク、マイナンバーシステム、電子申請基盤など、国家規模の公共インフラ開発にも深く関わってきた実績があります。大規模な基幹系システムの開発から、窓口業務の電子化まで幅広く対応できます。

特徴と強み

NTTデータの最大の強みは、国内の公共系システム開発で積み上げた圧倒的な実績と、セキュリティ・法令遵守のノウハウです。ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)に準拠したクラウドサービスの活用にも知見があります。さらに、マイナンバー法に基づく特定個人情報保護評価や、ガバメントクラウド上での構築経験も豊富です。

NTTデータは、大規模プロジェクトのプログラム管理にも長けており、複数省庁や複数自治体が関わる複合的な開発にも対応できます。

得意領域・実績

中央省庁、都道府県、政令指定都市など、大規模な公共機関のシステム開発・更改プロジェクトで豊富な実績があります。住民情報管理システムの標準化対応や、税務システムのクラウド移行も手がけてきました。電子申請プラットフォームの構築や、デジタル行政サービスの推進でも高い評価を得ています。

ポイント

大規模な基幹系や国家規模の公共インフラを任せたい場合は、実績の規模とセキュリティ・法令対応の経験を、比べる際の中心に置くとよいでしょう。

富士通株式会社|自治体基幹系システムの標準化対応に強み

富士通は、自治体向けの基幹系業務システムで国内トップクラスのシェアと実績を持つ総合ITメーカーです。全国の市区町村や都道府県に、幅広い顧客基盤を持ちます。

住民情報、税務、福祉など、自治体の基幹20業務を対象に標準化へ対応しています。国保や介護も含まれます。標準化パッケージ「LGWAN-ASP」や「ガバメントクラウド対応基幹業務システム」の提供実績もあります。

特徴と強み

富士通の強みは、地方公共団体情報システムの標準化・共通化を見据えた製品体系の充実と、全国規模の保守・サポート体制です。

デジタル庁が推進するガバメントクラウド移行に向けて、対応ロードマップを明確に示しています。既存の富士通製システムを使う自治体の、スムーズな移行も支援できます。また、長年の自治体への納入実績で積み上げた行政業務の知識と、庁内ネットワーク(LGWAN)のセキュリティ要件への対応ノウハウが豊富です。

得意領域・実績

全国の市区町村や都道府県で、住民情報管理や税務などの基幹業務システムの構築・更改に、豊富な実績があります。国民健康保険、介護、福祉の分野でも手がけてきました。

総務省が定める標準仕様書への準拠に対応しています。ガバメントクラウド上での稼働実証や、複数の自治体が参加する共同利用型クラウドの構築でも、高い評価を得ています。

株式会社日立製作所|公共インフラ・大規模行政システムに圧倒的な強み

日立製作所は、社会インフラや公共分野のシステム構築で国内外に圧倒的な実績を誇る総合電機・ITメーカーです。電力、交通、水道などの社会インフラや防災の分野で、システムの開発・運用を手がけています。中央省庁や都道府県の大規模な行政情報システムでも実績があります。

IoT、AI、クラウドを活用したデジタル行政の推進にも積極的です。そのため、スマートシティ構想との連携も視野に入れた公共システムを提案できます。

特徴と強み

日立の強みは、ハードウェアとソフトウェアを一体で設計・構築できる総合力です。ネットワークやセキュリティまで含めて対応できるのが特徴です。

公共システムに欠かせない高可用性設計(24時間365日の無停止運用)、冗長化、災害対策にも対応できます。庁内ネットワーク(LGWAN)と接続するシステムのセキュリティ設計にも、深いノウハウがあります。特に、大規模なデータセンター運用やBCP(事業継続計画)を考慮したシステム設計では、他社が追随しにくい実績と技術力を持っています。

得意領域・実績

中央省庁、都道府県、政令指定都市を中心に、大規模な行政情報システムの設計・構築・保守運用で豊富な実績があります。交通管理、上下水道管理、防災情報管理などの公共インフラにも携わってきました。電子申請、電子入札、証明書発行の仕組みや、ネットワークを安全に分離したシステム構築でも高い評価を得ています。

ポイント

高可用性や災害対策、BCPを重視する案件では、ハードウェアからネットワークまで一体で設計できる会社を候補に加えると、比較の幅が広がります。

TIS株式会社|中規模自治体の公共システム開発と標準化対応に強み

TISは、金融、流通、公共の各分野を中心に、幅広いシステムの開発・運用実績を持つ大手ITサービス企業です。公共分野では、中規模自治体、準公共機関、独立行政法人向けのシステム構築で豊富な実績があります。

ガバメントクラウドへの移行支援や、地方公共団体情報システム標準化への対応を積極的に進めています。さらに、費用対効果の高い公共システム開発も可能です。

特徴と強み

TISの強みは、ISMAP登録クラウドサービスの活用ノウハウと、中規模自治体が実際に運用できる現実的なシステム設計力です。大手SIerほどの規模ではない中核市や一般市クラスの自治体でも導入しやすいコスト感と、細やかなサポート体制を両立しています。

また、電子申請やマイナンバー連携、ガバメントクラウド移行の実績から蓄積した公共固有のセキュリティ対応ノウハウがあります。総務省ガイドラインへの準拠対応も万全です。

得意領域・実績

中核市、一般市、町村合併後の自治体向けの業務システムで、構築・更改の実績が豊富です。電子申請システムの導入や、庁内ワークフローの電子化にも実績があります。住民向けポータルサイトやマイナンバーカード活用サービスの開発でも、高い評価を得ています。

株式会社ローカルガバメントDX(LGDX)|中小自治体のDX推進と公共システム導入支援

ローカルガバメントDX(LGDX)は、中小規模の自治体や地域公共機関のデジタルトランスフォーメーションを専門に支援する企業です。人口規模の小さい市町村でも実現できる費用と体制で、公共システムの導入を支援しています。

共同利用型のクラウドサービスや既製パッケージの活用提案を得意としています。発注から運用保守まで一貫して支えるため、IT担当職員が少ない自治体でも安心して導入できます。

特徴と強み

LGDXの強みは、小規模自治体でも導入しやすいコスト設計と、公共調達に不慣れな自治体への丁寧な支援です。RFI・RFPの作成支援、入札資料の作成補助、ベンダー評価の支援などを通じて、調達プロセス全体をサポートします。

LGDXは、既製パッケージや、複数自治体による共同利用型サービスを提案して、単独で開発するよりも低コストで高品質な公共システムを実現するのが得意です。

得意領域・実績

人口5万人未満の市町村や地域公共機関を中心に、電子申請システム、内部業務の電子化、文書管理システムなどの導入支援実績があります。特に、IT専任担当者が不在、または1〜2名の自治体でも安定して運用できる公共システムの導入と、職員向けの研修・定着支援で高い評価を得ています。

ポイント

人口の少ない市町村や、IT担当職員が少ない自治体では、費用と体制の現実性を基準に候補を絞り、既製パッケージや共同利用型の提案を比べると選びやすくなります。

公共システム開発パートナー選びのポイント

公共システム開発会社を選ぶ際の確認項目として、規制・標準、セキュリティ、長期保守の3観点をカードで示しています。
3観点をそろえると、提案内容を同じ土台で見比べられます。

公共システムの開発パートナーを選ぶ際は、技術力や価格だけでなく、公共分野の規制への対応力、セキュリティ体制、長期保守能力を総合的に評価することが大切です。これら3つのポイントを確認しておくと、失敗のリスクを大幅に減らせます。

公共分野の規制・標準への対応力の確認

初回の提案では、ガバメントクラウド対応の実績があるかを質問しましょう。あわせて、ISMAP登録クラウドサービスの活用経験や、総務省の標準化ガイドラインへの対応方針も確認したいところです。

公共分野の経験が豊富な開発会社は、自治体の規模に応じて、標準化の優先順位を説明できます。マイナンバー連携に伴う特定個人情報保護評価の進め方についても、実践的に答えられます。一方で、技術的な説明しかできない会社は、公共固有の要件を後から追加で対応することになり、費用と納期が大幅に膨らむおそれがあります。

セキュリティ体制と実績の評価

公共システムでは、住民の個人情報、税務情報、社会保障情報などの機密データを扱うため、開発会社のセキュリティ体制は特に重要です。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証やプライバシーマークの取得状況を確かめます。加えて、インシデント対応の実績や、LGWAN接続・マイナンバー法対応システムの実績も見ておきましょう。

発注側は、開発中のソースコード管理、テスト環境でのデータ取り扱い、本番移行時のセキュリティ手順まで、確認しておくことが欠かせません。

長期保守・バージョンアップ対応力の確認

公共システムは、一度導入すると5〜10年以上使われることが多いです。そのため、法改正や制度改正に継続して対応する必要があります。加えて、セキュリティパッチやOS・ミドルウェアの更新も必要になります。

開発会社の保守体制として、窓口の稼働時間、SLA、担当者の継続性を確かめます。さらに、法改正対応の実績や対応の速さ、バージョンアップ費用の見積もり方法も見ておくとよいでしょう。「開発は得意だが保守は別会社」というケースは、責任の所在が曖昧になりやすいため、開発から保守まで一貫して対応できる会社を優先するのがおすすめです。

ポイント

パートナーを絞り込むときは、規制への対応力、セキュリティ体制、長期保守の3点を同じ基準で尋ね、回答の具体性を比べると判断の根拠が残ります。

まとめ

公共システムの開発パートナーを選ぶときは、技術力と価格に加えて、公共分野の規制・標準への対応力、セキュリティ体制、長期保守能力を総合的に評価することが大切です。ここで紹介した6社は、いずれも公共分野で高い評価を得ています。ただし、自治体の規模や業務領域、予算によって、最適なパートナーは異なります。

まずは3〜4社に相談と見積依頼を行い、ヒアリングでの公共業務への理解度や提案内容の質を比べたうえで、発注先を決めるとよいでしょう。公共システムの成功は、住民サービスの向上と行政事務の効率化に直結します。優れたパートナーと取り組み、住民と行政の双方にとって価値のあるシステムを実現しましょう。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。