Quarkusのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

Quarkusのシステム開発は、要件整理から始めて設計・開発を経て本番へ進めると、業務要件に合う形で導入できます。最初に目的を数値で測れる形にしておくと、後の技術選定とテストで、比べる基準が揃います。

  1. 要件整理:Quarkusを使う目的をKPIに置き換える
  2. 技術選定:JVM・ネイティブ・基盤を比較する
  3. 設計・開発:業務境界と運用を先に整理する
  4. テスト:PoCと本番相当試験で判断する
  5. 段階移行・定着:旧システムからの切り替えを経て、自社で開発と運用を回せる状態にする

業務課題の分解から始め、リスクの高い部分から段階的に本番へ広げるのが基本です。全体像は、下のガイドもあわせてご覧ください。

▼全体ガイドの記事
・Quarkusのシステム開発の完全ガイド

Quarkusのシステム開発の全体像

Quarkusを中央に置き、画面・API、データベース・認証、連携・運用基盤を結んだ図解。
業務要件に応じて必要な要素を組み合わせます。

Quarkusは、Java、Jakarta EE、Eclipse MicroProfileなどを基盤とするオープンソースのフレームワークです。また、コンテナ、Kubernetes、サーバーレス向けのアプリケーションを開発できます。

ただし、ERPや販売管理のような完成品ではありません。業務要件に応じて、画面やAPI、データベースなどを設計し、組み合わせて作ります。

Quarkusは完成品ではなく開発基盤

Quarkusは業務システムそのものではなく、業務ロジックを実装するための技術の選択肢です。一方で、標準化できる会計や勤怠は、SaaSやパッケージで運用できます。

独自審査、リアルタイム在庫、取引先向けAPIなどは、Quarkusで作る構成も有効です。既製品との境界が費用とリスクを左右するため、どこまでを既製品に任せ、どこから作るかを決めておく必要があります。

  • 会計・勤怠:標準化できる業務で、SaaSやパッケージが候補
  • 独自審査:独自の業務ロジックを、Quarkusで実装する領域
  • リアルタイム在庫:差別化につながる領域で、開発の対象
  • 取引先向けAPI:既製品との境界を定めたうえで構築

Quarkusには、API系の拡張としてREST/JSON API、GraphQL、WebSocketがあります。データ系では、Hibernate ORM/PanacheとJDBCの拡張があります。さらに、認証ではOIDC、OAuth 2.0、JWTを、メッセージングではKafkaとAMQPを扱えます。

また、Dev Services、ライブコーディング、継続的テストにより、開発環境をそろえやすい点も特徴です。

JVMとネイティブの要件による使い分け

Quarkusは通常のJVMモードに加えて、GraalVM系のネイティブ実行ファイルにもビルドできます。どちらの方式が合うかは、要件と実測値で選びます。

  • ネイティブの適性:起動時間やメモリを抑えやすく、短時間で起動・停止するサーバーレスや高密度配置のAPIに向いています
  • ネイティブの確認点:ビルド時間、リフレクション設定、対応ライブラリ、デバッグ方法
  • JVMの適性:常時稼働する大規模バッチでは、JVMのほうが扱いやすい場合があります

ネイティブなら必ず安いとは言えません。CPU負荷の高い処理も、業務データで測ってみないと判断できません。

Quarkus公式の性能説明やユーザー事例も判断材料になります。そのうえで、自社の同時実行数やピーク時間、許容レイテンシと障害復旧時間で比べます。

ポイント

Quarkusは完成品ではなく開発基盤のため、既製品で足りる業務と、自社で作る業務の境界を先に決めることが判断の目安です。JVMとネイティブの方式は、要件と実測値で選びます。

Quarkusのシステム開発の進め方

Quarkus導入は、業務課題を分解するところから始めます。そのうえで、リスクの高い部分を先に検証し、段階的に本番へ広げます。

基本の流れは6フェーズです。要件整理と選定を経て、設計・開発とテストに進み、稼働と定着へと続きます。

1. 要件整理:Quarkusを使う目的のKPI化

「起動を速くしたい」「ピーク時に水平スケールしたい」「既存Java人材を活用したい」といった目的は、そのままでは測れません。そのため、測定可能なKPIに変えておきます。

  • 応答時間:APIの95パーセンタイルの目標値
  • 同時接続数:目標とする利用規模
  • 復旧時間:デプロイから復旧までの時間
  • メモリ上限:1サービス当たりの上限値

監査ログの保存期間や個人情報の取扱い、目標稼働率、RTO・RPOも、あわせて定義します。夜間の障害対応も、同時に決めておきます。

現行システムは、画面・API・バッチ・帳票の単位で洗い出し、外部連携やDB、認証方式、運用手順も含めて一覧にします。そのうえで、変更頻度が高く業務境界が明確な機能は、切り出しの候補になります。

複数の機能が同じテーブルを直接更新している場合は、先にデータの責任を整理しておきます。業務フロー、機能一覧、非機能要件をまとめます。さらに、データ・連携一覧、移行対象、対象外の範囲も書き出します。

2. 選定:JVM・ネイティブ・基盤の比較

Quarkusを採るか否かに加えて、実行方式と運用基盤もあわせて比べます。たとえば、小規模APIならマネージドコンテナやサーバーレスが候補になります。

複数サービスのリリースや監視を統制する中規模以上の環境では、KubernetesやOpenShiftが候補になります。ただし、クラスターを運用する担当者がいない場合は、どこまでを誰が受け持つかを先に定めます。

自前構築の前に、マネージドサービスや運用委託も含めて検討します。技術選定では、対応状況を領域ごとに確認します。

  • 実行環境:JavaのバージョンとQuarkusのLTS方針
  • 接続・認証:拡張、DB、メッセージング、OIDCやKeycloak
  • 開発・セキュリティ:CI/CD、SAST、依存関係スキャン
  • 運用・復旧:ログ、メトリクス、トレーシング、バックアップ

2026年8月時点でQuarkus公式が本番利用に推奨しているのは3.33 LTSで、保守は2027年3月までの予定です(出典: Quarkus公式リリース一覧、2026年8月確認)。

LTSは12か月間、重要な修正とセキュリティパッチを受けられます。そのうえで、JavaとGraalVMのサポート期限も、OpenShiftや拡張ライブラリのものと同じ表で管理します。

3. 設計・開発:業務境界と運用の先行整理

サービスの数を決める前に、業務データの所有者と連携APIを決めておきます。マイクロサービスでは、通信やデータ整合性、再送、冪等性を設計します。

タイムアウトやサーキットブレーカー、監査証跡も必要です。これを設計しないと、モノリスより障害調査が難しくなります。

既存モノリスは、全体を一気に書き換えるより、変更頻度が高く境界を定義しやすい機能から段階的に切り出します。

Dev ServicesなどでDBや認証サービスを再現し、ローカルだけで動く設定が残らないようにします。リポジトリには、アプリと基盤、構成管理、自動化に関するものを入れます。

  • アプリと基盤:ソースコード、Dockerfile、KubernetesマニフェストまたはHelm
  • 構成管理:IaC、環境変数一覧、シークレットの管理方法
  • 自動化:CI/CD定義

コードレビューでは、業務ロジックに加えて、認可漏れやログへの個人情報出力を確認します。さらに、リトライによる二重登録も見ます。障害時の復旧手順も対象です。

4. テスト:PoCと本番相当試験による判断

PoCは、画面の表示確認で終わらせず、採用判断に必要なリスクを数値で確かめます。そのうえで、JVMとネイティブを同じ条件で比べます。

  • 性能:起動時間、定常時・ピーク時のメモリ、目標負荷の応答時間
  • 接続・障害:DB接続プール、エラー時の再試行、再起動後の復旧
  • 可観測性:ログとメトリクスを取得できるか

PoCの結果を本番の性能としてそのまま当てはめるには、認証基盤と外部APIを含む本番相当の構成が必要です。

本開発では、単体、結合、API契約の各テストと、負荷、脆弱性、権限のテストを計画します。加えて、移行リハーサル、バックアップ復元、障害訓練も行います。

合格条件には測定方法と証跡を添えます。たとえば、未認可ロールから管理APIを呼べないことを確認します。さらに、重複イベントを一度だけ処理できることや、目標RTO内に復旧できることも条件にします。

Quarkus公式の事例には、Apache Polarisや通信、銀行、交通などがあります。ただし、他社の性能数値を自社の保証値として扱わないよう注意します(出典: Quarkus公式ユーザーストーリー、2026年確認)。

5. 稼働:段階移行と戻し方の準備

リリース判定会議では、機能や性能、セキュリティの証跡を確認します。運用と移行の証跡も、あわせて見ます。全社へ一斉に展開せず、対象を限定して段階的に行うこともできます。

  • パイロット:対象部門や取引先を絞った先行利用
  • カナリアリリース:一部のユーザーへ先行して展開
  • 並行稼働:旧システムと併用しながらの切り替え

これらを組み合わせれば、業務への影響を小さくできます。

手順書には、切り替え日時とデータ差分の確認者を書きます。加えて、問い合わせ窓口と、障害時の旧システムへの戻し方も入れます。

readinessとlivenessを分けておくと、起動直後にトラフィックを受けてよいかを正しく判定できます。さらに、相関IDや分散トレーシングのほか、アラートとダッシュボードも用意します。

障害を発見してから原因を絞り込むまでの時間を測ります。あわせて、DBや認証基盤の停止、メッセージ遅延、ノード障害からの復旧も確認します。

6. 定着:自社で開発と運用を回せる状態

納品後は、運用、更新、引き継ぎの体制を用意しておきます。担当者が交代しても運用を続けられる状態を目指します。

  • 運用体制:ダッシュボードでの異常判断と、依存関係の更新や変更要求の優先順位付け
  • 更新管理:対象ソフトウェアと脆弱性対応の継続的な管理
  • 引き継ぎと契約:成果物と契約条件の取り決め、技術研修、障害訓練、リリース訓練

Quarkus、Java、GraalVMの更新計画を、四半期ごとに見直します。対象にはコンテナイメージやOS、拡張ライブラリも含めます。さらに、CVEの影響確認とパッチ期限も決めておきます。

引き継ぎでは、ソースコードやIaC、設計書を受け取ります。加えて、API仕様、テスト仕様、運用手順も受け取ります。OSS一覧やライセンス、監視設定、障害記録も対象になります。

契約には、脆弱性対応や再委託、データ返却を明記します。さらに、終了時の移行、Quarkusのメジャーアップデート、24時間対応の有無も盛り込みます。

ポイント

要件整理でKPIと対象範囲を決め、PoCの数値で確かめてから本番へ広げるかどうかが、各段階の判断の目安です。

Quarkusのシステム開発の費用相場

5つの開発規模ごとに、技術検証・小さな業務APIの300万〜800万円から複雑なクラウドネイティブ再設計の3,000万〜2億円までの初期費用を示す図。
対象範囲が広がるほど検討レンジも大きくなります。

Quarkus自体はオープンソースのため、開発費は製品ライセンス料とは別の要素で決まります。主な費用は、要件定義・設計の人件費、対応できる開発者、認証・連携です。そのほか、移行やテスト、基盤、保守の費用も含まれます。

ここで示すのは、公式の価格表ではありません。業務システムとモダナイゼーションの公開概算を組み合わせた、検討用のレンジです。

規模別の初期費用と期間の目安

技術検証や小さな業務APIのレンジには、認証、DB、CI/CDが含まれます。部門向けAPIや新規マイクロサービスの範囲には、画面や外部API、権限のほか、監視と本番移行も含みます。

株式会社クオンツの公開概算では、API化が500万〜2,000万円、コンテナ化が1,000万〜4,000万円です(出典: 株式会社クオンツ、2026年)。

  • 技術検証・小さな業務API:300万〜800万円、1〜3か月程度
  • 部門向けAPI・新規マイクロサービス:800万〜2,500万円、3〜6か月程度
  • 一部コンテナ化・API化:1,000万〜4,000万円、4〜10か月程度
  • 限定範囲のマイクロサービス化:2,000万〜8,000万円、8〜18か月程度
  • 複雑なクラウドネイティブ再設計:3,000万〜2億円、12〜30か月程度

これらは対象範囲と前提で変わる推定で、Quarkusの定価ではありません。複雑な再設計では、移行や監査、可用性も含みます。

この公開概算は株式会社クオンツの想定値であり、一般相場ではありません(出典: 株式会社クオンツ「アプリケーションモダナイゼーション」、2026年)。

費用を左右する人件費・基盤費・移行費

人件費は、PM、アーキテクト、Java開発者の工数で構成されます。クラウド・Kubernetes担当、テスター、運用設計者の工数も含まれます。

Quarkusとネイティブビルド、Observability、セキュリティを一体で扱える人材は、案件の難度によって単価や工数が上振れします(出典: 業務システム全般の2026年基準メモ、指定リサーチ資料)。

基盤費には、コンテナ実行環境、KubernetesまたはOpenShift、DBが含まれます。加えて、メッセージングとAPIゲートウェイも対象です。

運用面では、ログ保管や監視、バックアップも対象です。CI/CDとセキュリティサービスも含めます。

  • PM・SE:2026年の検討用人月単価は90万〜150万円、65万〜110万円
  • PG・テスター:同単価は50万〜90万円、45万〜80万円程度
  • 保守運用:初期開発費の年15〜25%、または月15万〜80万円程度

IBM Enterprise Build of Quarkusは、OpenShift向けのエンタープライズ提供を示しています。JVM・ネイティブ実行やDev Servicesにも対応しています。一方で、サポート契約とクラウド利用料は別途見積もります(出典: IBM公式製品・技術資料、2026年確認)。

保守運用費は、監視時間やSLA、脆弱性対応をどこまで含むかで変わります。問い合わせ件数やクラウド費用を含むかでも変わります。そのため、金額の数字だけで比較しないよう注意が必要です。

データ移行や旧システムとの並行稼働、教育、社内レビュー工数も含めて、実質総費用を見積書に別枠で出してもらいます。

ポイント

費用の比較は、対象範囲と前提が同じ条件かを基準にします。保守運用費や移行費、クラウド利用料が含まれるかも、金額を比べる前に見ておくことが判断の目安です。

Quarkusのシステム開発で見積もりを取るポイント

開発会社の責任範囲を技術・移行、基盤・連携、開発・運用の3つのパネルに分けた図解。
3つの範囲をそろえると提案内容を見比べやすくなります。

アプリ開発だけを切り出して見積もると、後から基盤や移行、テストや運用が追加されます。そのため、機能要件と非機能要件は同じ資料にまとめます。

見積依頼では、含む範囲と含まない範囲を分けておくと、各社の提案を比べやすくなります。

要件と前提の一枚の依頼書への集約

RFPには、対象業務、利用者数、ピーク時の同時実行数を記載します。加えて、画面・帳票、API・外部連携、バッチの各数も含めます。

データ量や保持期間、移行方式、環境数も明記します。さらに、目標稼働率、許容停止時間、RTO・RPOも必要です。

認証・認可、監査ログ、個人情報も書きます。加えて、脆弱性診断、バックアップ、障害対応時間も記載します。「要相談」のままだと、各社の前提がそろわず、価格を比べられません。

  • 業務・規模:対象業務、利用者数、同時実行数、画面・帳票・連携・バッチ数
  • データ・運用:データ量・保持期間・移行方式・環境数、稼働率・停止時間・RTO・RPO
  • 安全要件:認証・認可、監査ログ、個人情報、脆弱性診断、バックアップ、障害対応時間
  • 技術・納品:JVM・ネイティブ、Java・Quarkusの版、拡張、DB、連携、認証、クラウド、CI/CD、IaC
  • PoC条件:起動時間、メモリ、負荷、復旧、認証、監視の合格条件

PoCを先行する場合は、結果を受けて本開発へ移る判断会議の時期も、契約に書いておきます。

開発会社の比較観点は技術名より責任範囲

「Quarkusの経験があります」という説明に加えて、要件定義から運用まで担当できるかを確認します。質問票では、技術・移行、基盤・連携、開発・運用の各面を問います。

  • 技術・移行:バージョン管理、Javaモノリス移行
  • 基盤・連携:OpenShiftやクラウド、KeycloakやOIDC、Kafka
  • 開発・運用:性能試験、24時間保守、ソースコードとIaCの引き渡し

同規模・同業務に近い実績の範囲と、担当者の経験を聞きます。さらに、再委託先や障害時の一次窓口も確かめます。

会社の規模や得意領域が異なる場合は、同じ業務シナリオと負荷条件をそろえて、提案またはPoCを依頼します。

Red Hatは、Quarkus、OpenShift、Keycloakなどの製品・基盤サポートを確認しやすい候補です。一方、IBMは、エンタープライズ向けビルドとハイブリッドクラウドが観点になります。

SCSKは連携・モダナイズ、日立はOSS、認証、規制産業の観点を確認できます。また、NTT DATAやアクセンチュアのような大規模・グローバル体制の会社も候補になります。

実装実績は、公開求人や製品情報から断定せず、提案チームの実績を確認します。

採用しない判断と契約上のリスク

単純な社内CRUDで既存パッケージが要件を満たす場合は、Quarkusを採用しない判断も合理的です。Kubernetesの運用体制がない場合も、採用を見送る選択肢があります。

必要なJavaライブラリがネイティブ化に対応しない場合は、採用を再検討します。一方で、短時間起動や低メモリ、水平スケール、既存Java人材の活用が重要なら、検証の価値があります。

APIやイベントの境界を管理できるかも、判断材料になります。契約では、成果物を「アプリケーション一式」だけにしないよう注意します。

  • 開発成果物:ソースコード、設定、IaC、設計書
  • 品質・運用:テスト結果、OSSライセンス、脆弱性修正、監視設定、運用手順
  • 移行・教育:データ移行結果、教育記録

個人情報を扱う場合は、委託先の安全管理と再委託の承認、監査を定めます。事故報告や、データ返却・消去も定めておきます。

個人情報保護委員会のガイドラインやIPAのセキュリティ・バイ・デザインを参照します。そのうえで、法務、情報システム、現場の三者で確認します。

ポイント

見積もりを比べる前に、要件と前提を一枚の依頼書にそろえ、含む範囲と含まない範囲を分けておくことが判断の目安です。開発会社は、技術名より責任範囲で比べます。

Quarkusのシステム開発でよくある質問

Quarkus開発では、技術の優劣よりも、業務要件と運用体制に合うかどうかが大切です。導入時によくある質問を、判断基準とあわせて取り上げます。

QuarkusとSpring Bootはどちらを選べばよいですか?

既存のSpring Boot人材やライブラリを活用したい場合は、Spring Bootのほうが扱いやすいことがあります。一方で、高速起動や低メモリ、Kubernetesやサーバーレスへの適性を重視する場合は、Quarkusが候補になります。

必要な拡張や運用スキル、性能目標、サポート方針を、同じ条件でPoCして比べます。そのうえで、自社チームが保守できるほうを選びます。

Quarkusをネイティブ化すれば開発費や運用費は必ず下がりますか?

開発費や運用費が必ず下がるとは限りません。ビルド時間や対応ライブラリ、リフレクション設定の確認に加え、デバッグやCI/CDの追加検証があるため、初期工数が増える場合があります。

サーバーレスのコールドスタートやコンテナ密度が課題であれば、JVMとネイティブの実測値を比べます。そのうえで、クラウド料金と運用工数も合算して判断します。

既存のJavaモノリスをQuarkusへ移行するときは何から始めますか?

はじめに、変更頻度が高く、業務境界とデータ所有者を定めやすいAPIやバッチを一つ選びます。全体を一度に書き換える必要はありません。

依存関係やDB共有、トランザクションを、まず一覧にします。認証や外部連携も洗い出し、Strangler Fig型で旧機能と新サービスを並行させます。

移行リハーサルと戻し方、監視、業務部門の受け入れ条件を確かめてから、次の機能へ広げます。

Quarkusの開発会社には何を確認すればよいですか?

経験年数に加えて、要件定義と既存Java移行、認証・認可の担当者を確認します。KubernetesやOpenShiftを誰が担当するかも、あわせて確かめます。

性能試験と監視、セキュリティ、稼働後保守の担当も確認します。見積書の成果物には、ソースコードやIaC、設計書を含めます。テスト仕様やOSS一覧も入れます。

脆弱性対応や再委託、データ返却も確認します。同規模案件の提案チームの実績と障害時の一次対応者を聞いておくと、丸投げのリスクを減らせます。

ポイント

Spring BootかQuarkusか、ネイティブ化するかは、性能目標と保守できる体制を同じ条件で検証して決めることが判断の目安です。

まとめ

6フェーズでの小さな検証と段階的な進行

Quarkus開発は、要件整理と選定から始まり、設計・開発とテストを経て、稼働と定着へ進みます。各段階で、技術と業務の判断を積み重ねます。

高速起動や低メモリ、コンテナ・Kubernetesとの親和性を生かせます。一方で、Quarkusは完成品ではなく、認証やデータ、連携も設計の対象です。監視や障害復旧、更新も、設計の対象になります。

相談前の目的・費用・責任分界の確認

費用は製品ライセンスより、開発人材や基盤、既存連携で決まります。移行やテスト、運用体制も費用に影響します。PoCでは、JVMとネイティブを本番相当の条件で比べます。

見積もりでは、画面数や連携数に加えて、SLAや監査、セキュリティを確認します。IaCや保守、契約終了時の移行も見ておきます。そのうえで、小さな業務APIで条件を検証し、成果と運用能力を見て対象を広げます。

▼全体ガイドの記事
・Quarkusのシステム開発の完全ガイド

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。