Rollupのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

Rollupのシステム開発費用は、方式、ブリッジやデータ可用性、監査・24時間運用の範囲によって、300万円から5億円以上まで変わります。なかでも大きいのは、既存L2への開発か、自社専用Rollupの構築・運用かの違いです。

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Rollupのシステム開発費用を左右する全体像

自社Rollupを中央に置き、L1コントラクト、シーケンサー、バッチャー、実行ノード、ブリッジを注釈で示した図。
運用責任はチェーン基盤と接続機能にまたがります。

既存のArbitrumやBaseでスマートコントラクトを開発する場合と、自社専用のL2やアプリチェーンを立ち上げる場合では、技術要素も責任範囲も異なります。そのため、見積もりを比べる前に、「Rollupを作る」の範囲を揃えておく必要があります。

既存L2にdAppを開発する場合

既存L2にdAppを開発する場合は、チェーン運用やノード、L1連携の一部を自社で持たずに済みます。そのぶん、自社が開発するのは、コントラクトからフロントエンドやバックエンドまでの範囲になります。

  • 開発範囲:コントラクト、フロントエンド、バックエンド、ウォレット、必要なインデクサー
  • 既存環境の活用:稼働済みネットワークの利用者やツールを使い、手数料や確定時間を検証

初期費用は300万〜2,000万円程度です。単純なコントラクトの追加なら下限に近づきますが、NFTやトークン、決済を加えると上限側に寄ります。

権限管理や管理画面、監査を加えると、さらに上がります。複数チェーン対応まで含めると、上限側になります。

継続費用は月10万〜100万円程度です。これに、L2のガス代やRPCの費用が加わり、監視や保守、セキュリティ対応も必要になります。

自社Rollupを構築・運用する場合

自社Rollupを構築・運用する場合は、チェーンを動かす基盤と、資産を守る仕組みの両方を設計する必要があります。

  • チェーン基盤:L1コントラクト、シーケンサー、バッチャー、実行ノード
  • 実行・接続機能:ProposerまたはProver、ブリッジ、RPC、エクスプローラー
  • 運用機能:監視、鍵管理
  • 資産保護:監査、出金経路、証明、データ復元、管理者権限、障害時の復旧手順

RaaSを使う本番Rollupの初期費用は1,500万〜6,000万円程度です。一方、自社運用の本格的な独自Rollupは、5,000万〜2億円程度が推定レンジです。

新規VMや証明系を研究開発し、複数ノードや独自ブリッジ、厳格な金融要件まで含めると、1億〜5億円以上になる可能性があります。ただし、これらは確定価格ではなく、要件と体制から組み立てた編集用の推定です。

ポイント

費用は、既存L2への開発か、自社専用Rollupの構築・運用かで大きく変わります。見積もりを比べる際は、ブリッジや監査、24時間運用をどこまで含むかをそろえて見ると、判断の目安になります。

Rollupの開発パターン別に見る費用相場

テストネットやPoC、RaaS本番構築、自社運用の初期費用レンジを横棒で並べた図。
運用を自社で担う範囲が広いほど、初期投資も大きくなります。

ユーザー向けサービスを検証するのか、自社チェーンを事業の競争力にするのかで、投資の順序が変わります。そのため、先に開発パターンを決めておくと、予算と期間を絞り込みやすくなります。

テストネットやPoCは100万〜1,000万円程度

PoCでは、サービスとの相性や本番化に必要な差分を確かめることが中心になります。

  • 費用・期間:RaaSやオープンソースStackで100万〜1,000万円程度、1〜3か月
  • 検証内容:取引フロー、ガス代、ウォレット接続、アプリとの相性、復旧手順の初期仮説
  • 初期投資:トークンの一般公開や大きなブリッジ流動性は用意しない
  • テスト:テスト用資産での入出金、シーケンサー停止、ノード再同期の確認
  • 本番化の見積もり:DA投稿失敗やL1とのメッセージ連携も検証し、必要な差分を見積もる

RaaS本番構築は1,500万〜6,000万円程度

RaaS本番構築の初期費用を公開価格と比べるには、含まれる範囲と別料金の有無をそろえる必要があります。構築費に何が入るかと、どの項目が別料金になるかで、金額の意味が変わるためです。

  • 構築費・期間:ブリッジ、エクスプローラー、監視、運用引き継ぎ込みで1,500万〜6,000万円程度、3〜9か月
  • 別料金の可能性:専用インフラ、DA投稿、RPC、Prover、SLA、監査、サポート
  • Caldera Rollupsの掲載例:AWS Marketplaceの1か月契約で、Rollup podとBlockscoutは各月額500ドル
  • 掲載額の合計:月額1,000ドル

AWSのインフラ費などは別途加算されます。そのため、この掲載額だけを、チェーン全体の運用費とみなすことはできません(出典:AWS Marketplace「Caldera Rollups」、2026年8月確認)。

自社運用は5,000万〜2億円程度が目安

自社運用と、独自技術を研究開発する場合では、構成も費用も体制も異なるため、分けて見積もります。

  • 自社運用の初期費用・期間:5,000万〜2億円程度、9〜18か月
  • 自社運用の範囲:複数ノード、冗長化シーケンサー、独自鍵管理、オンコール、障害対応、監査、データ保管
  • 年間継続費・人員:1,000万〜1億円超の可能性があり、ノード台数に加えSRE、プロトコルエンジニア、監査、法務・コンプライアンス人員が必要
  • 独自研究開発:新規VM、独自ZK証明・DA、複雑なブリッジは1億〜5億円以上になることがある
  • 研究開発内容:既存Stackのシステム開発にとどまらず、暗号技術やプロトコル研究を含む

価格だけでなく、専門人材を確保する年数や、監査・バグバウンティの回数も事業計画に入れておく必要があります。

ポイント

開発パターンは、テストネットやPoC、RaaS本番、自社運用の順に費用が大きくなります。ユーザー向けサービスの検証か、自社チェーンの構築かを先に決めると、予算の上限を絞り込みやすくなります。

Rollupの費用内訳と価格が変動する要因

見積書を「開発費」と「運用費」の2行だけで判断すると、あとから追加費用が発生しやすくなります。そのため、工程ごとに分けて見ることが大切です。工程は、要件定義、設計、実装の順に進み、テストや監査を経てリリースし、継続運用へ移ります。L1やクラウドの従量費は、別欄で確認します。

要件定義から実装までの人件費

開発費の中心は人件費で、要件定義・企画やプロトコル設計から、スマートコントラクト、ノード・インフラ、アプリ連携、テストまで含みます。工程ごとの比率は、見積もりを比べる手がかりになります。

  • 企画・要件定義:全体の10〜15%
  • プロトコル・チェーン設計:全体の15〜25%
  • コントラクト・ノード実装:全体の25〜40%
  • テスト・負荷試験:全体の10〜20%
  • 監査・リリース・運用設計:全体の15〜30%

工程の作業は重なるため、各割合を足し合わせても固定の配分にはなりません。見積もりを比べるときの目安として扱います。

たとえば、決済では権限管理や異常取引の停止、残高照合、監査ログ、再実行防止が工数を増やします。ゲームでは、大量取引の負荷試験やNFTメタデータ運用が重要になります。

金融・RWAでは、許可型アクセスや本人確認、取引制限、監査証跡、法務レビューが加わります。そのため、同じRollup Stackを使っても、費用は一致しません。

DA・L1ガス・RPC・Proverの継続費用

継続費用は取引量と構成によって変わります。そのため、各サービスの料金条件とデータ保管の範囲を確認しておく必要があります。

  • L1ガス・blob:取引量、データ圧縮率、Ethereumの混雑、投稿頻度で変動
  • 外部DA:料金のほか、停止時の復元担当者と履歴保管期間
  • blob保管:永続保管ではなく、保持期間は約18日
  • 長期データ:取引履歴や監査証跡にはアーカイブノード、オブジェクトストレージ、インデクサーが必要。保管費と復旧テストも見積もる
  • RPC・インデックス:プラン・従量料金と、別途の月額費用

EIP-4844の仕様では、blob sidecarの保持期間は約18日です(出典:Ethereum Improvement Proposal 4844、2026年8月確認)。

ConduitのFreeプランは月額0ドルで4億CU、Proプランは月額50ドルで10億CUを含みます。超過分は100万CUあたり0.10ドルです(出典:Conduit「Pricing & Costs」、2026年8月確認)。

ConduitのRPC価格には、シーケンサーやDA、監査、L1費用は含まれません。なお、インデックス用途では、テストネット月額250ドル、メインネット月額500ドルの公開例があります。

監査・監視・障害対応・法務の費用

資産保護、監査、稼働後の監視、法務は、それぞれ別の費用項目として計画します。

  • 監査・鍵管理:第三者監査、再監査、バグバウンティ、緊急停止、マルチシグ、Timelock、秘密鍵保管
  • 監査費:対象範囲により数百万円から数千万円以上。開発費に含むか別契約かを明記
  • ZK Rollup:コントラクトに加え、証明生成回路やProverも検証
  • 本番監視:シーケンサー停止、ノード再同期、DA投稿失敗、証明遅延、RPC・ブリッジ障害、アップグレードキーの不正利用を検知
  • 監視・法務費用:監視体制と、法務専門家への確認の費用

24時間監視とオンコールは、外部に委託するか自社で担うかを決めておく必要があります。トークンやステーブルコイン、決済、カストディを扱う場合は、日本の資金決済法や暗号資産関連規制について、法務専門家に確認します。

ポイント

見積書は、工程ごとと継続費の項目に分けて見ると、追加費用を見落としにくくなります。監査や監視、法務が開発費に含まれるかも、あわせて確かめておきます。

Rollup開発の進め方と期間の目安

事業要件、方式・Stack・DA、テスト・監査、運用準備を4枚のカードで示した図。
要件を固めてから、方式選定と本番前の確認へ進みます。

費用を管理するには、チェーンを構築する前に、事業要件とリスクを確定しておくことが必要です。PoCで取引量や確定時間を測り、その結果から本番構成を選ぶと、過剰なインフラ投資を避けられます。

要件定義での自社チェーンの必要性の判断

自社チェーンの必要性と見積もりの前提をそろえるため、事業課題と運用条件を具体的に決めます。

  • KPI:手数料、処理量、確定時間、プライバシー、ガバナンス、権限管理、相互運用性
  • 方式判断:手数料の低減だけが目的か、専用チェーンが必要かを検討
  • 負荷・運用条件:想定ユーザー数、1日あたりの取引数、ピーク時の同時実行、1取引のデータ量、TVL、許容停止時間、出金の確定条件
  • データ条件:L1へ投稿するデータ、長期保管する履歴、個人情報を載せない範囲

手数料を下げることだけが目的なら、既存L2のdAppが合理的な場合があります。一方、独自ガス代や専用ブロックスペース、許可型アクセス、独自経済圏、特定業務との密接な統合が必要なら、自社Rollupを検討します。

要件が曖昧なままだと、安く済んだPoCの後に、本番の追加費用が膨らみやすくなります。

方式・Stack・DAの選定

方式、Stack、運用形態は、待ち時間や責任分界、契約後の移行条件を基準に選びます。

  • Optimistic Rollup:EVM互換実装や既存ツールを使いやすい一方、異議申し立てや出金待ちを設計
  • ZK Rollup:有効性証明による確定を目指す。計算資源、回路設計、証明遅延、運用費を考慮
  • Stack・RaaS:OP Stack、Arbitrum系、ZK Stack、Polygon CDKなどを比較し、月額、従量課金、障害時の責任分界を確認
  • 移行・自社運用:契約終了時のコード、鍵、設定、履歴データ搬出を確認。自社運用ではアップグレード、監視、脆弱性対応を継続

方式は費用だけでなく、利用者が待てる時間と事業に必要な安全性からも判断します。

テスト・監査・段階リリース

本番移行の前に、障害試験、監査対応、段階リリースで確認する内容を押さえておきます。

  • 障害試験:通常取引のほか、停止、ノード障害・再同期、L1通信遅延、DA投稿失敗、異常な状態ルート、ブリッジ入出金、アップグレード失敗を再現
  • 負荷試験:平均処理量に加え、ピーク時のキュー、RPCレイテンシー、Prover待ち時間、L1投稿遅延を確認
  • 監査・リリース:監査後に指摘を修正・再検証し、バグバウンティと緊急停止手順を確認。本番TVLやユーザー数に上限を置く
  • 運用準備:マルチシグ、Timelock、監視通知、オンコール、復旧目標を整備
  • 開発期間:既存L2のdAppは2〜6か月、RaaS本番は3〜9か月、自社運用は9〜18か月、新規プロトコルは18〜36か月程度

Rollupの開発コストを抑えるポイント

コストを抑えるには、必要のない責任範囲を最初から持たないことが大切です。初期段階で、ユーザー価値の検証とチェーン基盤の所有を分けておくと、予算とリスクを管理しやすくなります。

既存L2・既存Stackの再利用

まず既存L2でdAppを検証し、そのうえで専用チェーンの必要性を判断します。監査実績やウォレット、RPC、エクスプローラー、開発者向けツールを活用できれば、チェーン固有の実装費をアプリの改善に回せます。

独自チェーンが必要になった場合でも、OP StackやArbitrum系を使えば、実行環境やL1連携をすべてフルスクラッチで作らずに済みます。

独自実装は、処理要件やプライバシー、規制、ガバナンスなど、差別化に直結する範囲に限ります。さらに、再利用する部分と独自に開発する部分をRFPに分けて書くと、会社ごとの見積もりを同じ基準で比べられます。

従量費の上限設定と運用の計測

RPCのCUやL1のガス、blob、DAデータ量は、利用量に応じて増えます。インデクサーのクエリ、クラウドのログとストレージも、使うほど費用がかさみます。そのため、次の利用状況を計測し、予算の上限とアラートを設定します。

  • データ量:1取引あたりのサイズ
  • 処理回数:リトライ回数とRPCの読み取り回数
  • 利用状況:月次取引数とブリッジ利用率

無料枠があっても、利用が急増したときに課金が広がる設定なら、別途の支出上限が必要です。データ圧縮やバッチ投稿も有効ですが、安全性を損なわない範囲で行います。

投稿頻度を下げすぎると確定や復旧に影響するため、手数料とユーザー体験は同時に測ります。なお、履歴は検索頻度、監査要件、復旧時間に応じて、保管の階層を分ける方法もあります。

段階契約と責任分界の設計

段階ごとの完了条件を契約で明確にすると、初期段階の不確実性を抑えられます。

  • 契約段階:要件定義、PoC、テストネット、本番準備、リリース後運用に分ける
  • 完了条件:機能、停止からの復旧時間、出金処理、ログ保存、監査指摘への対応、運用手順書の引き渡し
  • 責任分界:各社の担当に加え、シーケンサー再起動者、DA復元者、鍵の保有者を明文化
  • 契約終了・長期費用:終了後の自社運用可否を決める。移行費や緊急対応費が不明なら長期TCOが高くなる可能性

プロトコル提供元、RaaS事業者、開発会社、クラウド、監査会社との契約は、それぞれの担当範囲を分けて結びます。

ポイント

開発コストは、既存L2や既存Stackを再利用し、独自開発を差別化に直結する範囲に限ると抑えられます。従量費は、上限とアラートを先に決めておくと安全です。

Rollupの見積もりを取る際に確認すべきポイント

見積もりは、総額ではなく、何が含まれて何が含まれないかをそろえて比べます。RaaS、開発会社、SIer、監査会社は役割が異なるため、発注の範囲と責任分界を確認します。

RFPへの処理量・確定時間・運用条件の記載

見積もりの前提がずれないよう、RFPには次の条件を記載します。

  • 負荷:想定TPS、日次・月次取引数、ピーク負荷、ユーザー数、TVL
  • 性能:許容手数料、確定時間、出金待ち
  • 運用:停止許容時間、復旧目標、必要リージョン
  • 保証・法務:監査範囲、法務の対象

OptimisticかZKかを決め切れない場合は、両方式を比べ、Prover費、チャレンジ期間、ブリッジ仕様、EVM互換性への影響を、それぞれ別の項目に分けます。

DAについては、Ethereumのcalldataとblob、外部DAのどれを使うか、長期保管を誰が担うかを明記します。RPCやインデクサーでは、急増時の上限、SLA、ログの保管期間、データの搬出方法も確認します。

条件を数値にしておくと、「本番対応」とだけ書かれた曖昧な見積もりを避けられます。

ベンダーの実績と契約終了時の移行性

技術・運用の実績に加えて、資産の所有権と契約終了時の移行条件を確認します。

  • 担当レイヤー:導入社数だけでなく、L1コントラクト、シーケンサー、Prover、ブリッジ、監視、アプリ開発の経験を確認
  • 技術・運用評価:監査報告書、脆弱性開示、障害履歴、SLA対象、緊急連絡体制、アップグレード権限
  • 所有権:ソースコード、設定、デプロイ用アーティファクト、鍵、ログ、履歴データの所有者を確認
  • 利用総額:3年程度の初期費用、月額、従量費、監査更新、移行費を合計

解約時には、データを持ち出せるか、別クラウドや自社環境へ移行できるか、移行支援費はいくらかを確認します。

資産・鍵・法規制のリスクの評価

資産保護、障害復旧、法規制を分けて考え、技術と法務それぞれの確認範囲を決めます。

  • ブリッジ対策:監査、権限分散、緊急停止、出金処理、メッセージ再送、リプレイ攻撃対策
  • 障害時の資産保護:シーケンサー停止時の出金経路、DA欠損時の復旧根拠を見積もる
  • 規制確認:Rollup利用だけでは一律に決まらず、トークンの発行・交換・送金、カストディ、利用者所在地で変わる
  • 地域別の法務:対象地域の規制を専門家へ確認し、技術と法務の見積もりを分ける

日本向けでは資金決済法や暗号資産交換業、AML/CFT、個人情報を、EU向けではMiCAなどを、専門家に確認します。技術と法務の見積もりは分けておき、後から要件が追加された場合の変更手続きも決めておくと安全です。

ポイント

見積もりは総額ではなく、含まれる範囲と責任分界をそろえて比べます。RFPに条件を数値で書き、解約時の移行まで確認しておくと、比較の前提が崩れにくくなります。

Rollupのシステム費用に関するよくある質問

費用については、安く始められるか、自社チェーンが必要か、運用費がどこまで増えるかという質問があります。見積もり前に判断できるよう、順に答えます。

Rollupのシステムは数百万円で開発できますか?

既存L2上の小規模dAppやテストネットPoCなら、300万円未満を含む小規模な計画も考えられます。

自社Rollupを本番で運用し、ブリッジ、監査、監視、障害対応まで含める場合は、数百万円だけで完結させるのは難しいです。そのため、初期費用、運用費、L1・DAの従量費を分けて見積もります。

既存L2の利用と自社Rollupではどちらが安いですか?

一般に、既存L2へdAppを展開するほうが費用は安く、開発期間も短くなります。チェーン運用やノード、L1連携の一部を自社で持たずに済むためです。

独自ガス代や専用ブロックスペース、許可型アクセス、独自経済圏、特定規制への対応が事業の価値につながる場合は、RaaSや自社Rollupの費用を投資として比べます。

Rollupのランニングコストは毎月いくらですか?

小規模なdAppの場合は、月10万〜100万円程度に、RPCや監視、保守、L2ガスなどが加わると想定します。

RaaS本番では、月50万〜500万円程度に、L1・DA、Prover、SLA、監査更新、サポートが加わると推定されます。

取引量やL1ガス価格、データ量、冗長化、監視時間、利用者サポートによって変動します。そのため、固定額と断定せず、平常時、繁忙時、障害時の3パターンで試算します。

ZK Rollupなら監査費用を抑えられますか?

ZK Rollupでも監査は必要で、対象が増える場合があります。コントラクトやブリッジ、証明検証コントラクトに加えて、回路やProver、鍵管理、運用設定も確認します。

方式は監査費だけで決めず、確定時間や証明生成の計算資源、EVM互換性、利用者の待ち時間を含めた総額で判断します。

まとめ

推定費用は、既存L2上のdAppが300万〜2,000万円程度、RaaS本番が1,500万〜6,000万円程度、自社運用の独自Rollupが5,000万〜2億円程度です。

新規VMや証明系まで独自開発する場合は、1億〜5億円以上になることもあります。

初期費用だけでなく、TCOで判断します。TCOには、L1ガス、DA、RPC、Prover、監査、ブリッジを含めます。24時間監視、障害対応、履歴保管、法務も、その中に入ります。

まず既存L2でPoCを行い、処理量、確定時間、運用条件を数値にします。そのうえで、RaaS、自社運用、フルスクラッチの順に必要性を検討すると、過剰投資を避けやすくなります。

費用と責任範囲を明確にしたRFPを作り、複数社から同じ条件で見積もりを取ることが、Rollup開発を成功させる第一歩です。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。