結論:Rollupのシステム開発費用は、既存L2にアプリを載せるだけなら300万〜2,000万円程度、
自社Rollupを本番運用まで構築するなら1,500万〜2億円超が目安です。方式、
ブリッジ、データ可用性、監査、24時間運用の範囲によって大きく変わります。
Rollupは単なる高速なWebアプリではなく、Ethereum上のコントラクト、
シーケンサー、実行環境、DA、証明、RPC、監視などを組み合わせる基盤システムです。
本記事では、2026年時点の公開料金とリサーチノートの推定レンジをもとに、費用相場、
内訳、開発期間、見積もりで確認すべき項目、コストを抑える方法をです・ます調で整理します。
▼全体ガイドの記事
・Rollupのシステム開発の完全ガイド
Rollupのシステム開発費用を左右する全体像

Rollupの見積もりで最初に確認すべきなのは、「Rollupを作る」の意味です。
既存のArbitrumやBaseなどでスマートコントラクトを開発するケースと、自社専用のL2やアプリチェーンを立ち上げるケースでは、
必要な技術要素も責任範囲も異なります。
既存L2にdAppを開発する場合
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
既存L2の利用では、チェーンそのものを新設せず、スマートコントラクト、フロントエンド、バックエンド、ウォレット接続、必要なインデクサーを開発します。
手数料や確定時間を検証しながら、すでに稼働しているネットワークの利用者やツールを活用できるため、Rollup関連の初期費用を抑えやすい方法です。初期費用の目安は300万〜2,000万円程度です。
単純なコントラクトの追加なら下限に近づきますが、NFTやトークン、決済、権限管理、管理画面、監査、複数チェーン対応まで含めると上限側へ移ります。
継続費用は月10万〜100万円程度に、L2のガス代、RPC、監視、保守、セキュリティ対応が加わります。
自社Rollupを構築・運用する場合
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
自社Rollupでは、L1コントラクト、シーケンサー、バッチャー、実行ノード、ProposerまたはProver、ブリッジ、RPC、エクスプローラー。監視、鍵管理まで設計します。
利用者の資産を扱う場合は、スマートコントラクトの監査だけでなく、出金経路、証明、データ復元、管理者権限、障害時の復旧手順も対象になります。
RaaSを使った本番Rollupの初期費用は1,500万〜6,000万円程度、自社運用の本格的な独自Rollupは5,000万〜2億円程度が推定レンジです。
新規VMや証明系を研究開発し、複数ノード、独自ブリッジ、厳格な金融要件まで含めると1億〜5億円以上になる可能性があります。
これらは特定ベンダーの確定価格ではなく、要件と体制から組み立てる編集用の推定です。
Rollupの開発パターン別に見る費用相場

開発パターンを決めると、予算の幅と開発期間をかなり絞れます。特に「まずユーザー向けサービスを検証したい」
のか、「自社チェーン自体を事業の競争力にしたい」のかで、選ぶべき投資の順序が変わります。
テストネットやPoCは100万〜1,000万円程度
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
RaaSやオープンソースのStackを使い、テストネット、基本的なブリッジ、少数のノード、簡易監視までを検証する場合は、100万〜1,000万円程度が目安です。開発期間は1〜3か月程度です。
ここで確認するのは本番の安全性ではなく、取引フロー、ガス代、ウォレット接続、アプリとの相性、復旧手順の初期仮説です。
PoCで費用を抑えるために、最初からトークンの一般公開や大きなブリッジ流動性を用意する必要はありません。
テスト用資産で入出金、シーケンサー停止、ノード再同期、DA投稿失敗、L1とのメッセージ連携を検証し、本番化に必要な差分を見積もれる状態にすることが重要です。
RaaS本番構築は1,500万〜6,000万円程度
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
RaaSで本番Rollupを立ち上げ、ブリッジ、エクスプローラー、監視、運用引き継ぎまで委託する場合は、1,500万〜6,000万円程度が推定レンジです。開発・導入期間は3〜9か月程度です。
RaaSの月額料金は安く見えても、専用インフラ、DA投稿、RPC、Prover、SLA、監査、サポートが別料金になることがあります。
公開価格の一例として、2026年8月にAWS Marketplaceで確認できるCaldera Rollupsには。
1か月契約の掲載例としてRollup podが月額500ドル、Blockscoutが月額500ドルと記載されています。
合計月額1,000ドルですが、AWSインフラ費などが追加されるため、これをチェーン全体の運用費と見なしてはいけません。
なお、掲載価格はAWS Marketplace「Caldera Rollups」を2026年8月に確認したものです。
自社運用は5,000万〜2億円程度から
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
複数ノード、冗長化したシーケンサー、独自の鍵管理、オンコール、障害対応、監査、データ保管を自社で持つ場合は、初期費用5,000万〜2億円程度。開発期間9〜18か月程度が目安です。
年間の継続費用も1,000万〜1億円超となる可能性があります。ノード台数だけでなく、SRE、プロトコルエンジニア、スマートコントラクト監査、法務・コンプライアンスの人員を確保する必要があるためです。
新規VM、独自のZK証明、独自DA、複雑なブリッジを一から開発する場合は、1億〜5億円以上になることがあります。
ここまでの開発は、既存Stackを採用するシステム開発ではなく、暗号技術やプロトコル研究を含む研究開発です。
価格だけでなく、専門人材を何年確保するか、監査やバグバウンティを何回行うかまで事業計画に入れる必要があります。
Rollupの費用内訳と価格が変動する要因

Rollupの見積書は「開発費」と「運用費」の2行だけで判断すると、後から追加費用が発生しやすくなります。
要件定義、設計、実装、テスト、監査、リリース、継続運用に分け、さらにL1やクラウドの従量費を別欄で確認することが大切です。
要件定義から実装までの人件費
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
開発費の中心は、要件定義・企画、プロトコル設計、スマートコントラクト、ノード・インフラ、アプリ連携、テストの人件費です。
推定の内訳として、要件定義が全体の10〜15%、プロトコルやチェーン設計が15〜25%、スマートコントラクトとノード実装が25〜40%。
テストと負荷試験が10〜20%、監査・リリース・運用設計が15〜30%程度です。
作業が重なるため、合計値は固定の配分ではなく、見積もり比較の目安として扱います。
例えば、決済サービスではコントラクトの機能数だけでなく、権限管理、異常取引の停止、残高照合、監査ログ、再実行防止が工数を増やします。
ゲームでは大量取引への負荷試験やNFTのメタデータ運用が重要になります。
金融・RWAでは許可型アクセス、本人確認、取引制限、監査証跡、法務レビューが加わるため、同じRollup Stackでも費用は一致しません。
DA・L1ガス・RPC・Proverの継続費用
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
運用費は取引量と構成に左右されます。L2のデータをEthereumへ投稿するL1ガスやblob料金は、取引量、データ圧縮率、Ethereumの混雑、投稿頻度によって変動します。
外部DAを選ぶ場合も、料金だけでなく、停止時に誰がデータを復元できるか、履歴をどの期間保管するかを確認します。
EIP-4844のblobはRollup向けデータ投稿を効率化しますが、永続ストレージではありません。
EIP-4844の仕様ではblob sidecarの保持期間は約18日とされるため、長期の取引履歴や監査証跡が必要なサービスは、アーカイブノード。
オブジェクトストレージ、インデクサーなどを別に設計します。
(出典: Ethereum Improvement Proposal 4844、2026年8月確認)この保管費と復旧テストを見積もりから外すと。後から大きな差額が生じます。
RPCにも無料枠と従量課金があります。
Conduitの公開ページでは、Freeプランが月額0ドルで4億CU、Proプランが月額50ドルで10億CUを含み。超過分は100万CUあたり0.10ドルとされています。
これはRPCの公開価格であり、Rollupのシーケンサー、DA、監査、L1費用を含みません。
(出典: Conduit「Pricing & Costs」、2026年8月確認)インデックス用途でも、テストネット月額250ドル。メインネット月額500ドルの公開例があります。
監査・監視・障害対応・法務の費用
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
ブリッジやL1コントラクトは資産が集中するため、第三者監査、再監査、バグバウンティ、緊急停止、マルチシグ、Timelock、秘密鍵の保管を予算化します。
監査費は規模や対象範囲により数百万円から数千万円以上になることがあり、開発費に含まれるのか、別契約なのかを明記します。
ZK Rollupでは、コントラクト監査に加えて証明生成回路やProverの検証も必要になります。
本番稼働後は、シーケンサー停止、ノードの再同期、DA投稿失敗、証明生成の遅延、RPC障害、ブリッジの異常、アップグレードキーの不正利用を検知します。
24時間監視とオンコールを外部委託するか、自社で担当するかによって月額は大きく変わります。
トークン、ステーブルコイン、決済、カストディなどを扱う場合は、Rollup技術の導入とは別に、日本の資金決済法や暗号資産関連の規制を法務専門家へ確認します。
Rollup開発の進め方と期間の目安

費用を適切に管理するには、チェーンを先に作るのではなく、事業要件とリスクを先に確定します。
PoCを通じて必要なトランザクション量や確定時間を測り、その結果から本番構成を選べば、
過剰なインフラ投資を避けられます。
要件定義で自社チェーンの必要性を判断する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
最初に、Rollupで解決したい課題を、手数料、処理量、確定時間、プライバシー、ガバナンス、権限管理、相互運用性などのKPIへ置き換えます。
手数料を下げたいだけなら、既存L2でdAppを試す方が合理的な場合があります。
独自ガス代、専用ブロックスペース、許可型アクセス、独自の経済圏、特定業務との密接な統合が必要なときに、自社Rollupの検討価値が高まります。
この段階では、想定ユーザー数、1日あたりの取引数、ピーク時の同時実行、1取引のデータ量、TVL、許容停止時間、出金の確定条件を整理します。
さらに、L1へ投稿するデータ、長期保管が必要な履歴、個人情報を載せない範囲を決めます。ここが曖昧なままでは、安いPoCの見積もりから高額な本番追加費用へ変わりやすくなります。
方式・Stack・DAを選定する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
次にOptimistic RollupとZK Rollupを比較します。Optimistic方式はEVM互換の実装や既存ツールを利用しやすい一方、異議申し立てや出金待ちの設計を確認します。
ZK方式は有効性証明による確定を目指せますが、証明生成の計算資源、回路設計、証明遅延、運用コストを考慮します。どちらが安いかではなく、利用者が待てる時間と事業上必要な安全性から判断します。
StackはOP Stack、Arbitrum系、ZK Stack、Polygon CDKなどから選ぶ方法があります。
RaaSなら初期構築を短縮できますが、月額、従量課金、障害時の責任分界、契約終了時のコード・鍵・設定・履歴データの搬出条件を確認します。
自社運用なら自由度が高い一方、アップグレード、監視、脆弱性対応を自社で継続する必要があります。
テスト・監査・段階リリースを行う
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
テストネットでは、通常の取引だけでなく、シーケンサー停止、ノード障害、再同期、L1との通信遅延、DA投稿失敗、異常な状態ルート、ブリッジの入出金。アップグレード失敗を再現します。
負荷試験では平均処理量だけでなく、ピーク時のキュー、RPCレイテンシー、Proverの待ち時間、L1投稿の遅延を確認します。
監査後は、指摘事項の修正と再検証、バグバウンティ、緊急停止の手順確認を行います。
本番ではTVLやユーザー数に上限を置き、マルチシグ、Timelock、監視通知、オンコール、復旧目標を整えます。
開発期間は既存L2のdAppで2〜6か月、RaaSの本番で3〜9か月、自社運用で9〜18か月、新規プロトコルで18〜36か月程度を見込むと計画しやすくなります。
Rollupの開発コストを最適化するポイント

コスト最適化は、安いサービスを選ぶことではなく、不要な責任範囲を最初から持たないことです。
特に初期段階では、ユーザー価値の検証とチェーン基盤の所有を分けると、予算とリスクをコントロールしやすくなります。
既存L2・既存Stackを優先して再利用する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
最も効果が大きい方法は、既存L2でdAppを検証してから、専用チェーンの必要性を判断することです。
既存の監査実績、ウォレット、RPC、エクスプローラー、開発者向けツールを活用できれば、チェーン固有の実装費をアプリの改善へ回せます。
独自チェーンが必要になっても、OP StackやArbitrum系などの既存Stackを使えば。実行環境やL1連携のすべてをフルスクラッチで作る必要がありません。
独自実装は、処理要件、プライバシー、規制、ガバナンスなど、差別化に直結する範囲へ限定します。再利用する部分と独自開発する部分をRFPで明示すると、会社ごとの見積もりを比較しやすくなります。
従量費に上限を設けて運用を計測する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
RPCのCU、L1のガスとblob、DAデータ量、インデクサーのクエリ、クラウドのログとストレージは、利用量に応じて増えます。
月次の取引数だけでなく、1取引あたりのデータサイズ、リトライ回数、RPCの読み取り回数、ブリッジ利用率を計測し、予算上限とアラートを設定します。
公開料金に無料枠があっても、急増時に自動で課金が広がる設定では、支出上限を別に置く必要があります。データ圧縮やバッチ投稿の最適化も有効ですが、安全性を損なわない範囲で行います。
投稿頻度を下げすぎると確定や復旧に影響するため、手数料とユーザー体験を同時に測定します。
履歴データをすべて高価なホットストレージへ置くのではなく、検索頻度、監査要件、復旧時間に応じて保管階層を分ける方法もあります。
段階契約と責任分界を設計する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
要件定義、PoC、テストネット、本番準備、リリース後運用を段階契約に分けると、初期の不確実性を抑えられます。
各段階の完了条件には、機能だけでなく、停止からの復旧時間、出金処理、ログの保存、監査指摘の対応、運用手順書の引き渡しを含めます。
また、プロトコル提供元、RaaS事業者、開発会社、クラウド、監査会社の責任を分けて契約します。
障害時に誰がシーケンサーを再起動するのか、DA欠損時に誰がデータを復元するのか、鍵を誰が保有するのか。ベンダーとの契約終了後に自社で運用を継続できるのかを明文化します。
安い月額でも、移行費や緊急対応費が不明な契約は、長期TCOが高くなる可能性があります。
Rollupの見積もりを取る際に確認すべきポイント

Rollupの見積もりでは、総額の安さだけでなく、何が含まれ、何が含まれないかを揃えて比較します。
RaaS、開発会社、SIer、監査会社を同じ役割として比べず、発注範囲と責任分界を一覧にすると判断しやすくなります。
RFPに処理量・確定時間・運用条件を書く
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
最低限、想定TPS、日次・月次取引数、ピーク時の負荷、ユーザー数、TVL、許容手数料、確定時間、出金待ち、停止許容時間、復旧目標、必要なリージョン。監査範囲、法務対象を伝えます。
OptimisticかZKかを決め切れない場合は、両方式の比較を依頼し、Prover費、チャレンジ期間、ブリッジの仕様、EVM互換性への影響を別項目にします。
DAについては、Ethereumのcalldata、blob、外部DAのどれを使うか、長期保管を誰が担うかを明示します。
RPCやインデクサーは、平常時だけでなくアクセス急増時の上限、SLA、ログの保管期間、データ搬出方法も確認します。これらを数値化すると、「本番対応」とだけ書かれた曖昧な見積もりを避けられます。
ベンダーの実績と契約終了時の移行性を確認する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
開発会社を選ぶ際は、チェーン名や導入社数だけでなく、どのレイヤーを担当したかを確認します。L1コントラクト、シーケンサー、Prover、ブリッジ、監視、アプリ開発の実績は別々です。
監査報告書、脆弱性開示、障害履歴、SLAの対象、緊急時の連絡体制、アップグレード権限を確認して、技術と運用の両面を評価します。
RaaSでは、チェーンのソースコード、設定、デプロイ用アーティファクト、鍵、ログ、履歴データの所有者を契約書で確認します。
解約時にデータを持ち出せるか、別のクラウドや自社環境へ移行できるか、移行支援費はいくらかも重要です。
月額の安さだけでなく、3年程度の利用期間で初期費用、月額、従量費、監査更新、移行費を合計して比較します。
資産・鍵・法規制のリスクを分けて評価する
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
ブリッジは入出金資産が集中するため、コントラクトの監査だけでなく、権限分散、緊急停止、出金処理、メッセージ再送、リプレイ攻撃対策を確認します。
シーケンサーが停止したときに利用者がどの経路で資産を出せるか、DAが欠損したときに何を根拠に復旧するかも、見積もり対象にします。
規制はRollupを使うだけで一律に決まるものではなく、トークンの発行、交換、送金、カストディ、利用者の所在地などで変わります。
日本向けサービスなら資金決済法、暗号資産交換業、AML/CFT、個人情報の取り扱いを、EU向けならMiCAなどを専門家へ確認します。
技術見積もりと法務見積もりを分け、後から要件が追加された場合の変更手続きを決めておくことが安全です。
Rollupのシステム費用に関するよくある質問

Rollupの費用については、「安く始められるか」「自社チェーンが必要か」「運用費がどこまで増えるか」
という質問が多く寄せられます。ここでは、見積もり前に判断しやすいように結論から回答します。
Rollupのシステムは数百万円で開発できますか?
既存L2上の小規模なdAppやテストネットのPoCであれば、300万円未満を含む小規模な計画も考えられます。
ただし、自社Rollupを本番運用し、ブリッジ、監査、監視、障害対応まで含める場合は、
数百万円だけで完結させるのは難しいです。初期費用と運用費、L1・DAの従量費を分けて見積もる必要があります。
既存L2の利用と自社Rollupではどちらが安いですか?
一般には、既存L2へdAppを展開する方が安く、開発期間も短くなります。既存L2はチェーン運用、
ノード、L1連携の一部を自社で持たずに済むためです。一方、独自ガス代、専用ブロックスペース、
許可型アクセス、独自の経済圏、特定規制への対応が事業価値になる場合は、RaaSや自社Rollupの費用を投資として比較します。
Rollupのランニングコストは毎月いくらですか?
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
小規模なdAppなら月10万〜100万円程度に、RPC、監視、保守、L2ガスなどが加わる想定です。
RaaS本番では月50万〜500万円程度に、L1・DA、Prover、SLA、監査更新、サポートが加わる推定です。
取引量、L1のガス価格、データ量、冗長化、監視時間、利用者サポートによって変動するため、固定額として断定せず、平常時・繁忙時・障害時の3パターンで試算します。
ZK Rollupなら監査費用を抑えられますか?
ZK Rollupでも監査は必要で、むしろ対象が増える場合があります。スマートコントラクト、
ブリッジ、証明検証コントラクトに加えて、回路、Prover、鍵管理、運用設定を確認する必要があるためです。
方式の選択は監査費用だけで決めず、確定時間、証明生成の計算資源、EVM互換性、利用者の待ち時間を含めた総額で判断します。
まとめ

Rollupのシステム開発費用は、既存L2上のdAppで300万〜2,000万円程度、
RaaSによる本番Rollupで1,500万〜6,000万円程度、自社運用の本格的な独自Rollupで5,000万〜2億円程度が推定の目安です。
新規VMや証明系まで独自開発する場合は、1億〜5億円以上になることもあります。
ただし、初期費用だけでは比較できません。L1ガス、DA、RPC、Prover、監査、
ブリッジ、24時間監視、障害対応、履歴データ保管、法務を含めたTCOで判断します。
まず既存L2でPoCを行い、必要な処理量、確定時間、運用条件を数値化したうえで、
RaaS、自社運用、フルスクラッチの順に必要性を検討すると、過剰投資を避けやすくなります。
費用と責任範囲を明確にしたRFPを作成し、複数社から同じ条件で見積もりを取ることが、
Rollup開発を成功させる第一歩です。
▼全体ガイドの記事
・Rollupのシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
