美容・サロン業向け施術カルテ管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

施術カルテ管理システムの発注は、業務フローの整理、発注形態の選定、要件定義と契約の順に進めると、現場で使われる導入につながります。

発注形態、RFPと契約、費用相場、委託先、導入後の定着を、この順に説明します。全体像は、美容・サロン業向け施術カルテ管理システム開発の完全ガイドでも確認できます。

▼全体ガイドの記事
・美容・サロン業向け施術カルテ管理システム開発の完全ガイド

美容・サロン業向け施術カルテ管理システムの発注・外注の意味と範囲

発注・外注では、要件を整理したうえで、導入、設定、開発、保守の一部または全部をシステム会社などに任せます。

紙の項目を画面に置き換えるだけでなく、来店受付、カウンセリング、施術までの流れを整理します。そのほかの場面も、次のとおり対象に含めます。

  • 写真撮影
  • 会計
  • 次回提案
  • 来店後フォロー

施術カルテに記録する内容

施術カルテには、基本情報、来店履歴、担当者、カウンセリング内容、髪質や肌質を記録します。

  • 施術情報:使った薬剤や商材、施術時間、仕上がり、注意事項を残しておきます。
  • 写真:施術前後の状態。
  • 健康情報:エステや美容クリニックに近いサービスでは、アレルギー、既往歴、禁忌事項を扱うこともあります。

一般の美容サロン向けシステムは、医療機関の電子カルテとは異なります。取得する情報は必要な範囲に絞り、利用目的と閲覧者を先に決めておきます。

発注して電子化するメリット

施術カルテを電子化すると、顧客情報の確認や引き継ぎにかかる手間を減らせます。

  • 接客品質:施術前に前回の写真や薬剤履歴を見られるため、担当者が替わっても対応を続けやすくなります。
  • 記録の統一:新人スタッフも同じ入力テンプレートを使えて、記録の抜け漏れを抑えられます。
  • 二重入力の削減:予約、会計、在庫、LINEなどと連携し、顧客情報を何度も入れ直さずに済みます。

効果を左右するのは機能の数より設計です。施術中に前回情報をすぐ見られ、写真へ書き込めて、現場の言葉で入力できることが大切です。

発注形態の選び方

発注形態は、既製SaaS、既存サービスのカスタマイズ、独自システム開発から選びます。

  • 既製SaaS:個人サロンや1店舗で、カルテの電子化を早く進めたい場合に合います。
  • 部分カスタマイズ:2〜10店舗で、既存の予約・POS・在庫との連携が課題になっている場合に適しています。
  • 独自開発:独自の施術工程や多ブランドの本部分析が競争力に直結するときに、検討の対象になります。

既製SaaSが向くサロン

標準機能で業務を大きく変えずに済むサロンでは、SaaSを使えば早く導入でき、初期投資も抑えやすくなります。

  • Aiony:美容室、ネイルサロン、エステサロン向けに、予約、顧客管理、電子カルテ、売上集計をまとめたサービスとして紹介されています。
  • 公開料金:月額5,000円からの例があります(出典:中小企業基盤整備機構「ここからアプリ」、確認時点2026年8月)。
  • 契約前の確認:写真容量やデータ移行、契約期間と解約時の返却条件などを見ておきます。

部分カスタマイズや連携開発を選ぶ場面

予約媒体やPOSなどを使い続けるなら、それらは残したまま、連携の部分だけを外注できます。

  • 連携例:予約完了時に顧客情報を作成し、施術後にメニューと担当者をカルテに反映する形です。
  • APIがない場合:CSV連携、Webhook、手動インポートなどを、RFPに記載します。
  • cloud karte:SCAT株式会社が2025年11月に販売開始しました。

同サービスは、顧客情報や施術履歴などをクラウドで管理します。写真と同意書も扱い、既存製品との連携と単独利用を想定しています(出典:SCAT株式会社「cloud karte」リリース、2025年11月)。

独自開発を外注する判断基準

標準サービスに業務を合わせると大きな損失が出るなら、独自開発を検討の対象にします。

  • 業態差:入力項目が業態ごとに大きく異なります(ヘア、ネイル、アイラッシュ、エステ)。
  • 本部分析:多店舗の本部が、ブランドを横断して分析します。
  • 独自管理:回数券や長期役務を、独自のルールで管理します。
  • 連携制約:既存POSに公開APIがありません。

将来使うかもしれない機能を先に作ると、開発費だけが膨らみます。そこで、MVPは1店舗・1業態のカルテと写真に絞り、記録時間や引き継ぎミスを測ってから段階的に広げる方が安全です。

ポイント

発注形態は、店舗数、既存サービスとの連携、独自の施術工程の有無で決めます。1店舗で早く電子化するならSaaS、連携が課題なら部分カスタマイズ、独自工程が競争力に直結するなら独自開発を検討します。

RFP・要件整理の進め方

RFPに整理する要件を業務フロー、機能要件、非機能要件、個人情報の扱いの4項目で示した図。
4つの観点をそろえると、各社へ同じ前提を伝えやすくなります。

RFPは、システム会社に提案と見積を依頼するための資料です。完成した仕様書がなくても、現状の課題や対象範囲を同じ書式にまとめて各社に渡せます。

  • 前提:困りごと、対象店舗、利用者、希望時期、予算の考え方を示します。
  • 範囲:必要な連携と、提案してほしい範囲を書きます。

各社の前提がそろっていれば、見積金額の高低を同じ条件で比べられます。

業務フローを書く範囲

まず、来店受付からカウンセリング、施術までを書き出します。次に、写真撮影、会計、次回予約、来店後フォローを続けて整理します。

業務の流れが決まったら、各段階で担当者と入力タイミングを書き出します。

  • 施術中:担当者が前回の写真を確認する目的を書きます。
  • 施術後:薬剤と仕上がりを1分以内に登録する要件。
  • 退職時:退職者が顧客情報を閲覧できない条件を明記します。

目的まで示せば、開発会社は画面案を提案しやすいです。

紙カルテをそのまま移すと、自由記述や重複項目が残って入力の負担が高まります。そこで、現場スタッフへのヒアリングを30分単位で複数回行い、項目を見直します。

機能要件の内容

機能要件は、業務ごとの区分に分けて整理します。

  • 顧客・施術:顧客台帳、来店・担当者履歴、施術メニュー、薬剤・商材を扱います。
  • カルテ入力:テンプレート、前回カルテの複製、検索を含めます。
  • 連携・フォロー:予約、POS、在庫、LINEやメールをつなぎます。

写真には撮影日や施術メニュー、担当者を紐づけ、公開可否も残しておきます。また、同意書は、署名画像だけでなく、対象施術や同意日、使用した改訂版も後から確認できる設計にします。

非機能要件と個人情報の扱い

スマートフォンやiPadで使う場合は、通信障害時の扱いとログイン方法を確認します。多要素認証の有無や、端末紛失時の対応も決めておきます。

  • 保存・復旧:写真容量、バックアップ、復旧目標時間の設定。
  • 権限:店舗、店長、スタッフ、本部、外部委託先ごとに閲覧範囲を分けます。
  • 記録:閲覧、編集、削除、エクスポートの操作ログ。

健康状態、アレルギー、既往歴は、内容によって要配慮個人情報に該当し得ます。

個人情報保護委員会のガイドラインは、委託先の選定、契約、取扱状況の把握を適切な監督として示しています(出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年確認)。

RFPでは、再委託や保管場所を質問項目にします。加えて、事故時の報告やデータ返却も質問に入れます。

ポイント

RFPには、業務フローや機能要件、非機能要件、個人情報の扱いを、完成前でも同じ書式で書いておきます。各社の前提がそろえば、見積を同じ条件で比べられます。

契約形態と進行管理

契約形態は、完成条件が明確な作業と、利用しながら改善したい作業を分けて考えます。

  • 固定契約:成果物と受入基準、追加費用の条件を、あらかじめ合意しておく形です。
  • 改善契約:使いながら得た現場の学びを、開発に反映できる範囲を定めます。

成果物や受入基準が曖昧なまま時間精算で進めると、予算超過を招きます。そこで、契約書と要件定義書、画面一覧、連携仕様、テスト計画、受入条件を一体で管理します。

請負契約が向く開発

請負契約は、合意した成果物を完成させ、検査と引き渡しを行う開発に適しています。

  • 向く範囲:検索、写真登録、権限設定など、完成条件を定めやすい範囲のMVPです。
  • 契約項目:納期、検収、不具合対応、仕様変更時の費用を契約書に書きます。
  • 権利と運用:知的財産権やソースコード、データの帰属を明記します。

代表店舗での操作テストを検収条件に含めると、納品後に現場で使えない事態を避けやすくなります。

準委任契約と伴走型の使い分け

準委任契約は、成果物を固定しにくい専門作業や継続支援に適しています。

  • 対象作業:要件整理、UX設計、技術検証、PoC、運用改善を依頼します。
  • 段階契約:要件定義と小規模実証は準委任で行い、開発部分は請負にできます。
  • 費用管理:時間単価や想定工数、月次の上限、報告方法を合意しておきます。

店舗ごとの例外が多い業務では、使い始めてから必要な項目が見つかることがあります。そのため、成果物の扱いを決めたうえで、作業時間が増え続けない仕組みを整えます。

契約書で守るデータと再委託

顧客情報や写真を預ける契約では、利用目的とアクセス権、保存期間、バックアップを確認します。

  • 事故対応:事故時の連絡と監査の条件を決めます。
  • 再委託:再委託の条件と、取扱状況を確認する方法を定めます。
  • 契約終了:データ返却と消去証明、エクスポート形式を合意しておきます。

退職者や異動後のアカウント停止、画像とメタデータの一括取得も決めておきます。また、個人情報保護委員会は、委託先の安全管理措置を契約で合意し、取扱状況を把握する考え方を示しています。

SaaSの場合も、利用規約に加えて、個別のデータ処理条件とサポート窓口を確認します。

ポイント

完成条件が明確な作業は固定契約で、利用しながら改善したい作業は改善契約で分けて考えます。成果物と受入基準を曖昧にしたまま時間精算で進めると、予算超過を招きます。

美容・サロン業向け施術カルテ管理システムの費用相場

独自開発の費用目安を、カルテ中心のMVP、連携と多店舗権限、独自SaaSや基幹刷新の3段階で示した横棒図。
機能範囲が広がるにつれて、検討する予算帯も上がります。

費用は方式と店舗数で変わり、写真容量や外部連携、移行件数、セキュリティ要件、保守範囲によっても変わります。

ここに示す金額は、公開情報と一般的な業務システムの機能範囲をもとにした予算検討用の推定です。発注先の確定見積ではありません。

既製クラウド型の初期費用と月額

公開料金例では、既製クラウドの初期費用は0〜12万円程度、月額は1店舗あたり5,000〜17,000円程度です。

  • Aiony:月額5,000円からの公開例があります。
  • A’staff Cloud:Basicは月額13,000円、Standardは月額17,000円です。
  • BEAUTY POS:月額8,000円・初期30,000円の表示と、月額14,800円の別プラン表示があります。

税区分や契約期間、店舗単位、オプションをそろえて比べます(出典:各サービス公式ページ、中小企業基盤整備機構「ここからアプリ」、確認時点2026年8月)。

1店舗の初年度には、初期設定やサポート、端末を含めます。加えて、決済端末や写真の追加容量、SMS・LINE、予約媒体との連携も、見積の対象になります。

紙カルテの移行や研修が加わることもあります。また、オプションしだいでは、公開料金の入口から費用が上振れします。

見積の依頼では、「1店舗・スタッフ5名・既存顧客3,000件・写真あり」のように、各社へ同じ前提を伝えます。

独自開発の費用と期間

独自開発の予算は、機能範囲に応じて幅を持たせて検討することがあります。

  • カルテ中心のMVP:300万〜700万円が目安です。
  • 連携と多店舗権限:700万〜1,500万円を見込む場合があります。
  • 独自SaaSや基幹刷新:1,500万〜3,000万円以上の幅があります。

独自開発の金額は、美容サロン向けの個別見積の平均ではありません。一般的な業務システムの初期費用300万〜2,000万円を参考に、写真、同意書、連携、監査ログの機能範囲から整理した推定です。

社内予算の仮置きには、独自開発の推定を使い、RFPを渡したあとの提案で金額を調整します。

期間は、MVPで2〜4か月、連携付きで4〜8か月、多店舗向けで8〜15か月以上が一つの目安です。

要件定義やUX設計、データ移行などを除いた開発期間だけで見ると、稼働日が実際より短く見えます。

保守運用費は、開発費の年15〜25%程度を初期予算に置く方法があります。監視や障害対応、追加開発、クラウド利用料をどこまで含むかで変わるため、契約前に内訳を確認します。

見積書の費用項目

見積書では、工程ごとの費用と成果物を対応させ、範囲を確認します。

  • 設計・開発:要件定義、画面・UX、フロントエンド、バックエンドを分けて示してもらいます。
  • 運用機能:写真保管や外部API、権限、監査ログ、保守の範囲。
  • 導入:テスト、データ移行、マニュアル、研修、リリース支援の扱い。

見積に「一式」が多い場合は、含まれる成果物と工数を質問します。

写真容量の課金や通信料、API利用料は、月額とは別に請求される場合があります。追加店舗料金や終了時のエクスポート費用も、月額以外で発生することがあります。

ポイント

既製クラウドは公開料金の初期費用と月額、独自開発は機能範囲に応じた推定レンジで見ます。オプションや別料金の項目を含めて内訳を比べ、社内予算の仮置きに使います。

委託先の選び方と見積比較

委託先の選定で確認する業務理解、個人情報管理、現場定着の3項目をチェックカードで示した図。
価格以外の確認軸も並べると、見積の中身を見比べやすくなります。

委託先は、価格に加えて業務理解、写真・同意書の設計、現場定着を評価します。既存連携や個人情報管理も、評価の対象です。

受託開発会社と自社SaaSのベンダーでは、得意な支援が異なります。そこで、標準機能に合わせる導入か、自社業務に合わせて作る開発かを区別し、同じRFPで質問します。

美容・サロン業の実績の確認項目

「美容業界に対応」という説明だけでなく、施術カルテや写真などの担当範囲を確認します。

  • 記録と同意:薬剤・アレルギー情報、顧客写真、同意書を扱った実績の有無。
  • 店舗業務:回数券や予約・POS連携を、どこまで扱ったかを尋ねます。
  • 導入後:似た規模の事例での入力時間、移行件数、問い合わせ件数。

事例を開示できない場合は、匿名画面やデモで、検索や写真登録、権限変更を見せてもらいます。退職者のアカウント停止も再現してもらうと、各社を比べやすくなります。

見積を同じ条件で比べる方法

比較表では、費用と納品・契約条件を同じ前提で並べます。

  • 利用条件:店舗数やユーザー数、写真容量、データ移行の前提をそろえます。
  • 費用と日程:初期、月額・保守、研修、納期、追加変更単価を比べます。
  • 契約条件:検収条件と、解約時のデータ返却の扱い。

金額だけでなく、各見積に含まれるものと含まれないものを分けて見ます。たとえば、A社の移行と研修が別料金なら、初期費用が安くても、総額ではB社を上回る可能性があります。

5年程度使う場合は、初期費用と月額を合わせた総保有コストで比べます。

委託先のセキュリティと保守体制の評価

通信時や保存時の暗号化といった機能だけでなく、運用方法や対応条件を説明できる委託先を選びます。

  • 保護機能:暗号化、多要素認証、権限分離、操作ログの有無。
  • 継続運用:バックアップや脆弱性対応、障害連絡、復旧目標を尋ねます。
  • 委託と終了:再委託先、データセンター、契約終了後の消去。

たとえば、株式会社ほたかは、Firebaseを基盤にした暗号化やアカウント保護、可用性、データ保全を公開説明しています。

個人情報保護委員会のガイドラインは、安全管理措置を事前に確認し、契約で合意して、必要に応じ監査などで状況を把握する考え方を示しています。

判断は、「クラウドだから安全」や「大手だから安心」といった理由より、事故時の報告期限、再委託の事前承認、ログ保管期間、データ返却形式への回答で行います。曖昧な項目は、安価な見積でもリスクとして評価します。

ポイント

委託先は、価格に加えて業務理解、現場定着、個人情報の管理を評価し、見積は同じ条件にそろえてから比べます。含まれるものと含まれないものを分けて見ると、総額の差に気づけます。

発注からリリースまでの進め方

発注後は、まず要件定義と設計を行います。次に、開発または設定、データ移行、受入テストを進めます。そのうえで、研修と先行稼働を経て、全店舗展開へ進みます。

SaaSでも、設定や移行を任せきりにすると定着しません。権限やテンプレート、研修は、社内で担う部分を決めておきます。

独自開発では、代表店舗のスタッフに早い段階から加わってもらい、画面と入力項目を実際の施術に合わせて確かめます。

先行導入とKPIの設定

いきなり全店舗へ展開せず、業態とスタッフ構成が代表的な1店舗で、2〜4週間のPoCを行います。

  • 記録と検索:1件あたりのカルテ入力時間と、前回情報を探す時間。
  • 利用状況:写真登録率とスタッフ利用率。
  • 接客:引き継ぎ時の確認漏れと、次回来店の提案実施率を見ます。

売上を初月から評価すると、季節要因やキャンペーンの影響を受けやすくなります。そこで、業務時間の削減と記録品質を先に確かめ、続ける機能と捨てる機能を決めます。

データ移行とスタッフ研修で失敗を防ぐ方法

紙カルテや既存CSVは、必要なものだけを選んで移します。移行対象と保管対象を決め、データを整えてから本番に入れます。

  • 対象の分類:現役顧客、過去履歴、写真、同意書を整理します。
  • データ整備:氏名や電話番号の重複と、写真の紐づけ。
  • 移行確認:写真が別人に紐づく事故を防ぐため、件数だけでなくサンプルの照合を行います。
  • 研修:場面別の手順書と練習環境を用意します。

研修は説明会1回では終わらせず、受付やカウンセリング、施術後の記録、権限変更、退職者対応を扱います。

リリース後の運用体制

本部や店長から運用責任者を決めます。そのうえで、社内と開発会社のどこまでを誰が受け持つかを、運用設計書に書きます。

  • 窓口:スタッフ追加や権限変更、テンプレート改訂、問い合わせ、障害連絡、削除依頼を一か所に集めます。
  • 定期確認:月次で利用率と入力漏れを見直します。
  • 変更管理:新メニューや同意書の承認者、旧データの扱い。

納品の時点では、まだ完成とはいえません。現場で継続して使える状態になって、初めて価値が生まれます。

よくある質問(FAQ)

発注時は、業態や店舗数、写真と同意書、既存システム、個人情報を合わせて判断します。

美容サロンの施術カルテはSaaSと独自開発のどちらがよいですか?

1店舗で早く始めたい場合や標準機能で足りる場合は、SaaSが向いています。

  • 部分カスタマイズ:独自の施術工程や既存サービスとの連携に対応します。
  • 独自開発:多店舗の本部分析や複雑なPOS連携が重要な場合に検討します。

まずSaaSのデモで不足する要件を洗い出し、売上や安全管理への影響を見て、過剰な開発を避けます。

小規模サロンが最初に用意する予算はいくらですか?

既製クラウドの場合、初期0〜12万円程度、月額5,000〜17,000円程度が、公開料金をもとにした入口の目安です。

  • 追加費用:端末や写真容量、移行、研修、連携オプションは、別料金になる場合があります。
  • 独自開発:カルテ中心のMVPでも300万〜700万円程度の推定です。

無料トライアルや小規模導入で業務との合い方を確かめてから、独自開発が必要かどうかを判断します。

アレルギーや肌状態を記録するときの注意点は何ですか?

取得目的を示したうえで、施術に必要な範囲に絞り、閲覧できるスタッフも限定します。

  • 情報の扱い:同意の取り方や第三者提供、委託先の安全管理、漏えい時の対応。
  • システム管理:暗号化や権限、操作ログ、バックアップを要件に含めます。
  • 終了時:退職者の停止と、契約終了時のデータ返却を定めます。

病歴や健康状態は、内容によって要配慮個人情報に該当し得ます。そのため、法務や個人情報管理の担当者にも、個人情報保護委員会のガイドラインに沿った運用を確認してもらいます。

システム会社の見積が大きく違うときは何を見ればよいですか?

見積は同じ条件にそろえ、金額と成果物、契約終了時の対応を比べます。

  • 比較条件:店舗、利用者、写真容量、移行、研修、連携、保守をそろえます。
  • 成果物:機能やテストが含まれるか、受入基準と合わせて確認します。
  • 評価軸:価格、業界理解、提案、セキュリティ、運用支援を採点します。

委託先は、各社の提案内容も踏まえたうえで、見積額と合わせて選びます。

まとめ

方式は、自社に合うSaaS、部分カスタマイズ、独自開発から選びます。そのうえで、来店からフォローまでの流れを整理し、RFPには施術履歴や写真、同意書、予約・POS連携の条件を書きます。権限やログ、データ返却も、RFPに記します。

個人サロンでは短期導入と月額、複数店舗では連携と権限、独自開発では業務の違いと段階導入を重視します。

発注前に決めるべきこと

投資判断では、公開料金と開発範囲を把握し、効果や契約条件まで合わせて比べます。

  • 既製クラウド:初期0〜12万円程度、月額5,000〜17,000円程度の例があります。
  • 独自開発:機能範囲により、300万〜3,000万円以上という推定レンジです。
  • 投資判断:相場に加えて、入力時間、写真活用、引き継ぎ、再来店提案、情報漏えいリスクをKPIとして見ます。
  • 見積比較:同じRFPで、内訳や契約、保守、再委託、セキュリティ、データ返却を比べ、追加費用のリスクを抑えます。

小さく始めて現場で育てる進め方

小さく導入する際は、現場への定着と費用のバランスを見ながら進め方を決めます。

  • 先行導入:全店舗・全機能を一度に作らず、代表店舗でカルテと写真を使います。
  • 効果測定:記録時間、利用率、入力漏れを測ります。
  • 段階的な改善:使われない項目を減らし、必要な連携と権限を足していくと、費用と定着の釣り合いを取りやすくなります。
  • 委託先:発注前の整理から運用改善まで伴走できる会社を選ぶと、売上と顧客体験の改善につながります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。