スキルマッチングシステムの費用は、利用目的と機能の範囲によって大きく変わります。小規模なWeb型MVPは300〜800万円程度、社内の人材配置基盤は1,000〜3,000万円以上が目安です。
費用を左右するのは、利用人数やデータ量、連携数、AIの方式、セキュリティ要件などです。
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・スキルマッチングシステム開発の完全ガイド
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スキルマッチングシステムの全体像

スキルマッチングシステムは、案件や社内募集の要件と、人材の経験・資格・稼働条件をデータ化して、条件に合う候補者を検索・推薦する業務システムです。
費用を見極めるには、検索画面だけでなく、スキル登録、候補者の比較、担当者の判断、その結果を次の推薦に生かす流れまでを設計に含めることが大切です。
目的別の三つのタイプ
利用目的によって、必要な業務機能の範囲は変わります。社内の人材配置に使うのか、人材会社の業務で使うのか、外部の市場として開くのかで、整理する機能が違ってきます。
- 社内配置型:人材配置、社内公募、社内副業の支援。
- 人材会社型:人材会社や派遣会社が候補者を探す使い方です。
- 外部市場型:スキル提供者と発注者をつなぐサービスです。
社内配置型では、人事マスタ、SSO、組織・評価情報との連携に加えて、本人・上司・人事・募集部門ごとの権限設計が必要です。
人材会社型では、レジュメや案件要件、紹介、面談、採用可否、稼働状況までを扱います。そのため、業務フローの標準化が重要です。
外部市場型では、会員登録、本人確認、契約が必要です。さらに、メッセージ、決済、レビュー、退会処理も加わります。三つのなかでも、機能の範囲が広がりやすいタイプです。
費用に直結する主要機能
費用は、基本機能に加える機能の範囲で変わります。そのため、標準機能と追加機能を分けて検討します。
- 基本機能:プロフィール、スキルマスタ、案件・募集、条件検索、比較、応募・承認、通知、管理画面。
- データ機能:スキル階層、表記ゆれの吸収、レベル定義、資格期限、実績の証跡。
- 拡張機能:AI推薦、自然言語検索、推薦理由の表示、契約・決済、API連携、監査ログ、スマートフォン対応。
スキル階層や表記ゆれの吸収などを加えると、データ整備と設計の工数が増えます。また、AI推薦や決済などの拡張を加えると、バックエンド、セキュリティ、テストの費用も発生します。
スキルマッチングシステムの費用相場の目安

予算を立てるときは、標準SaaS、小規模Web型MVP、本格的な外部マッチング、社内人材配置基盤に分けると、費用を比べやすくなります。
ここで示す金額は要件定義前の概算です。利用人数、データ量、連携数、AI方式、セキュリティ要件によって、個別の見積もりになります。
標準SaaSの初期費用と月額費用
標準機能を使う場合、初期費用は無料のサービスもあり、300万円程度までが目安です。
見積もるときは、初期導入、月額利用、導入期間の三つに分けて確認します。
- 初期導入:データ取り込みや権限設定などが有料になる場合があります。
- 月額利用:利用人数や機能によって料金が変わります。
- 導入期間:データ量や権限数が設定作業の時間に影響します。
株式会社101の「スキルナビ」は、100名で月額10万円〜、単純計算で年額120万円〜と公表しています(出典: 株式会社101「スキルナビ料金プラン」、2026年確認)。ただし、初期費用、追加連携、個別カスタマイズ、年間契約の条件は別途確認が必要です。
タレントマネジメント製品では、専用環境の構築や初期導入支援が初期費用に含まれる設計もあります。株式会社プラスアルファ・コンサルティングは、数百名から数千名規模でデータや権限を多く設定する場合、設定と動作確認に1〜2か月程度かかると案内しています(出典: 株式会社プラスアルファ・コンサルティング「タレントパレット料金プラン」、2026年確認)。
同製品では、システム利用料、操作サポート、バージョンアップが月額に含まれる設計もあります。SaaSは開発費を抑えやすい一方で、人数の増加に伴って月額費用が積み上がるため、長く使う場合の総額を見ておく必要があります。
小規模Web型MVPの費用の目安
小規模Web型MVPは、一つの業務で使える状態を目指して、機能と検証の範囲を絞ったものです。
- 主な機能:プロフィール、案件登録、条件検索、応募・承認、通知、管理画面。
- 費用・期間:初期費用300〜800万円程度、期間3〜6か月程度。
- 費用を抑える工夫:SNS連携や決済を後回しにする方法です。
利用者の登録から候補提示までを先に検証すると、初期投資を抑えられます。株式会社みんなシステムズの「つなぐ」は、当初280万円で開始し、追加発注後に約500万円となりました(出典: システム幹事「スキルマッチングサイト つなぐ」、2026年確認)。同サイトの開発期間は6か月と紹介されています(出典: システム幹事「スキルマッチングサイト つなぐ」、2026年確認)。
この事例は特定案件の条件に基づくもので、他社の見積もりにそのまま当てはめることはできません。ただし、全機能を一度に作らず、利用状況に応じて追加していく考え方の参考にはなります。
外部向け本格サービスの費用の幅
外部向けサービスは、会員双方の機能と運用者の監視が必要になります。含める範囲は、次の三つの分類で確認します。
- 会員・取引:会員管理、本人確認、公開範囲、メッセージ、応募、契約、決済。
- 運用:レビュー、通報、退会、運用者の監視機能。
- アプリ対応:iOS・Android、審査、通知、端末テストが加わります。
会員機能などを含む場合、費用は800〜2,000万円程度、期間は6〜12か月程度が予算の幅です。Web開発とは別に、アプリの費用も見積もる必要があります。
公開解説では、マッチングアプリはシンプルな構成から事業用の本格構成まで、400〜1,500万円程度など幅のある相場が示されています。機能、集客、運用の範囲で差が大きいため、含まれる機能と品質基準を確認します。
なお、決済手数料、本人確認サービス、SMS、クラウド利用料、問い合わせ対応、コンテンツ監視は、開発会社の見積もりに含まれないことがあります。
社内人材配置基盤の1,000〜3,000万円以上の費用想定
社内基盤の費用を左右するのは、連携・権限・AI検証の範囲です。連携、運用管理、AI導入の三つに分けて見ると、範囲を整理できます。
- 連携・データ:人事、勤怠、案件、学習、認証基盤との連携。
- 運用管理:社員番号での同期、異動・退職時の更新、部門別権限。
- AI導入:PoCで候補の妥当性と担当者の受容性を確かめます。
部門別閲覧権限、評価履歴、監査ログを含む本格基盤は、1,000〜3,000万円以上、期間6〜12か月以上を見込むケースがあります。ただし、この価格帯は固有の公開定価ではなく、複数領域の開発相場や連携・データ移行の工数からの推定です。
日立ソリューションズ・テクノロジーのタレントマッチングアプリケーションは、PDFの経歴を取り込み、募集要件とスキル面をスコアリングし、マッチ度を表示します(出典: 日立ソリューションズ・テクノロジー「タレントマッチングアプリケーション」、2026年確認)。同社の公開例では、試行に2〜3か月、本格導入に3か月かかっています。
PoCと本番費用は別の場合が多いため、AI利用料や評価データ整備費も分けて確認します。
スキルマッチングシステムの費用内訳

総額だけを見ても、どこを削れるのか、他社と何が違うのかは分かりません。費用は、要件定義とスキルデータ整備、画面・検索・推薦ロジックに分けて見ると、どこに金額がかかっているかが見えてきます。連携・セキュリティ・テストは別の設計項目なので、同じように分けて確認します。品質保証は三つ目の区分で、導入後の運用は後半で扱います。あわせて、初期費用と継続費用を分けて確認することも大切です。
要件定義とスキルデータ整備の費用
最初に、誰と誰をどの条件でマッチさせるか、推薦後の承認者は誰かを業務設計で決めます。候補者の情報では、プロフィール項目、必須・歓迎スキル、経験年数、レベルを定めます。稼働条件では、稼働率、勤務地、単価帯、開始日を決めます。
業務フローと権限表まで落とし込んでおくことも欠かせません。設計が不十分なままだと、開発の途中で追加要件が出て、画面やデータ構造、テストを作り直すことになります。
- 権限の例:「この部署には単価を見せない」
- 判定の例:「資格の有効期限を判定したい」
スキル辞書では、JavaScriptとJSのような表記ゆれを一つにまとめます。あわせて、スキルの親子関係、職種との関係、レベルを決め、資格期限や、自己申告と上司評価の違いも定めます。
既存のExcelや人事データを移行する場合は、重複の除去と欠損の確認を行い、個人情報の項目を整理します。本人確認と更新ルールの策定も必要です。入力データの粒度や評価基準が揃わなければ、AIの推薦精度を検証できません。
画面・検索・推薦ロジックの開発費用
画面、検索、推薦ロジックの範囲によって、開発工数が変わります。
- 画面:プロフィール、案件、検索結果、候補者詳細、比較、応募・承認、メッセージ、通知、管理画面。
- 検索:完全一致、部分一致、スキルレベル、経験年数、稼働条件での検索。
- AI推薦:要件の構造化、類似スキルの発見、候補スコア、推薦理由、誤推薦の修正が加わります。
外部サービス型は利用者の種類が多く、画面と権限の組み合わせも増えるため、社内型より工数が膨らみやすいです。
スマートフォンアプリを同時に開発する場合は、Web画面を流用できるかを含めて見積もります。OS別の表示やプッシュ通知、アプリ審査も、分けて見る必要があります。
日立ソリューションズ・テクノロジーの事例では、募集要件とスキル面をもとにスコアリングして、マッチ度を画面に表示しています。AIに自動で決めさせるより、候補を絞り、その理由を説明する設計にしたほうが、検証と現場での運用を進めやすくなります。
連携・セキュリティ・テストの費用
連携、情報保護、テストの三つは、確認する設計項目が異なるため、分けて整理します。
- システム連携:API仕様、データ対応、同期頻度、エラー再送、異動・退職・退会時の扱い。
- 情報保護:権限、暗号化、アクセスログ、バックアップ、削除、漏えい時の対応。
- テスト:正常系に加えて、権限、必須スキル、資格期限の異常ケースも検証します。
CSV連携なら安く始められる可能性があります。ただし、手作業による更新漏れを防ぐ運用設計が欠かせません。一方で、リアルタイムAPIや複数システムとの連携では、接続先ごとに開発とテストが発生します。
人事、案件管理、勤怠、採用管理、SSOと連携する場合は、API仕様とデータ対応を確認します。また、本人確認や決済も、接続先ごとに開発とテストが必要になります。
生成AIを使う場合は、データの保存場所、学習利用、外部送信範囲を確かめます。匿名化、再現性、出力監査も、あわせて確認します。さらに、職務経歴、評価、給与・単価、稼働状況を守る設計も必要です。
スキルマッチングシステムの費用が変動する要因
見積もりの差は、開発会社ごとの単価に加えて、対象人数やデータ件数、外部公開の有無によって変わる設計・実装・テストの範囲から生まれます。連携先やAI、設置環境、運用体制も、範囲を大きく動かす要素です。
発注前に金額への影響を説明できるよう、代表的な要因を順に見ていきます。
人数・案件数・検索量に伴うインフラと運用の増加
数十名のPoCと、数千名が毎日使う本番環境では、データベースや検索エンジン、ファイル保管などの構成が異なります。監視やバックアップの設計も変わります。
レジュメや資格証明書をPDFで保管する場合は、容量に加えて、ウイルスチェックやアクセス制御が必要になります。保存期間と削除処理も決めておく必要があります。
外部マーケットプレイスで会員や案件が増えると、負荷設計も加わります。ピーク時の検索や通知、メッセージ、決済処理に耐えられるよう設計する必要があります。
AIの精度検証と説明機能の追加費用
AI推薦の追加費用は、精度検証、説明機能、利用環境によって変わります。
- 精度検証:成約・アサインの結果、適切な候補、評価基準、除外条件。
- 説明機能:候補の除外、推薦理由、修正記録、属性による差を扱う設計。
- 利用環境:外部AIの従量料金や、専用環境の構築・監視の費用。
AIを使っても、精度が自動的に上がるわけではありません。そのため、テスト用データで推薦結果を検証します。
除外ルールや説明機能の設計には、AIモデルそのもの以外の工数もかかります。
外部AIサービスでは、推論回数やトークン量に応じた従量料金が発生する場合があります。機密性が高い場合は、専用クラウドやプライベート環境、オンプレミスも検討します。
専用環境は、構築と運用監視の費用が高くなりやすい点に注意が必要です。条件検索を先に作り、推薦の必要性が分かってから意味検索や生成AIを加えると、投資を段階に分けて判断できます。
外部サービスの業務範囲と法務要件
事業区分と権限の設計は、早めに確認します。扱う内容によって、法務要件と必要な機能が変わるためです。
- 外部事業:職業紹介に該当する可能性と、必要となる許可。
- 社内利用:スキル、評価、稼働状況を誰に見せるかを決める。
- 権限例:承認前は応募先に所属を見せない設計もあります。
外部人材と発注者をつなぎ、雇用の成立をあっせんする事業は、職業安定法上の職業紹介に該当する可能性があります。
募集情報の提供や社内配置の支援、業務委託の仲介では扱いが異なります。そのため、事業の実態に応じて、厚生労働省の制度区分や必要な許可を確かめます。
法務の確認が遅れると、本人確認や掲載審査、契約書の機能を後から足すことになり、費用と公開時期に影響します。手数料表示と記録保存も、同じように費用と公開時期に関わります。
社内では、本人には全履歴を見せ、募集部門にはスキルと空き時間だけを見せる設計も考えられます。こうした権限は、セキュリティの追加機能として後から足すより、最初から業務要件として扱っておくほうが、後で作り直す費用を抑えられます。
スキルマッチングシステムのコストを抑えるポイント
コストを抑えるには、開発会社を安さで選ぶより、目的と検証範囲を絞るほうが効果的です。高度な推薦や決済は後回しにし、一つの業務で効果を確かめてから広げます。
まず、候補者や要件の登録、検索、担当者の判断、結果の記録までを一通り回し、利用状況を測定します。
対象業務と利用者を一つに絞る進め方
社内配置や採用、SES提案、外部スキルマーケットを一度に扱うと、範囲が一気に広がります。利用者もデータ項目も権限もKPIも、それぞれ別に決める必要が出てくるためです。
たとえば「IT部門のプロジェクトに社内人材をアサインする」や「登録済み候補者から案件に合う人を探す」のように、成果を測りやすい用途に絞ります。
登録する人数も、全社員ではなく、先行部門や数十〜数百名規模のパイロットに絞ります。そのうえで、入力率や候補提示時間を測ります。
SaaSと既存データの活用
作りすぎを防ぐには、SaaS、既存データ、段階開発、契約形態の四つを組み合わせます。
- SaaS活用:標準機能で足りる領域に既製のサービスを使います。
- 既存データ:APIやCSV連携で二重入力を減らします。
- 段階開発:必要性を見ながら機能を追加します。
- 契約形態:要件の確定度と変更リスクに合わせて選びます。
標準的なスキル管理や人材データベースはSaaSに任せ、独自の検索・承認・案件フローだけを追加で開発する形が取れます。
SaaSは初期費用を抑え、更新、バックアップ、認証、標準権限を利用できます。一方、独自の単価計算や複雑な契約には制約が出る場合があります。
既存製品のAPIやCSV連携は、導入前に確認しておきます。連携できる範囲が分かれば、新しい管理画面で作り込む部分を絞れます。
たとえば、フェーズ1はプロフィール、スキル辞書、案件登録、条件検索、候補承認に絞り、フェーズ2で推薦、メッセージ、分析、モバイル対応を加えます。
AIは、表記ゆれの吸収や推薦理由の要約から始めます。成約データがたまってから、スコアリングを高度化する進め方もあります。探索段階は準委任やアジャイル、仕様が固まってから請負にする方法もあります。
KPIの設定と不要な機能の見直し
追加投資を判断するためのKPIを、先に決めておきます。測定する指標と改善の見方も、あわせて整理します。
- 利用状況:登録人数、候補者の閲覧率、スキル更新率、入力時間。
- マッチ成果:候補提示時間、面談への割合、アサイン率、継続率。
- 改善効果:候補探しの短縮時間や推薦採用率の変化。
たとえば、Excelで数時間かかっていた候補探しが何分になったかを見れば、追加投資が必要かどうかを判断できます。
日立ソリューションズ・テクノロジーは、生成AIによるタレントマッチングで調達業務を月30時間削減した実証例を公開しています(出典: 日立ソリューションズ・テクノロジー、2026年確認)。ただし、同社の業務や構成に基づく実績のため、同じ効果がすべての企業で出るとは限りません。
スキルマッチングシステムの見積もりを取るポイント
見積もりの精度を上げるには、事前に伝える内容を整理しておく必要があります。対象人数、利用者、候補者データ、案件数、検索条件を明らかにし、連携先、AI利用、希望時期、予算上限も整理します。
機能は、必須、希望、将来候補の三つに分けて、開発会社へ伝えます。
発注前の対象範囲とデータの整理
見積もりの前提になるのは、対象と運用の範囲です。次の四つの項目を一枚にまとめておくと、見積もりの前提がそろいます。
- 対象と規模:社内社員、登録人材、発注者のどれか。人数と案件数も示します。
- 登録内容:プロフィール項目と必須・歓迎スキルの分け方。
- 業務範囲:推薦後の承認者と、登録・応募・成約・評価の対象範囲。
- 既存データ:Excel、CSV、人事システム、案件管理のサンプル。
サンプルが手元にあると、開発会社はデータ移行や連携にかかる工数を見積もれます。
AIを使う場合は、自然文のスキル変換や候補ランキング、推薦理由の生成、採用・配置判断の自動化のうち、どこまでを任せるかを明確にします。範囲によって、必要な検証とリスクが異なります。
人による確認画面や却下理由の記録、推薦結果の監査を必須にすると、初期費用が増える可能性があります。一方で、運用後の説明責任や改善には役立ちます。
複数社の見積もりの比較方法
複数社へ依頼する場合は、同じ要件概要とサンプルデータを各社に渡します。費用項目と担当範囲を分けて提示してもらいます。
- 費用項目:初期開発、データ整備、連携、AIのPoC、本番導入、保守、クラウド、外部API。
- 担当範囲:要件定義、設計、実装、テスト、移行、教育、保守の分担。
「開発費一式」と書かれた見積もりでは、機能の抜けや追加費用の条件を比べられません。
選定の段階では、スキル辞書と既存システム連携への対応を確かめます。あわせて、AI推薦理由の説明、個人情報の削除、監査ログへの対応も見ておきます。
小規模MVP、外部マッチングの決済や本人確認、社内基盤と認証連携では、開発会社の得意分野が異なります。そのため、自社と同じタイプの実績があるかを比べます。
契約・保守・運用まで含めた総額
契約形態、運用費、人数が増えたあとの料金は、分けて確認します。
- 請負:仕様を固定しやすい一方、変更時は追加費用や納期の変更につながります。
- 準委任・アジャイル:要件を検証しやすく、期間と体制に応じた費用管理が必要です。
- 継続費:初年度と次年度以降、利用人数の増加分の見積もり。
要件がどこまで固まっているかと、責任をどう分けるかに合わせて、契約形態を選びます。そのうえで、受け入れ基準、仕様変更、成果物、障害対応時間、第三者サービス障害時の責任を契約書に明記します。
運用後は、サーバーやデータベース、検索エンジンの利用料が継続費になります。バックアップや監視、ドメイン、メール・SMSの費用も、継続費として見ておきます。さらに、本人確認、決済、AI推論、問い合わせ対応、スキル辞書の更新も対象になります。
SaaSでも、人数の増加や追加モジュール、個別連携、導入支援、年間契約によって総額が変わります。初年度と2年目以降を分けて、利用人数が倍になった場合の料金も確かめます。
スキルマッチングシステムのよくある質問
費用を検討するときによくある疑問に答えます。金額は目的や前提によって変わるため、ここでは価格帯と見積もりの考え方を示します。
スキルマッチングシステムは数百万円で開発できますか?
プロフィール、案件登録、条件検索、応募・承認、管理画面に絞った小規模Web型MVPなら、300〜800万円程度が目安です。
外部会員、決済、本人確認、レビュー、AI推薦、複数システム連携を同時に含めると、数百万円に収まらない可能性が高くなります。必須機能と将来機能を分けて見積もります。
AIを使わないとスキルマッチングになりませんか?
AIは必須ではありません。必須スキル、経験年数、資格、稼働条件が明確なら、条件検索とルールベースのスコアリングから始める方法があります。
この方法は、結果を説明しやすく、検証もしやすい点が利点です。また、自然文の要件整理や表記ゆれの吸収、類似候補の発見、推薦理由の要約にAIを使い、採用や配置の判断は人が行う構成もあります。
SaaSとスクラッチ開発はどちらが安いですか?
初期費用だけなら、標準機能を使えるSaaSの方が安く、短期間で導入しやすい傾向があります。ただし、利用人数に応じた月額、連携、カスタマイズ、データ移行を含む複数年の総額では、スクラッチ開発との差が縮まる場合があります。
独自の案件フローや外部市場での差別化が重要ならスクラッチ、標準的なスキル管理や配置を早く始めたいならSaaSというように、目的で選びます。
開発から導入までどのくらいかかりますか?
標準SaaSの設定は数日から1〜2か月程度、小規模Web型MVPは3〜6か月程度が目安です。本格的な外部サービスや社内基盤は、6〜12か月以上かかる場合があります。
AIの公開例では、PoCが2〜3か月、本格導入が3か月程度です。データ整備や権限設計、利用部門の合意、受け入れテストが遅れると、開発期間も延びます。そのため、技術作業だけでなく、社内側の準備期間も計画に含めます。
開発前にスキルデータを準備する必要がありますか?
必要です。まずは仮でも構わないので、職種やスキル名、レベル、資格を定めておきます。経験、評価者、更新頻度、必須と歓迎の区分も、仮の形で定めておきます。
データが整っていない場合は、小さな部署や案件でスキル辞書を先に作ります。実際の検索結果と担当者の判断をもとに項目を見直せば、過剰な入力の負担やAIの誤推薦を抑えられます。
まとめ
費用相場を判断する要点
標準SaaSは初期0〜300万円程度、小規模Web型MVPは300〜800万円程度、本格的な外部マッチングは800〜2,000万円程度が目安です。
社内人材配置や複数システム連携を含めると、1,000〜3,000万円以上になる場合があります。見積もりを左右するのは、利用人数やデータの状態、AI、連携です。さらに、権限、セキュリティ、運用体制も、範囲を動かす要因になります。
次に進めるべき準備
次の順に進めると、必要な投資を段階的に判断できます。
- 対象業務と利用者を絞ったMVPまたは標準SaaSを選び、候補提示時間、入力率、アサイン率、継続率を測ります。
- スキル辞書とデータ連携を整え、必要性が分かった機能からAI推薦、メッセージ、決済、分析へ拡張します。
- 初期費用、データ整備、導入支援、クラウド・AI利用料、保守、社内運用工数を含む総額を比較します。
▼全体ガイドの記事
・スキルマッチングシステム開発の完全ガイド
▼見積依頼前に読みたい無料ホワイトペーパー
・Webサービス開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
