結論:SOC運用システムの見積相場は、小規模なEDR+MDR構成で初期費用50万〜300万円・月額10万〜60万円、
標準的なSIEM構成で初期費用200万〜1,000万円・月額30万〜150万円が目安であり、
監視対象と対応範囲によって大きく変動します。
SOC運用システムには公開された一律の価格表がなく、「相場がわからないまま見積もりを取って、
金額の妥当性を判断できない」という声をよく聞きます。実際には、端末数やログ量だけでなく、
監視時間、検知後の対応範囲、データ保管地域によって費用が数倍変わることも珍しくありません。
本記事では、SOC運用システムの費用相場、コストの内訳、費用が変動する要因、コストを最適化するポイント、
よくある質問を順に解説します。
▼全体ガイドの記事
・SOC運用システム開発の完全ガイド
SOC運用システムの費用相場の全体像

SOC運用システムの費用は、導入パターンによって大きく5段階に分けられます。小規模(EDR+MDR、
数十〜300端末、既存製品中心)は初期費用50万〜300万円、月額10万〜60万円、
期間2週間〜2か月が目安です。標準(SIEM+複数ログソース、300〜1,000端末、
24時間監視)は初期費用200万〜1,000万円、月額30万〜150万円、期間1〜3か月、
中堅〜大規模(クラウド・拠点・子会社・複数EDRを統合)は初期費用500万〜2,000万円、
月額100万〜300万円、期間3〜6か月です。
これらは公開統計ではなく、一次Q&Aにある相場情報、公開されているEDR/SOCの単価、
クラウドSIEMの従量課金モデル、一般的なSI開発工数から組み立てた企画用の推定レンジであるため、
記事内の数字はあくまで目安として扱ってください。実際の費用はログ量、端末数、対応範囲によって上下します。
情シス365が公開している2026年版の外注費用相場でも、セキュリティ監視の外注費用は初期費用30万〜200万円、
月額費用10万〜150万円が目安とされており、本記事の小〜標準規模のレンジとおおむね整合しています(出典: 情シス365「セキュリティ対策の外注費用相場」
、2026年版)。
OT・重要インフラ・内製SOCは費用が一段跳ね上がります
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
OT・重要インフラ・専用運用設計、カスタム開発を伴う導入では、初期費用1,000万〜5,000万円以上、月額200万〜500万円以上。期間6〜12か月が目安です。
さらに、内製SOCをスクラッチで新設する場合は、初期費用3,000万〜1億円以上、年間運用費が5,000万〜数億円に達することもあり。通常のSI開発とは桁が異なる予算感になります。
内製SOCの費用が高くなる主な理由は、24時間365日体制を維持するための人員シフト、専門アナリストの採用・育成、脅威インテリジェンスの購読。
独自の検知ルール開発、継続的なチューニングにかかる工数が、外部委託の月額費用よりもはるかに大きいためです。
人材確保に不安がある企業は、まずMDR・SOCaaSから始め、必要な部分だけを内製化していく段階導入のほうが、総コストを抑えやすくなります。
公開されている単価例から相場感をつかみます
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- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
公開価格が少ない領域ですが、一例として、NTTドコモビジネスのEDRライセンスとSOCを組み合わせた目安は年額6,000円/台(税込6,600円)。
月額約500円/台(税込550円)とされています(出典: NTTドコモビジネス「EDR導入費用ページ」、2026年確認)。
これは端末中心の一例であり、SIEMのログ取り込み、24時間対応、フォレンジック、専用コンサルティングを含む総額ではない点に注意が必要です。
「端末数×単価」だけで概算すると、実際の見積もりとの乖離が大きくなりやすいため、あくまで参考値として扱ってください。
SOC運用システムの費用の内訳はどうなっていますか?

SOC運用システムの費用は、初期費用と月額のランニングコストに分けて考えると全体像をつかみやすくなります。
初期費用は導入時の一時的な投資で、月額費用は運用を続ける限り発生し続ける継続的な支出です。
両方を混同したまま見積もりを比較すると、初期費用が安く見えても月額が高い、あるいはその逆といった条件差を見落としやすくなります。
初期費用の内訳
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- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
初期費用は、現状調査・資産棚卸し、要件定義、ログ接続、SIEMワークスペースの構築、検知ルールの初期整備、ダッシュボード構築、通知経路の設定。
運用設計、手順書の作成、担当者への教育、試験・チューニングという工数で構成されます。
このうち、現状調査から要件定義までの上流工程を丁寧に行うほど、後工程での手戻りが減り、結果的に総費用を抑えられます。特にログ接続の工数は見落とされがちです。
FW、EDR、認証基盤、クラウド、業務アプリなど接続先が増えるほど、フォーマットの違いや時刻同期のずれを吸収する作業が増加し。初期費用に占める割合が大きくなります。
接続対象を最初から広げすぎず、優先度の高いログ源から着手することが費用を抑える基本です。
月額費用の内訳
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- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
月額費用は、ライセンス、クラウド基盤の利用料、監視アナリストの人件費、脅威インテリジェンスの購読料、月次報告の作成、検知ルールの更新。問い合わせ対応で構成されます。
フォレンジック調査、復旧支援、演習の実施は、月額費用とは別料金になっている場合が多く、契約書のどこに含まれているかを確認する必要があります。
クラウドSIEMを選ぶ場合、Microsoft Sentinelはデータ取り込み量を基準とした従量課金またはコミットメント課金となり。
100GB/日以上のコミットメント契約や。長期保管向けのデータレイクを選択できます(出典: Microsoft「Microsoft Sentinelの価格」、2026年確認)。
月額費用を試算する際は、平常時のログ量だけでなく、インシデント発生時に一時的にログ量が増える場合の追加費用も見込んでおくと、想定外の請求を防げます。
費用が変動する主な要因

同じ「SOC導入」でも、企業によって数十万円から数億円まで費用が開くのは、監視対象の範囲、
対応の深さ、稼働時間帯、データ保管要件という4つの軸が組み合わさるためです。この4軸を整理せずに見積もりを依頼すると、
開発会社ごとに前提が異なり、金額の単純比較ができなくなります。
監視対象の範囲と稼働時間帯
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- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
端末数やログソース数が増えるほど、SIEMへのデータ取り込み量、検知ルールの数、アナリストの分析対象が増え、費用は比例的に上昇します。
さらに、24時間365日体制を求めるか、営業時間中心の監視で十分かによっても費用は大きく変わります。
夜間や休日の監視を外注する場合、人員シフトの確保が必要になるため、営業時間内のみの監視と比べて月額費用が数倍になることも珍しくありません。
検知後の対応範囲
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
「検知・通知だけ」の契約と、「端末隔離・調査・復旧支援まで含む」契約では、同じ監視対象でも費用が大きく異なります。
SOARによる自動対処の範囲、フォレンジック調査の有無、インシデント発生時の追加費用の有無を確認せずに契約すると。実際にインシデントが起きたときに想定外の追加請求が発生することがあります。
見積もり比較では、この境界を必ず言語化して各社に確認します。
データ保管地域と法規制対応
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
データを国内で保管することを求める場合や、業種特有の規制に対応する必要がある場合は、対応可能なベンダーが限られるため、費用が高くなる傾向があります。
また、個人データの漏えい等が要配慮情報を含む場合、財産的被害のおそれがある場合、不正目的による場合、1,000人を超える場合に該当すると。
個人情報保護委員会への報告が必要になり、速報はおおむね3〜5日以内。
確報は原則30日以内(不正目的のおそれがある場合は60日以内)という期限があります(出典: 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」。2026年確認)。
この報告対応を支援する体制を持つかどうかも、費用と品質の両方に影響する要素です。
コストを最適化するポイント

コストを最適化するうえで最も効果的なのは、全社一括導入を避け、優先度の高い領域から段階的に監視範囲を広げることです。
認証基盤とEDR、インターネット公開資産といった攻撃を受けやすい領域から始め、クラウド、
子会社、OTへと拡大していく段階導入は、初期費用とランニングコストの両方を抑えながら、
早い段階で運用の質を検証できる進め方です。
PoCで誤検知率を検証してから範囲を広げます
最初から全社ログを取り込むと、コストとノイズが同時に膨らみ、アナリストが誤検知の対応に追われて本来の分析業務に手が回らなくなります。
重要度の高い2〜4ソースだけでPoCを行い、誤検知率、分析時間、連絡フローを実データで検証してから本格導入に進むことで、
無駄なライセンス費用や人的コストを避けられます。
既存のEDRやMicrosoft 365を活かします
すでにEDRやMicrosoft 365を導入している場合、それらのログをそのまま活用できるSOC・SIEMサービスを選ぶことで、
追加のエージェント導入や接続開発の費用を抑えられます。既存製品との連携可否は、見積もり依頼時に必ず確認すべき項目であり、
連携できない場合は追加のカスタム開発費用が発生する可能性があります。
初期費用だけでなく総保有コストで比較します
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- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
初期費用が安く見えても、月額費用や追加対応費用が高ければ、数年単位で見た総コストは割高になります。
端末課金、GB/日課金、人月課金、インシデント従量課金という4つの観点でコストを分解し、自社の運用パターンに最も合った課金モデルを選ぶことが。長期的なコスト最適化につながります。
安易にAIを導入すれば人件費を大幅に削減できるという表現には注意が必要で。AIはあくまでアナリストのトリアージを補助する位置付けとして費用対効果を評価するべきです。
よくある質問(FAQ)

ここでは、SOC運用システムの見積もりを取る前に特に質問されやすい論点をまとめます。
費用は監視対象、ログ量、対応範囲、既存システムの状態によって変わるため、以下の数字はあくまで初期計画の目安として扱ってください。
最も安く導入できるパターンはどれくらいの費用ですか?
数十〜300端末程度で、既存製品を中心にEDRとMDRを組み合わせる小規模構成であれば、
初期費用50万〜300万円、月額10万〜60万円が目安です。ただし、この価格帯は監視・通知が中心となる場合が多く、
端末隔離や復旧支援までを求める場合は追加費用が発生することがあります。
初期費用と月額費用、どちらを重視して比較すべきですか?
SOC運用は継続的なサービスであるため、初期費用だけでなく月額費用と対応範囲を含めた総保有コストで比較することが重要です。
初期費用が安くても月額が高い、あるいは対応範囲が「検知・通知のみ」に限定されている場合は、
インシデント発生時に想定外の追加費用が発生する可能性があるため、契約前に必ず確認してください。
見積もりで見落としやすい追加費用にはどのようなものがありますか?
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
監視対象外のSaaSの追加、ログ量の超過、追加端末の接続、夜間・休日対応の割増、重大インシデント1件あたりの対応費用が見落とされやすい項目です。
これらが標準契約に含まれているのか、都度追加請求になるのかを、契約前にRFPと見積もり回答の両方で確認しておくことが、想定外のコスト増を防ぐポイントです。
まとめ

SOC運用システムの費用は、端末数やログ量だけで決まるものではなく、監視対象の範囲、
稼働時間帯、検知後の対応範囲、データ保管要件という4つの軸が組み合わさって決まります。
安さだけを基準に比較すると、実際にインシデントが起きたときに対応範囲の不足が判明するリスクがあるため、
総保有コストで判断する視点が欠かせません。
費用検討で優先する3つのポイント
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
第一に、初期費用と月額費用を分けて把握し、契約範囲がどこまで含まれているかを明確にすることです。第二に、重要度の高い領域から段階導入し、PoCで誤検知率と分析時間を検証してから範囲を広げることです。
第三に、端末課金、GB/日課金、人月課金、インシデント従量課金という観点でコストを分解し、自社の運用パターンに合った契約形態を選ぶことです。
まずは監視対象と対応範囲を一枚にまとめます
- 確認対象:この見出しで扱う範囲と前提を整理します。
- 比較の観点:初期・継続・追加の要素を分けて確認します。
- 判断の基準:自社の要件と運用体制に照らして検討します。
次の一歩は、対象資産、ログ量・端末数、監視時間、検知後の対応範囲、データ保管地域、想定するインシデントシナリオを一枚の資料にまとめることです。
その資料をもとに複数社へ同じ条件で見積もりを依頼すると、金額だけでなく対応範囲の違いまで比較でき、導入後の想定外のコスト増を防ぎやすくなります。▼全体ガイドの記事
・SOC運用システム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
