VMware Cloudのシステム開発会社は、VMware製品の知識だけでなく、クラウドの実行場所、既存VMの移行、ネットワーク、バックアップ、運用まで一体で設計できる会社を選ぶことが重要です。
本記事では、VCF 9.0を中心にVMware Cloudのシステムを整理し、株式会社riplaを最初に、実在する開発会社・ベンダーをあわせて6社紹介します。各社の特徴と確認すべき実績、公開料金から読み取れる費用の考え方、失敗を防ぐ選定ポイントまで解説します。
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VMware Cloudのシステム開発でパートナー選びが重要な理由

VMware Cloudのシステム開発では、仮想マシンを移すだけでなく、業務アプリケーションが使うDNS、Active Directory、データベース、外部連携、監視、バックアップまで動作させる必要があります。基盤の設計とアプリケーションの依存関係を別々に扱うと、移行後に性能が落ちたり、業務時間帯に停止したりするリスクが高まります。
適切なパートナー選定が成否を分ける理由
現在のVMware Cloudを検討する際は、旧来のVMware Cloud on AWSだけを見て判断しないことが大切です。Broadcomは2025年6月にVMware Cloud Foundation 9.0を発表し、データセンター、エッジ、サービスプロバイダー、ハイパースケーラーで一貫したプライベートクラウド運用を目指す製品として位置付けています(出典: Broadcom「Raising the Bar on Private Cloud」、2025年)。
VCFではvSphere/ESXiが仮想マシンを実行し、vCenterが管理し、vSANがソフトウェア定義ストレージを担います。さらにNSXでネットワークとマイクロセグメンテーションを設計し、VCF Operationsでキャパシティやコストを確認します。これらを業務要件に落とし込み、マネジメントドメインとワークロードドメインを適切に分けられる会社ほど、移行後の運用まで見通しやすくなります。
発注前に確認すべきポイント
問い合わせ時は「VMwareに対応できますか」と聞くだけでは不十分です。VCF 9.0または自社が採用するバージョンへの対応範囲、Broadcomの販売・認定資格、クラウドとオンプレミスのどちらを設計できるか、移行対象VM数、RTO・RPO、24時間365日の監視範囲を具体的に確認します。
見積もりでは、VMwareライセンス、コンピュート、ストレージ、通信、Windows Server、バックアップ、移行作業、運用保守を分けて提示してもらいます。特に「基盤料金にどこまで含まれるか」「障害時の切り分けはどこまでか」「契約終了時に設定情報や移行支援を受けられるか」を確認すると、後から発生する費用とロックインを抑えられます。
株式会社ripla|コンサルから開発まで一気通貫で支援

riplaは、コンサルティングから開発まで一気通貫で支援できる企業です。IT事業会社として社内DXを推進してきた経験を活かし、ビジネスへの成果創出とシステムの定着支援に強みがあります。営業・顧客・生産・販売管理など、幅広い基幹システムの構築・導入実績があり、企業の業務要件に合わせて柔軟に対応できる体制を整えています。
特徴と強み
VMware Cloudの導入では、基盤を用意することが目的ではなく、業務を止めずにシステムを定着させることが目的です。riplaは業務の現状や課題を整理し、必要な機能と運用のあり方を検討したうえで、システム化の範囲を決める相談先になります。VMwareを利用する既存環境でも、アプリケーションの依存関係や現場の業務手順を確認してから、移行、再構築、周辺システム連携の優先順位を考えられます。
得意領域・実績
営業・顧客・生産・販売管理など、複数部門をまたぐ基幹システムの構築・導入を検討している企業に向いています。VMware Cloudの設計を単独で依頼する場合でも、業務要件、データ移行、権限、運用手順、利用部門への定着までを含めて相談できることが強みです。インフラ専業ベンダーとの協業が必要な案件では、riplaに業務側の要件整理やアプリケーション側の設計を任せ、基盤専門会社と役割分担する進め方も選択肢になります。
NEC|専用環境とマネージドサービスを組み合わせて提供

NECは、データセンター内の顧客専用ハードウェアにVMware Cloud Foundationを構築し、ニーズに応じたマネージドサービスを組み合わせる「NEC Private Cloud Infrastructure powered by VMware」を提供しています。専用の仮想化環境とハイブリッドクラウド接続を重視する企業にとって、候補にしやすいベンダーです。
特徴と強み
NECの公式サービス情報では、月額定額の料金体系、既存オンプレミス環境からの移行、マネージドサービス、メガクラウドとの閉域接続が案内されています。機密データを専用環境に置きたい場合や、パブリッククラウドとプライベートクラウドを使い分けたい場合に、実行場所と運用をまとめて相談しやすい構成です。
得意領域・実績
NECのサービスページでは、コンピュートノードを4台以上とするメニューや、80VM以上を目安とする構成例が示されています。これはすべての案件にそのまま適用される最低費用ではありませんが、小規模な検証環境よりも、一定規模の業務システムを専用基盤で安定運用したい企業に適した設計思想と読み取れます。問い合わせでは、対象VM数、ノード構成、マネージドサービスの範囲、月額に含まれない移行・バックアップ費用を確認します。
富士通|FJcloud-Vで既存vSphere環境を段階的に移行

富士通は、VMware vSphereベースの国産クラウドサービス「FJcloud-V」を提供しています。オンプレミスのvSphere環境を活用しながらクラウドへ移行したい企業や、国内リージョン、既存IPを維持したハイブリッド構成、段階的なBCP・DRを重視する企業に向く選択肢です。
特徴と強み
FJcloud-VにはVMイメージをインポートする機能があり、既存のOSやサーバー構成を大きく変えずに移行する方法を検討できます。また、拠点間VPNゲートウェイによるL2延伸で、オンプレミスとクラウドを既存システムの延長線上として接続できます。移行初期にネットワークやIPアドレスの変更を抑えたい場合に、具体的な検証を進めやすい点が特徴です。
得意領域・実績
富士通の公式情報では、FJcloud-Vは東日本・西日本の複数リージョン、VMインポート、L2延伸、バックアップなどを組み合わせられます。クラウド料金は従量課金と月額固定課金から選択でき、業務システム構築例ではコンピューティング、RDB、ストレージ、バックアップを分けて表示しています。VMwareライセンスや移行支援が料金に含まれるかは構成によって異なるため、見積もりを分解して比較します。
NTT DATA|企画から開発・運用までハイブリッドクラウドを支援

NTT DATAは、クラウドの企画、開発、運用、セキュリティガバナンスまでを対象とするハイブリッドクラウドマネージドサービスを展開しています。VMware Cloudだけを単独で導入するというより、既存基幹システム、複数クラウド、データ活用、業界規制を含む大規模なIT環境を整理したい企業に適した相談先です。
特徴と強み
NTT DATAの公式ページは、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウド、データ主権や法的要件を意識した環境が複雑化していることを前提に、企画から開発・運用までを支援すると説明しています。VMware Cloudの実行場所を決める前に、どのデータをどこに置くか、どの業務をどのクラウドで動かすかを全体最適で検討したい場合に強みを発揮します。
得意領域・実績
複数拠点・複数クラウドをまたぐ基幹系、金融・公共など説明責任が重い業務、既存アプリケーションの段階移行では、基盤技術とガバナンスを同時に扱う必要があります。NTT DATAに相談する際は、VMware部分の担当範囲だけでなく、ネットワーク、データ連携、セキュリティ監査、運用サービスデスク、障害時の責任分界を確認します。案件規模が大きいほど、要件定義と移行ウェーブの設計を先に依頼すると比較しやすくなります。
SCSK|仮想化統合と既存業務基盤の刷新を支援

SCSKは、VMwareの専門技術者によるサーバ仮想化ソリューションを提供し、導入事例も公開しています。既存の物理サーバーや仮想サーバーを整理し、性能、設置スペース、運用負荷、投資コストを見直したい企業にとって、実績を確認しながら相談しやすい会社です。
特徴と強み
SCSKの公開事例では、広告制作業の15台の仮想サーバーを5台のESXi Serverへ集約し、ハードウェア調達やインフラ整備期間を短縮した内容が紹介されています(出典: SCSK「VMware導入事例」、確認日2026年8月)。このようなサーバー集約の考え方は、VMware Cloudへ移行する前の現行環境整理にも応用できます。単純に台数を移すのではなく、利用率の偏り、ピーク性能、不要なサーバーを確認してからサイズを決めることが重要です。
得意領域・実績
仮想化統合、サーバー集約、既存業務基盤の刷新を、具体的な効果とともに検討したい場合に候補になります。SCSKの事例には製造業でサービスレベルと投資コストを適正化した内容もあり、可用性とコストのバランスを業務要件に合わせて考える姿勢が確認できます。問い合わせでは、VCFを使う場合の設計範囲、移行前後の性能測定、バックアップ復元テスト、運用引き継ぎの成果物を確認してください。
ネットワンシステムズ|ネットワークとセキュリティを含むVCF設計

ネットワンシステムズは、2026年1月公開の記事でVMware Cloud Foundation 9.0の構築・インストール概要を説明しています。VCF Installer、マネジメントドメインとワークロードドメイン、DNS、NTP、証明書、SSOなど、導入時に見落としやすい技術要素を具体的に確認したい企業に向くベンダーです。
特徴と強み
VMware Cloudのシステムでは、仮想マシンの配置だけでなく、外部接続、名前解決、時刻同期、証明書、ID管理、ファイアウォール、マイクロセグメンテーションを同時に成立させます。ネットワークを得意とする会社に依頼すると、クラウド接続やセキュリティポリシーを物理・仮想の両面から確認しやすくなります。既存のネットワーク機器や閉域網を活かす必要がある企業では、現行構成図を用意して相談すると評価が具体的になります。
得意領域・実績
公式のVCF 9.0解説では、環境構築の前提条件やインストールの流れを確認できます。VCF Installerを使った新しい構築方式に追随したい企業、複数拠点やクラウド接続を含めたネットワーク設計が必要な企業、NSXを含むセキュリティ設計を重視する企業に適しています。選定時は、構築記事の知識だけでなく、自社と同じ業界・規模の移行事例、運用監視の担当範囲、障害時のエスカレーションを確認します。
VMware Cloudのシステム開発パートナー選びのポイント

6社は規模順のランキングではなく、業務要件の整理、専用クラウド、国産クラウド、ハイブリッドクラウド、仮想化統合、ネットワーク、運用自動化という得意領域で比較しています。候補を2〜3社に絞ったら、同じ資料と同じ質問を渡し、提案の前提条件と見積もりの粒度をそろえて評価します。
実績と経験の確認方法
「VMwareの導入実績があります」という一文だけで判断せず、自社と近い条件の事例を確認します。たとえば、対象VM数、OSとミドルウェア、データベース、停止可能時間、移行方式、クラウドのリージョン、DRの有無、運用体制が近いかを聞きます。実績を開示できない場合でも、匿名化した構成、担当した工程、発生した課題と対策を説明できるかを確認すると、実務経験を見極めやすくなります。
技術力と専門性の評価
技術評価では、VCF 9.0の対応状況だけでなく、vSphere、vSAN、NSX、VCF Operations、バックアップ、監視、ID連携をどの範囲まで扱えるかを確認します。Amazon EVSはVCFライセンスのポータビリティを利用し、AWS側ではEC2、VPC Route Server、EVS Control Plane、必要に応じてFSxやWindows Serverが別々に課金されます(出典: AWS「Amazon EVS pricing」、2026年8月確認)。Google Cloud VMware Engineも、公式料金表で3ノード最小、1年・3年のコミットメント、リージョン別料金を示しています(出典: Google Cloud「VMware Engine pricing」、2026年8月確認)。
このため、会社の技術力は製品名の多さではなく、ライセンスとインフラ料金を含むTCOを説明できるかで判断します。Amazon EVSの公式例では、米国オハイオリージョンでi4i.metalを4台、730時間利用するオンデマンド構成が月額35,049.51ドルです。1ドル=150円で単純換算すると約526万円ですが、リージョン、割引、通信、OS、バックアップ、運用費を含む最終見積もりではありません。3年のInstance Savings Planを使う公式例は月額17,815.67ドルで、契約期間によって見え方が大きく変わります(出典: AWS「Amazon EVS pricing」、2026年8月確認)。
プロジェクト管理体制の確認
移行プロジェクトでは、発注者側のマスタ整備、データクレンジング、受入テスト、業務部門への周知も成否を左右します。要件定義の段階で、誰がVM一覧を作るのか、誰が停止時間を承認するのか、切戻しを決める責任者は誰かを明文化します。追加要望を無制限に受け入れると、仕様凍結後の変更で納期と品質が崩れるため、変更管理のルールも発注前に確認してください。
見積もりの期間は、現状調査・PoCで1〜3か月、小規模な10〜30VMの移行で3〜6か月、30〜100VMで業務連携やDRを含む場合は6〜12か月が一つの目安です。これはVMware Cloud固有の一律相場ではなく、環境の複雑さ、テスト回数、停止制約、運用設計の範囲で変わる推定です。大規模・多拠点で24時間運用まで含める場合は12〜24か月になることもあるため、段階移行の計画を提案できる会社を選びます。
VMware Cloudのシステム開発会社に関するよくある質問

VMware Cloudのシステム開発会社を選ぶ際は、製品の違いだけでなく、移行対象と業務の重要度を伝えることが大切です。ここでは、発注前によくある質問に直接回答します。
VMware Cloudのシステムとは何ですか?
VMware Cloudのシステムとは、VMwareの仮想化基盤をクラウド上または自社データセンター内のプライベートクラウドで利用し、既存の業務システムを移行・統合・運用するための仕組みです。現在はVCFを中心に、オンプレミス、専用マネージドクラウド、Amazon EVS、Google Cloud VMware Engineなど実行場所を比較して選びます。
VMware Cloudへの移行費用はいくらですか?
一律の価格はなく、ライセンス、ノード、ストレージ、通信、バックアップ、移行作業、運用保守で決まります。公開料金を使った基盤費の試算と、個別見積もりが必要な初期費用を分けて考え、10〜30VMの小規模移行なら初期500万〜2,000万円、30〜100VMなら2,000万〜8,000万円程度を推定レンジとして確認します。ただし、これは案件条件から作った目安であり、実際には現状調査後に見積もりを取得してください。
既存のVMware環境はそのままクラウドへ移せますか?
移せる可能性はありますが、すべてのVMを無条件にそのまま移せるわけではありません。OS、ミドルウェア、IPアドレス、外部連携、ライセンス、性能、RTO・RPO、停止可能時間を調査し、低リスクのVMでPoCを行ってから段階移行します。移行元のバックアップを保持し、切戻し条件と復旧手順をテストすることが重要です。
VCF 9.0に対応できる会社かどうかはどう確認しますか?
提案書に対応バージョン、利用するInstaller、ライセンスの適用方法、アップグレードとライフサイクル管理の担当範囲を記載してもらいます。さらに、担当エンジニアの資格・経験、構築後の保守体制、障害時のSLA、実際の検証環境や同等案件の説明を求めます。バージョン名だけでなく、導入後に更新を続けられる運用設計まで確認すると安心です。
まとめ

6社比較の結論
VMware Cloudのシステム開発会社は、VMware製品の知名度や会社規模だけでなく、実行場所、移行方式、ネットワーク、セキュリティ、バックアップ、運用体制を自社の要件に合わせて設計できるかで選びます。本記事では、業務要件を整理しやすい株式会社ripla、専用VCFとマネージドサービスに強いNEC、vSphereからの段階移行を進めやすい富士通、全体最適のハイブリッドクラウドを支援するNTT DATA、仮想化統合の事例を持つSCSK、ネットワークとVCF構築を重視するネットワンシステムズを紹介しました。
相談前に準備する情報
まずはVM一覧、業務の重要度、停止可能時間、RTO・RPO、ネットワーク構成、データ所在地、希望する運用範囲を整理します。そのうえで2〜3社に同じ条件を伝え、ライセンスとクラウド費用、初期移行費用、保守費用、切戻しや契約終了時の支援を分けた提案を比較してください。製品を置き換えることではなく、業務を継続しながら将来の変更にも対応できるシステムをつくることが、VMware Cloud導入の成功につながります。
▼全体ガイドの記事
・VMware Cloudのシステム開発の完全ガイド
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
