VMware Cloudのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

VMware Cloudのシステム開発は、要件整理から始め、実行先の選定と設計開発に進みます。テストと段階稼働を経て、運用定着へ至ります。この流れで進めると、追加費用や移行延期を抑えやすくなります。

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VMware Cloudのシステムの概要

VCFを中心に、VM実行、VM管理、データ保存、仮想ネットワークとセキュリティの機能を示す図。
各機能の役割を分けると、基盤の全体像をつかみやすくなります。

VMware Cloudは、VMwareの仮想化技術を使うシステム基盤です。業務アプリやデータ、ネットワークを一体で運用し、ストレージやバックアップ、監視も同じ基盤で扱います。

実行場所には、自社データセンターや専用マネージドクラウドのほか、AWSやGoogle Cloud上のVMware環境があります。VMware Cloudは一つの型で考えず、場所と運用担当、範囲を先に整理します。

VCFを中心にしたコンピュート・ストレージ・ネットワークの組み合わせ

VMware Cloud Foundation(VCF)9.0は、Broadcomが2025年6月に一般提供を発表した基盤です(出典: Broadcom公式発表、2025年6月)。VCFは、仮想化や管理、保存、ネットワークの機能を統合して扱います。

VCF OperationsやVCF Automationも、その一部として含まれます。

役割を分けると、vSphere/ESXiがVMを実行し、vCenterがVMを管理します。データはvSANまたは外部ストレージが保存します。

NSXは仮想ネットワークとセキュリティを担います。

VCF Operationsは、監視や容量、ポリシー、コストの可視化に使います。

  • 管理系サービス:マネジメントドメインに置く例があります。
  • 業務ワークロード:配置先は、基幹、開発検証、VDI、データ分析基盤などです。
  • ドメインの判断:障害範囲、セキュリティ境界、保守時間、将来の増設計画で決めます。

オンプレミス・専用クラウド・パブリッククラウドの比較

設備管理と基盤運用の責任範囲は、実行場所ごとに異なります。そのため、比べるときは運用条件もあわせて見ます。

  • 自社データセンター:設備やデータの所在地を細かく管理できる点が強みです。
  • 専用マネージドクラウド:国内拠点や運用SLAを重視し、基盤運用の負担を抑えたい場合の候補です。
  • Amazon EVS:VCFライセンスをAWSで使い、VPCなどと連携できます。
  • Google Cloud VMware Engine:基盤とVMwareのライフサイクルを管理し、ハイブリッド接続やDRを重視する場合に適します。

自社データセンターでは、その分、サーバーや電源、冷却、更新作業まで自社の責任になります。

月額単価だけでなく、ライセンスや最小ノード数、データ転送の条件も比べます。

運用面では、バックアップや監視、障害対応のほか、Windows Serverの扱いも含めて見ます。

契約終了後の移行方法も評価対象です。

コンテナやPaaSへの再構築は、VMware移行より再設計の比重が大きい別プロジェクトです。

短期の移行と中長期のモダナイゼーションは、分けて考えると納期と予算を守りやすくなります。

ポイント

実行場所は、設備と基盤運用をどこまで自社が受け持つかで比べます。VCFの構成や業務ワークロードの配置も、障害範囲や保守時間などの条件に合わせて決めます。

VMware Cloudのシステム開発・移行の進め方

移行テストの確認領域を、基盤、業務、性能・障害の3つのチェックカードで示す図。
基盤の動作だけでなく、業務と復旧まで確認範囲に含めます。

まず業務の重要度と非機能要件を押さえ、そこから必要な基盤を逆算します。

全体は、要件整理、選定、設計開発、テスト、稼働、定着の6段階で、この順に進みます。各段階の成果物と判断基準を決め、次へ進む条件を合意しておくと、追加費用や延期を抑えやすくなります。

1. 要件整理:業務負荷と非機能要件の洗い出し

要件整理では、VMの台数だけでなく業務負荷と停止条件を把握します。台数だけで見ると、昼夜で負荷が変わるシステムや、I/Oの多いDBで性能が足りなくなりがちです。次の情報を集め、サイジングと受入条件の基礎にします。

  • 構成:VM、CPU・メモリ、ストレージ容量、IOPS、ネットワーク帯域、OSなど。
  • 負荷:平常時・繁忙時の実測値、過去の障害時負荷、3年後のデータ量。
  • 継続要件:RTO(目標復旧時間)、RPO(目標復旧時点)、許容停止時間。
  • 運用と統制:保持期間、監査ログ、権限、所在地、暗号化、脆弱性対応期限。

洗い出しには、ミドルウェアやIP、DNSを含めます。また、Active Directoryや外部接続先も、対象に入れます。

停止時の影響は、売上や出荷、顧客対応への影響から、連携停止による二重入力まで見ておきます。

夜間バッチの完了時刻や、障害時の切戻しを承認する人も押さえます。

要件定義書には、発注者が準備するマスタやアカウントを明記します。

接続許可と受入担当者も、あわせて記載しておきます。

2. 選定:実行場所と契約条件の総保有コスト比較

要件を整理したら、候補を同じ評価表に並べて比べます。

比較の対象には、費用だけでなく、構成や運用の違いも含まれます。

  • 実行先:オンプレミスVCF、専用クラウド、Amazon EVS、Google Cloud VMware Engine。
  • 費用と規模:初期・月額、3年・5年TCO、最小構成、既存設備撤去費。
  • 契約と接続:ライセンス持ち運び、国内リージョン、接続方式、DR。
  • 運用:保守窓口、責任分界、通信回線、バックアップ、監視、運用要員。

総額を判断するには、クラウド基盤料金のほかに、上の一覧にある費用や契約の項目も合わせて見ます。

ライセンスの確認も、早い段階で進めます。

VCF 9.0では、25文字の従来キーからサブスクリプション型ファイルへの移行が行われています。

この管理は、VCF OperationsとBroadcomのBusiness Services Consoleで行います(出典: Broadcom Knowledge Base、2026年)。

契約者やSite ID、更新日を押さえます。さらに、利用可能なバージョンと、クラウドへのポータビリティも確かめます。

見積書では、ライセンスが「込み」「別途」「持ち込み可」のどれにあたるかを明記してもらいます。

3. 設計開発:ドメイン・ネットワーク・移行方式の具体化

設計では、基盤構成と移行の順序を具体化し、VMごとに切替条件と切戻し条件まで決めます。

  • 基盤:ドメイン、クラスタ、CPU・メモリ余力、ストレージ。
  • 接続と管理:NSX、ファイアウォール、DNS、NTP、証明書、SSO。
  • 運用:監視、バックアップ、ログ、権限、ライフサイクル管理。
  • 移行:依存関係、ウェーブ、方式、切替・確認・切戻し手順。

基本設計では、データの保存先をvSANにするか外部ストレージにするかも決めます。

VCF 9.0では、VCF Installer、Identity Broker、フリート運用も設計の対象になります。さらに、契約アカウントと運用担当者の権限は、成果物にも含めます。

各項目の範囲は、誰がどこまで受け持つかを明確にしておきます。

移行前には、アプリの依存関係を調べてウェーブを組みます。そのうえで、非本番や停止影響の小さい業務、バックアップ対象のVMでPoCを行います。次に、周辺業務から基幹業務へ進む順序が安全です。

移行方式には、レプリケーションやバックアップからの復元、停止時間内の一括コピーがあります。

VMごとに手順書を作り、事前バックアップや切替、疎通・業務確認の手順を書きます。

切戻し期限と旧環境の保持期間は、同じ手順書に入れます。

4. テスト:業務シナリオによる性能・障害・切戻しの検証

テストでは、基盤の構築確認に加えて、業務と復旧まで検証します。

合否を平均性能だけで決めると、繁忙時の遅さを見落とします。

  • 基盤:疎通、名前解決、認証、権限、バックアップ、リストア。
  • 業務:ログイン、データ登録、外部連携、帳票、夜間バッチ、締め処理。
  • 性能・障害:繁忙時負荷、冗長切替、復旧、切戻し。

監視通知とパッチ適用も、テストの対象に含めます。性能は、同時接続数とバッチ終了時刻を移行前と比べます。DB応答やストレージ遅延も、同じ基準で比べます。

バックアップがあることと、業務時間内に復元できることは別の条件です。RTO・RPOを満たすまでの時間を測定します。

障害時は、誰が復旧を判断し、どの順でサービスを戻すかを決めておきます。

利用者へ何を伝えるかも、あわせて確認します。

テストの記録には、テストケースや期待結果、実測値を残します。証跡と未解決事項、承認者も記録し、受入条件の合意に使います。

5. 稼働:段階移行と明確な切替判定による本番化

本番前に作業体制と切替条件を固めておきます。切替の判定があいまいだと、問題が起きたときに続行か切戻しかの判断が遅れます。

  • 体制:対象、担当、時刻、連絡先、ベンダー待機時間。
  • 準備:監視開始、バックアップ、利用者告知。
  • 判定:データ件数、画面応答、連携送受信、バッチ、アラート。

全VMを一度に移すかわりに、ウェーブごとに計画と移行を行い、確認と振り返りを繰り返します。

初回で見つかったDNSのTTLやファイアウォール申請の不足は、次のウェーブに反映します。

固定IPやバックアップ容量、利用者確認の不足も、同じ流れで扱います。

旧環境は、合意した切戻し期間と保存要件を満たすまで残します。

そのあとで、停止、撤去、契約変更へ進みます。

6. 定着:運用・教育・改善の仕組み化

稼働後は、障害対応に加えて定期点検と教育を続けます。役割と確認期限は、運用手順に落とし込んでおきます。

  • 定期点検:容量、コスト、脆弱性、ライフサイクル、復元、権限。
  • 監視:VCF Operationsとアプリ側の項目、担当者と何分以内に確認するか。
  • 教育:容量不足、NSX、証明書・ライセンス更新、復旧、エスカレーション。
  • 改善:月次の利用率・障害確認、四半期のRTO・RPO・手順見直し。

引継ぎ資料には、構成図やパラメータ、権限表を含めます。変更手順や連絡網、復元手順も入れます。テスト結果と移行記録も残しておきます。

教育では、VM作成だけでなく各運用課題への対応も扱います。

手順書と演習で再現できる状態にしておくと、担当者個人の経験に頼らずに済みます。

ポイント

次の段階へ進むかは、その段階の成果物と判断基準が合意できているかで決めます。判断のよりどころは、業務の重要度と非機能要件です。

VMware Cloudのシステム開発費用相場とコストの内訳

調査・PoCから大規模業務まで、4つの作業範囲別に初期費用の推定レンジを示す横棒図。
作業範囲が広がるほど、試算レンジも大きくなります。

費用は、基盤やライセンス、移行を含めた合計で見ます。さらに、通信やストレージ、バックアップの費用も加わります。Windows Server、監視、運用保守も、合計に入れて比べます。

初期費用は、公開料金例と一般的な業務システム導入費から試算した幅です。VMware Cloudに固有の一律な公開相場ではありません。

地域やVM数、性能で左右されます。契約期間や冗長化、運用体制でも変わります。そのため、予算取りの目安として扱います。

規模別の初期費用と期間の目安

初期費用と期間は、規模や作業範囲によって広がります。次に示すのは、特定の会社や製品の定価ではなく、作業範囲から試算した目安です。

  • 調査・PoC・移行アセスメント:100万〜500万円程度、1〜3か月。
  • 10〜30VM:初期500万〜2,000万円程度、3〜6か月。
  • 30〜100VM:初期2,000万〜8,000万円程度、6〜12か月。
  • 多拠点・複数リージョン・24時間運用・基幹業務:初期8,000万円〜数億円、12〜24か月程度。

小規模移行の試算には、設計や接続、テストが含まれます。さらに、数回の移行と切戻し計画も含みます。

30〜100VMでは、業務連携とDRを含むケースがあります。また、監視や運用設計、受入テストが含まれることもあります。

これらを含めると、初期費用と期間はさらに広がります。ここに示す幅は、作業範囲から算出した推定レンジです。

VM数が少なくても、停止できない業務や複雑な連携があれば工数は増えます。また、厳格な監査や二重化したDRも、調査、テスト、移行リハーサルの工数を増やす要因です。

構成・契約期間・追加サービスで変わるクラウド基盤料金

公開料金例は、リージョンや構成、稼働時間の条件が限られています。

追加ライセンスや運用費を含む総額とは、分けて読みます。

  • Amazon EVS:特定構成の730時間稼働で月額35,049.51ドル。
  • Google Cloud VMware Engine:条件により1ノード月額約47万〜71万円の試算。

AWSの例は、米国オハイオでi4i.metalを4台使うオンデマンド構成です。EVS Control PlaneとRoute Serverも含みます。

1ドル150円で単純換算すると月額約526万円です(出典: AWS「Amazon EVS pricing」、2026年確認)。

この額は、AWS EC2、EVS Control Plane、Route Serverの合計です。VCFライセンスやバックアップは別途確認します。転送と人件費も、別に見積もる必要があります。

料金は利用量とコミット期間で変わります。通常は3ノードが最小ですが、パイロット向けの単一ノードもあります(出典: Google Cloud VMware Engine公式案内、2026年確認)。

これは料金表のノード単価を730時間、1ドル150円で換算した試算です。リージョンなどの契約条件によって、額は変わります。

3ノードの場合、基盤部分は約140万〜212万円です。VCFライセンスやストレージは、この額に含まれていません。バックアップと通信も、この試算の対象外です。

TCOで分解するランニングコストと二重計上の防止

月額・年額の見積もりでは、費目と契約シナリオをそろえて比べます。オンプレミスも、同じ期間で計算します。

  • 基盤費:ライセンス、計算資源、ストレージ、バックアップ、DR。
  • 接続・保守費:回線、データ転送、Windows Server、監視、サポート、運用。
  • 運用保守の範囲:時間、監視、一次対応、復旧、パッチ、定例会、改善。
  • 比較期間:現状、1年後、3年後、DR追加時の4パターン。

オンプレミスでは、設備更新や電源、保守の費用を含めます。データセンター費も、あわせて見ます。

運用保守費は、対象範囲ごとに分けると比べやすくなります。

利用量が安定している業務では、契約期間による割引が有効です。ただし、VMが減る見込みや事業撤退の可能性があれば、固定費のリスクになります。

オンデマンドは柔軟です。一方で、長期間稼働する基幹業務では割高になる場合があります。

ポイント

費用は基盤料金だけでなく、移行や運用保守を含めた合計で比べます。初期費用と期間はVM数や業務条件で変わるため、予算取りの目安として扱います。

VMware Cloudのシステム見積もりを取る際のポイント

見積もりの精度は、ベンダーの計算力と、発注者がそろえる前提条件によって変わります。

RFPや要件メモを整えたうえで、複数社に同じ条件で依頼します。

VM数と希望納期だけで依頼すると、調査や移行リハーサルが抜けることがあります。受入試験や運用引継ぎも、見積もりから落ちやすい項目です。

RFPや要件メモには、対象と除外範囲を書きます。前提や成果物、検収条件も含めます。

発注者の協力事項も、あわせて記載します。

見積もりの入力データとなるVM一覧・性能・依存関係

入力資料には、VM構成と業務の依存関係をまとめます。あわせて、ピーク時の性能情報や停止条件も明らかにしておきます。

  • VM情報:名前、業務、部署、環境、OS、CPU・メモリ、ディスク、IOPS。
  • 接続情報:NIC、IP、DNS、AD、DB、外部連携、バックアップ。
  • 移行条件:RTO・RPO、停止可能時間、平常・繁忙・月末月初の負荷。
  • 依存関係:Web、AP、DB、ファイル共有、認証、SaaS、帳票、バッチ。

ディスク容量の増加率も示します。

構成情報をすぐに出せない場合は、調査を独立させて、調査後に本見積もりを更新する二段階の契約にします。

アプリ単位の依存関係図があると、移行ウェーブと停止順を決める材料になります。

重複マスタや不要な履歴の整理も、必要なら移行前の作業として見積もりに含めます。

古いアカウントや固定IP、ライセンス条件も、整理の対象として扱えます。

同じ前提と責任分界による複数社の見積もり比較

工程ごとの費用と担当範囲を並べれば、提案の抜けや差が見えてきます。

  • 工程:設計、構築、移行、テスト、教育、運用設計。
  • 工数と成果物:人数、工数、単価、期間、納品物。
  • 責任分界:ハイパーバイザー、ホスト、ネットワーク、OS、ミドルウェア、アプリ、データ、バックアップ、障害受付。
  • 対応力:担当経験、VCF 9.0、移行実績、運用SLA。

基盤料金が安くても、ネットワークやバックアップが別料金なら、総額は変わります。

受入試験、移行後の待機、文書の扱いも確認が必要です。

一式価格の場合は、追加変更の単価と対象外を確認しておきます。

責任分界は、クラウド事業者とSIer、自社ごとに表にします。

問い合わせ窓口が複数ある場合は、障害の切り分けとエスカレーションを一つにまとめられるかを見ます。

追加要望・切戻し・契約終了後のリスクの事前管理

変更や障害、契約終了時の費用と手順は、契約前に確かめておきます。保守の負担も含めて調整します。

  • 要件変更:凍結時期、受付、影響調査、承認者、追加費用の算出方法。
  • 切戻し:条件、期限、データ整合性の確認、旧環境保持費。
  • 契約終了:更新、サービス終了、解除、別クラウドへの移行。
  • 納品:データ、設定、設計書、パラメータ、試験・移行記録。

要件が確定したあとに追加連携や性能増強が発生すると、工程も費用も増えます。標準機能と個別設計を分けておくと、保守の負担を抑えられます。

必要なデータや設定、文書は成果物に含めておきます。そうすると、特定の担当者やベンダーに過度に依存する事態を避けやすくなります。

ポイント

見積もりは、VM一覧や依存関係などの入力データを揃えたうえで、同じ前提と責任分界で複数社を比べます。前提がそろっていない見積もりは、金額の大小だけで判断しないようにします。

VMware Cloudのシステム開発でよくある質問(FAQ)

選定前によく出る疑問を取り上げます。

製品名や料金は更新されるため、契約書や公式料金表、事業者の見積もりで確かめてください。

VMware CloudのシステムはAWSへそのまま移行できますか?

条件が合えば、既存VMを大きく作り替えずに移行できます。ただし、すべてのVMが無条件に移るとは限りません。移行の前には、次の項目を確かめておきます。

  • IPとDNS:移行後の扱い
  • Active Directoryや外部連携:移行の前に見ておく接続先
  • ライセンスと性能:移行の条件として確かめる項目
  • バックアップと停止時間:移行の対象に含める項目

Amazon EVSは、AWS上にVCFを展開して、再設計を抑えた移行を支援します。

AWS公式FAQでは、VCFライセンスを別途用意する前提になっています。

VMが少ない会社でもVMware Cloudを導入する価値はありますか?

VM数に加えて、次の判断材料を見ます。

  • 運用体制:運用要員の不足。
  • 設備:設備の更新時期。
  • 目的:災害対策、拠点統合、短期増設、運用継続性。

少数VMでも、事業継続やデータセンター閉鎖が目的なら候補になります。

一方、負荷が小さく最小構成や最低期間が重い場合は、別方式とTCOを比べます。比較先には、パブリッククラウドのネイティブサービスや、別のマネージド方式があります。

VMware Cloudへの移行にはどのくらいの期間がかかりますか?

期間は、規模と業務条件によって変わります。次に示す期間は、あくまで一つの目安です。

  • 現状調査やPoC:1〜3か月。
  • 小規模移行:3〜6か月。
  • 中規模・業務連携やDRあり:6〜12か月。
  • 多拠点・基幹業務など:12〜24か月になることがあります。

期間を左右するのは、VM数に加えて、依存関係と停止可能時間です。転送量や受入体制、移行ウェーブ数も関わります。

導入後の運用は自社とベンダーのどちらが担当しますか?

担当範囲は契約によって異なります。事業者が設備や基盤を担っても、業務アプリやデータの扱いまで自動で引き受けるわけではありません。

利用者権限や業務判断は、契約書で範囲を確かめておく必要があります。責任分界表には、次の項目を一つずつ書いておきます。

  • 基盤の保守:監視、パッチ、バックアップ、復元
  • 障害と保守:障害受付、アプリ保守
  • 変更と報告:変更承認、月次報告

知見を自社に残すには、手順書や教育、訓練、定例レビューを契約範囲に含める方法があります。

まとめ:VMware Cloudのシステムを段階的に進める流れ

導入は、要件整理、選定、設計開発、テスト、稼働、定着の順に6段階で進みます。判断材料と成果物を段階ごとに積み上げていきます。

業務依存関係やRTO・RPO、停止時間を先に明文化しておくと、選定のやり直しを防ぎやすくなります。データ所在地やライセンス、ネットワークも、早めに決めておく必要があります。バックアップや運用責任も、早い段階で決めておきます。

最初に決めるべき成功条件

成功条件は、VM数だけでなく、業務停止を何時間以内に抑えるかや、障害時に何時間で復旧するかで定めます。3年後のコストや、夜間障害時の担当者も条件に加えます。

その条件をもとに各実行先を比べ、PoCで検証します。通信や性能、監視を確かめ、バックアップと切戻しも試します。

最初の一歩となる現状調査と小さなPoC

一度に全体を動かすと、判断材料がそろわないまま進むおそれがあります。

  1. 全社の基幹業務を最初から移さず、VMや依存関係、性能、契約を洗い出し、低リスクの非本番環境で検証します。
  2. 見積もりには、調査や移行リハーサル、受入試験、切戻しを含めます。引継ぎや教育、契約終了後の移行方法も入れます。
  3. 料金だけでなく、要件を数値化・実測・記録し、運用できるパートナーを選ぶことが長期活用につながります。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。