Notionは2026年10月19日、1つのタスクを24時間超実行できる新しいNotion Agentの基盤と、Notion AIの新クレジット制度を発表しました。新しいハーネスは第6世代で、従来の5分から長時間の処理に対応可能です。
企業にとっての変更点は、エージェントの実行時間だけではありません。Autoがタスクごとにモデルを振り分け、BusinessとEnterpriseの各メンバーには標準では月1,500 Standard creditsと500 Select creditsが付与されます。付与量は条件で変わるため、Settings → Notion AI → Usageで確認可能です。
既存ワークスペースは2026年11月2日に新制度へ移行します。AI Command Centerは近日提供、Enterprise向けのBYOKはprivate alphaです。使える機能、クレジットの負担先、管理者が止められる範囲を分けて管理します。
※本記事は2026年10月22日時点の情報です。

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Notion Agentの第6世代|1タスクを24時間超実行
今回の発表の中心は、Notion AgentとCustom Agentsの実行基盤を作り直したことです。Notionは新しいハーネスを第6世代と説明し、1つのタスクを「more than 24 hours」実行できるようにしました。従来の上限は5分です。
長時間タスクでは、専用サービス上のキュー接続ワーカーループが処理を動かします。再起動や一時的な障害が発生しても作業を継続する設計です。短いチャットの回答を長くするのではなく、途中経過を持つジョブとして扱う点が変化の要所です。
エージェントには専用のコンピューターとブラウザーも用意されます。短いスクリプトは、言語モデルのトークン処理だけで進めるより、コードとして実行したほうが速く、安く、高品質になるという説明です。
コンテキスト管理とレビューを組み込む
長い会話は、モデルプロバイダーのネイティブ圧縮を可能な限り使って短くまとめます。大きなツール結果は毎回コンテキストへ戻さず、別の場所へオフロードします。読み直す量を減らし、長時間実行時の計算量を抑える考え方です。
安全面では「Review for me」モードが追加されました。別のモデルがアクションの安全性を確認してから、エージェントが実行します。自社で使うときは、閲覧、編集、外部送信など、確認を求める操作を業務ごとに決めておくと運用に落とし込みやすくなります。
ポイント
24時間超の実行は、処理時間の延長ではなく長時間ジョブ化です。再起動時の継続、ブラウザー操作、コンテキストの保存、レビューを挟む操作を一つの業務フローとして設計します。
Autoの約90%低コスト|モデル選択をルーターに任せる
モデルを人が毎回選ぶ運用は、品質と費用の判断を利用者に委ねます。NotionのAutoは、タスクごとに品質、速度、コストのバランスが最もよいモデルへ振り分けるモデルルーターです。
Notionの説明では、20以上の一般的なユースケースで、AutoはOpus 5.5とAstraに近い結果を約90%低い平均コストで出しました。クレジットが約10倍長く使えるという位置づけです。これはNotionが行った評価の結果であり、すべての企業の請求額や品質を保証する数字ではありません。
振り分けは、簡単な依頼と複雑な処理で役割が分かれます。簡単な依頼は高速で効率的なモデルへ、分析や複数段階のエージェント実行はより高性能なモデルへ送る設計です。モデルが意味のある進捗を出していない場合は、別のモデルへ再ルーティングします。
企業が見るべき指標は「90%安い」という一つの数字ではありません。自社の代表タスクで、回答品質、再試行の回数、処理時間、1タスク当たりのクレジットを同じ条件で測ります。AIエージェントのコスト暴走を防ぐには、実行時間と上限をセットで記録する運用が必要です。
ポイント
Autoはモデル選定の手間と平均コストを下げます。導入判断では、公式の比較結果を入口にして、自社タスクの品質とクレジット消費を測ることが基準です。
Standard/Select credits|Business・Enterpriseは11月2日に移行
新制度では、BusinessとEnterpriseの各メンバーに標準で月1,500 Standard creditsと500 Select creditsが含まれます。付与量はプラン・購入条件で異なる場合があります。StandardはNotionがモデルを選ぶ仕事、Selectは利用者のモデル選択や個人用Custom Agentに使う仕組みです。
| 種類 | 主な用途 | 月間の扱い | 使い切った場合 |
|---|---|---|---|
| Standard credits | AutoなどNotionがモデルを選ぶ仕事 | 標準1,500 credits/メンバー | 管理者が許可すればNotion creditsで継続 |
| Select credits | モデルを選ぶ仕事、個人用Custom Agent | 標準500 credits/メンバー | 管理者が許可すればNotion creditsで継続 |
| Notion credits | 追加利用、高クレジット消費モデル、ワークスペース負担のCustom Agent | 管理者が購入・配分 | 管理者が残高と上限を管理 |
StandardとSelectは別の残高です。合算、メンバー間の移動、種類の交換はできません。どちらも毎月リセットされ、未使用分は繰り越されないため、部署ごとの利用量を一つの残高として見積もることはできません。
新規のBusiness/Enterpriseワークスペースは2026年10月19日から新制度へ移行しました。既存ワークスペースは2026年11月2日に切り替わります。契約更新前の顧客も同日に移行し、更新時にはプランに応じてクレジットが設定されます。
Notionの推定では、簡単な作業は約5 credits、中程度の作業は約10 credits、複雑な作業は約25 creditsです。実際の使用量はタスクとコンテキストで変わるため、移行前に自社の代表的な仕事を記録しておくと、標準の1,500と500の枠をどう使うか決めやすくなります。

AI Command CenterとBYOK|管理機能は「近日提供」と「private alpha」を区別
管理者向けにはAI Command Centerが発表されました。メンバー、機能、エージェントごとの使用量を見て、ワークスペースが上限へ近づいたときにアラートを出し、メンバーとエージェントの支出上限を設定する機能です。
利用可能なモデルを選び、Custom Agentsを誰が作成、停止、アーカイブできるかも管理対象になります。ただし、公式発表ではAI Command Centerは「soon」とされており、2026年10月22日時点で一般提供日程は明記されていません。導入計画では、現在使えるクレジット画面と、今後の一元管理機能を分けて扱います。

BYOK(Bring Your Own Key)はEnterprise向けのprivate alphaです。自社で契約するモデルプロバイダーのキーを使える仕組みですが、全社で一般提供されている機能として扱う段階ではありません。ChatGPT Plus、Pro、Goの契約をNotionへ接続する機能は提供開始済みですが、まずは個人用Notion Agentが対象で、Custom Agentsではありません。
Notion MCPは、ChatGPT、Claude、Grokbot、MuseなどのAIツールをNotionに接続します。Notionの公式ヘルプが説明する、AIアプリによるNotionページのリアルタイムな読み書きをつなぐ橋渡しです。MCPの接続先と権限を広げる前に、非人間IDの権限管理として、誰の権限で何を読めるか、何を変更できるかを決めます。
ポイント
AI Command Centerは近日提供、BYOKはEnterpriseのprivate alphaです。利用可能な機能と予定・限定機能を台帳で分け、外部AI接続は権限と停止手段を確認してから広げます。
導入前に決めること|長時間実行とクレジットを同じ運用表で管理
24時間超の実行は、業務を丸ごと任せる合図ではありません。まずは機密性が低く、結果を人が確認できる仕事を選び、エージェントがどの段階で閲覧、編集、外部操作を行うかを分けます。長時間タスクの実行履歴、失敗、再試行、レビュー結果を残すことが、導入後の評価の土台です。
- クレジットの経路:Auto、モデル選択、Custom AgentのどれがStandard/Select/Notion creditsを使うかを記録する
- 停止条件:支出上限、レビュー待ち、失敗時の停止を誰が設定・判断するかを決める
- 評価指標:品質、処理時間、再試行回数、1タスク当たりのクレジットを同じ業務で比べる
- 権限範囲:Notionのページ、接続アプリ、ブラウザー操作を用途ごとに分ける
管理者はNotion creditsダッシュボードで、リアルタイムの使用量、月次サービス日までの推定、エージェント単位の実行回数とクレジット消費を確認できます。AI Command Centerが提供されるまでの間も、現行の画面と運用表を組み合わせれば、11月2日の移行後にどの仕事がどの枠を使うかを追跡可能です。
エージェントの実行履歴と評価を管理する方法は、AgentOpsの可観測性・評価・監視にもつながる視点です。Notionの機能を試す段階から、タスクの目的、使ったモデル、消費量、承認者、最終結果を一組の記録として残すと、効果とリスクを同時に見られます。
ポイント
最初に決めるのは、どのモデルを使うかではなく、どの仕事をどの条件で止めるかです。11月2日の移行前に代表タスクを測定し、クレジット経路とレビュー担当を決めておきます。
よくある質問
Q. Notion Agentは何時間までタスクを実行できますか?
Notionは、1つのタスクを24時間超実行できるようになったと発表しています。従来は5分でした。
Q. Standard creditsとSelect creditsは何に使いますか?
Standard creditsはNotionがモデルを選ぶ仕事やAutoに、Select creditsは利用者がモデルを選ぶ仕事や個人用Custom Agentに使います。BusinessとEnterpriseの標準値は、各メンバー月1,500 Standard creditsと500 Select creditsです。付与量は条件で異なるため、Settings → Notion AI → Usageで確認可能です。
Q. 既存のNotionワークスペースはいつ新制度へ移行しますか?
既存ワークスペースは2026年11月2日に新しいクレジット制度へ移行します。新規のBusiness/Enterpriseワークスペースでは2026年10月19日から始まっています。
Q. AI Command CenterとBYOKはすぐ使えますか?
AI Command Centerは近日提供と発表され、一般提供日程は明記されていません。BYOKはEnterprise向けのprivate alphaです。
まとめ
Notion AIの今回の変更は、エージェントを24時間超動かせる実行基盤と、使うモデル・機能に応じてクレジットを分ける制度を同時に導入したことです。Autoはモデル選択を担い、Standard creditsは日常業務、Select creditsはモデル選択やCustom Agentに割り当てます。
既存ワークスペースは2026年11月2日に移行します。移行前に代表タスクの処理時間とクレジット消費を測り、レビュー、停止、権限、追加利用の承認者を決めることが、長時間エージェントを広げる前提です。
ポイント
Notion AIを評価するときは、24時間超という実行時間、Autoの品質と費用、Standard/Selectの消費経路を同じ業務単位で測ることが基準です。機能の有無ではなく、止め方と記録の残し方まで決めてから展開します。
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