「HUE導入」の製品一覧は、国内統合HR、グローバル人事基盤、タレント・労務管理の3つの領域に分けて見ると、現行の候補を整理できます。
比較の対象は、COMPANY、Workday HCM、カオナビ、SmartHR、OBIC7の5製品です。各テーマの詳細は、下の関連記事で補えます。
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「HUE導入」で比較すべき現行製品の整理

製品を探す前に、発注側で「HUE」という名前が指す対象を決めておく必要があります。対象があいまいなままだと、提供が終わった体制の製品を探し続けることになりかねません。
2014年発表のHUEと2019年の会社分割という経緯
人事給与システムを検討するときは、HUEの発表後に起きた会社分割と、現在のブランドの違いを先に押さえておきます。
- 2014年のHUE:人事給与機能を含むAI型ERPブランドとして発表された
- 2019年8月の会社分割:人事給与領域がWorks Human Intelligence社へ引き継がれた
- 現在のHUE:会計・SCM中心の非HR領域で、株式会社ワークスアプリケーションズの商標
人事給与システムの新規導入では、「COMPANY」が比較対象になります。
経緯の詳細は、HUE導入とは?考え方・特徴・仕組み・目的を解説で確認できます。
本記事で扱う製品範囲
旧HUEが人事分野で想定していたのは、「大手・上場企業向け統合HRシステム・タレントマネジメントシステム」という切り口です。本記事も、この切り口に沿って現行製品を紹介します。
- 比較対象:COMPANYを含む、本記事で取り上げる5製品
- 対象外:会計・SCM領域の現行HUE(対象領域が異なるため)
会計・SCMを軸に検討する場合は、株式会社ワークスアプリケーションズの公式サイトを直接確認してください。
掲載の基準は、公式サイトや公式製品ページに直接アクセスして現行の提供を確認できたことです。比較サイトの記載のみを根拠にした製品は、対象に含めていません。
COMPANY(株式会社Works Human Intelligence)
COMPANYは、旧HUEの人事給与領域を引き継いだWorks Human Intelligence社の主力製品です。
2026年7月時点の公式サイトでは、7つのソリューションに加えて、公共・公益法人向けの専用ラインが案内されています。7つのソリューションは「ソリューション」と「その他の管理」に分けて案内されており、業務ごとに、どこまでを一つの製品で賄えるかを確かめられます。
- ソリューション:人事管理、給与計算、勤怠管理、タレントマネジメント
- その他の管理:雇用手続管理、ID管理、マイナンバー管理
- 専用ライン:公共・公益法人向け
対象領域と対象規模
公式サイトでは、従業員数の多い大手法人を主な対象とする考え方が案内されています。また、複数のグループ会社を横断して人事情報をまとめて管理している企業の事例も掲載されています。
設計としては、単一法人で給与体系も比較的シンプルな企業よりも、複数法人にまたがる複雑な給与規定や大規模な組織階層を持つ企業に合っています。
料金体系の確認状況
2026年7月時点の公式サイトには、利用機能の変更や法改正対応を含めて運用費用を定額で考える「ずっと定額の運用費用」という考え方が掲載されています。
ただし、具体的な金額は記載されておらず、個別見積もりが基本です。定額に含まれるサポートや改修の範囲は、契約前に確認してください。
見積もり依頼時の「HUE」と「COMPANY」の明示
Works Human Intelligence社や販売パートナーに見積もりを依頼するときは、製品名を「COMPANY」と明記します。旧名称のままだと、資料や商談に行き違いが生じるおそれがあります。
社内向けの比較表に旧名称を残す場合も、現行の製品名を併記しておけば、後から資料を見る担当者の混乱を防げます。
Workday HCM(Workday, Inc.)

Workday HCMは、米国Workday社が提供するクラウド型の人的資本管理システムです。
2026年7月時点の日本語公式サイトでは、次の機能構成が案内されています。
- 人事・人材:人事管理、タレント管理、スキル管理(Skills Cloud)
- 業務・分析:給与計算、ワークフォース管理、分析やレポート機能
対象領域と対象規模
公式サイトは「世界で1万社以上、6,000万人が利用」という導入実績を案内し、グローバル展開する大手企業を主な対象としています。
海外拠点を含むグループ経営をしている企業では、多言語・多通貨への対応を含めたグローバル人事基盤として、比較対象になり得ます。なお、中小企業向けの別カテゴリも用意されています。
料金体系の確認状況
2026年7月時点の公式サイトには、具体的な料金の記載がありません。見積もりは、問い合わせフォームを通じて個別に行う形です。
国内の給与計算や法改正への対応を標準機能でどこまで賄えるかは、COMPANYなど国内特化製品と同じ条件をそろえて確認してください。
日本国内特有の制度対応の個別確認
Workday HCMでは、国内の制度に標準機能またはローカライズ機能でどこまで対応できるかを、制度ごとに確認します。
- 税務:年末調整、住民税の特別徴収
- 社会保険:社会保険料計算
海外本社の意向でグローバル統一基盤を検討する企業ほど、国内子会社の実務担当者を交えて、早い段階でFit&Gap(適合と差分)の確認を進めることが重要です。
カオナビ(株式会社カオナビ)
カオナビは、株式会社カオナビが提供するタレントマネジメントシステムです。2026年7月時点の公式サイトでは、幅広い機能が案内されています。
- 人材活用:人事評価、人材情報をまとめて管理、スキル管理・育成、人材配置
- 組織運営:勤怠管理、労務管理、エンゲージメント向上、離職防止・分析
対象領域と対象規模
カオナビの対象範囲は、企業規模の幅と人材データ活用の実績を見ると掴めます。
- プラン:小規模から大規模(Enterprise Edition)まで対応
- 利用実績:利用企業数4,500社超
- 導入事例:大手製造業、自治体、教育機関など
この実績は2026年7月時点の公式サイトの記載によるもので、数値は2025年9月末時点のものです。
COMPANYやWorkday HCMのような給与計算を軸にした統合HRシステムと比べると、人材情報を見える化し、評価や配置に重点を置く選択肢です。
企業規模を問わず、人材データの活用を求める組織で候補に挙がりやすい製品です。
料金体系の確認状況
2026年7月時点で公式の料金ページを確認したものの、具体的な金額は掲載されていません。見積もりは、必要な機能と利用人数を選んで依頼する形になります。
FAQでは、登録人数によって月額費用が変わると案内されています。そのため、対象人数を明確にしたうえで見積もりを取得してください。
給与計算基盤との役割分担
カオナビは、人材情報の見える化や評価・配置に強みを持つ製品です。一方で、複雑な給与計算ロジックを主軸にした製品ではありません。
- 人材活用を分ける:給与計算基盤を別製品とし、人材データの活用はカオナビに任せる形
- 機能を統合する:統合HRシステム側のタレントマネジメント機能で置き換える形
COMPANYなどの統合HRシステムと重なる機能と重ならない機能を洗い出し、どちらの役割分担にするかを早い段階で決めておくと、選定が進めやすくなります。
SmartHR(株式会社SmartHR)
SmartHRは、株式会社SmartHRが提供するバックオフィス向け統合システムです。2026年7月時点の公式サイトでは、次の機能が案内されています。
- 人事労務:労務管理、給与計算、勤怠管理
- 人材情報:タレントマネジメント機能、従業員データベース
対象領域と対象規模
公式サイトでは、登録社数80,000社超の実績が案内され、中小企業から大企業まで幅広い規模での採用が訴求されています。
複数法人や複雑な給与規定にどこまで対応できるかは、COMPANYが前提とする要件と照らし合わせて、個別に確認してください。
料金体系の確認状況
2026年7月時点の公式サイトでは、「選びやすい料金プラン」と料金シミュレーターが案内されています。
ただし、本記事の確認時点では、具体的な金額を直接確認できませんでした。契約前には、料金ページや問い合わせ窓口で最新のプラン内容を確認してください。
労務手続きの電子化との相性
SmartHRは、入退社手続きや年末調整など、労務手続きの電子化に強みを持つ製品として知られています。
複数法人や大規模組織を前提にした給与計算の網羅性では、COMPANYのような大手向け統合HRシステムと単純には比べにくい面があります。
比較対象に加えるかどうかは、手続きの電子化を優先するか、給与計算を含む基幹業務の統合を優先するかを整理して判断してください。
OBIC7人事・給与・就業情報ソリューション(株式会社オービック)
OBIC7は、株式会社オービックが提供する統合業務ソフトウェアです。2026年7月時点の公式サイトでは、人事・給与・就業の3領域に製品が案内されています。
- 人事:OBIC7人事情報ソリューション
- 給与:OBIC7給与情報ソリューション
- 就業:OBIC7就業情報ソリューション
対象領域と対象規模
公式サイトでは、多数の特許技術を搭載した統合ソリューションとして、他のOBIC7製品との連携が訴求されています。
連携先には、会計システムや社員支払システムなどがあります。ただし、対象とする企業規模については明記されていません。
会計や人事給与を含む幅広い業務ソフトウェアを長年提供してきた国産ベンダーとして、比較対象に入りやすい製品です。
料金体系の確認状況
2026年7月時点の公式サイトには、具体的な料金の記載がありません。モジュール構成の詳細と合わせて、個別に問い合わせる必要があります。
他のOBIC7製品と一緒に導入する場合は、見積もりを依頼する時点で連携範囲と費用感も確認しておくと、比べやすくなります。
既存の会計基盤との連携範囲
OBIC7の会計・販売系ソリューションを使っている企業は、人事・給与領域も同じベンダーでそろえられます。社員マスタや部門コードを重複して管理する手間を避けられることが期待できます。
会計基盤が他社製品の場合は、人事・給与領域だけをOBIC7に切り替えるメリットと、データ連携の手間を比べて検討することになります。
連携範囲を見極める際は、情報システム部門も交えて技術面を確認しておくことが欠かせません。
導入前の確認ポイント

候補を絞った後も、契約前に各社へ共通して確認しておきたい論点があります。公開情報だけで判断するより、各社に同じ条件で問い合わせたほうが、比較の精度が高まります。
見積もり条件の統一
紹介した5製品は、いずれも公式サイトに具体的な金額がなく、個別見積もりが基本です。そのため、費用を比べるには、各社に同じ前提を示すことが欠かせません。
- 利用条件:想定利用人数、対象モジュール
- 対応範囲:法改正対応の範囲、データ移行の有無
営業担当者の説明だけに頼らず、契約書やサービス仕様書に、定額の範囲とサポート内容が明記されているかを確認してください。
料金以外も含めた評価軸の考え方は、HUE導入の選定ポイント・選び方・種類で解説しています。
製品名・提供会社の最新性
HUEのように、会社分割やブランド統合によって製品名や提供会社が変わるケースは、ほかの製品でも起こり得ます。
過去の比較資料やRFPを使い回さず、契約前に各社の公式サイトで、現行の製品名・提供会社・対象領域を再確認してください。
本記事の内容は、2026年7月時点の確認に基づいています。実際の契約時には、あらためて最新の情報を確認してください。
自社の組織規模と複雑性の整理
製品を比べる前に、従業員規模、法人数、給与規定や就業規則の複雑さを洗い出しておくと、重点的に比べる製品を絞り込めます。
- 単一法人・シンプルな給与体系:SmartHRやカオナビが有力候補
- 複数法人・複雑な給与規定や大規模な組織階層:COMPANYやWorkday HCMが優先候補
- 会計基盤との連携を重視:会計・人事給与を同一ベンダーでそろえられるOBIC7も候補
まとめ
製品一覧を見る際は、2019年の会社分割を経て、人事給与領域がCOMPANY(Works Human Intelligence社)に引き継がれた点を踏まえてください。
現実的な出発点は、COMPANY、Workday HCM、カオナビ、SmartHR、OBIC7人事・給与・就業情報ソリューションの5製品を比べることです。
いずれも公式サイトに具体的な料金がないため、自社の条件をそろえた個別見積もりを、比較の前提にする必要があります。
標準機能の限界や自社データとの相性は、候補を2〜3製品に絞り、実データを使ったPoCと並行稼働テストで確かめます。特に、自社の給与規定や組織階層が標準機能でどこまで吸収できるかの確認は欠かせません。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
