IFS導入の発注/外注/依頼/委託方法について

IFS導入の発注は、目的と範囲を定め、候補先を比較し、契約と役割を明確にする流れで進みます。

外注すると、専門知識をすぐに使えるうえ、業種ごとの知見も取り込めます。一方で、発注の進め方を誤ると、行き違いや費用超過が起きやすくなります。

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・IFS導入の完全ガイド

IFS導入を外注するメリット

IFS認定コンサルタント、業種別の知見、管理責任の明確化を3項目で示した図。
専門性・業種知見・責任範囲が、外注先を考える軸になります。

IFSはグローバルERP専門のプラットフォームで、導入には認定コンサルタントの知識が必要になります。そのため、高度な設計や実装は、外部パートナーへの発注が実質的な前提になります。

①IFS専門知識・認定資格保有者の即時活用

IFS Cloudの導入では、IFS認定コンサルタント(IFS Certified Professional)の知識が求められます。

  • 採用・育成の負担:社内で専門家を採用し育てるには、時間と費用がかかります。
  • 即時の専門スキル活用:外注なら、実装経験のある認定者をプロジェクト中に活用できます。
  • 学習時間の削減:学習コストと試行錯誤にかかる時間を減らせます。

②同業種のベストプラクティスの取り込み

実績のあるIFSパートナーは、過去の導入事例から業種別の知見を蓄積しています。たとえば、製造業・航空宇宙・フィールドサービスの業務では、IFSの機能をどう活用するかを把握しています。

  • 業種別の知見:自社だけでは得にくいベストプラクティスを活用できます。
  • 要件定義の精度:要件の見落としや設計ミスを防ぎ、プロジェクトの品質を高めます。

③スケジュール・品質・コストの管理責任の明確化

外注では、契約方式によって責任範囲や費用超過のリスクが異なります。

  • 固定費用契約(一括請負):合意した範囲の成果物を提供する責任を負います。
  • 準委任契約(時間単価):柔軟に進められる一方、範囲拡大で費用超過の恐れがあります。

外注契約では、スコープ・日程・品質の管理責任を明らかにできます。

固定費用契約では、費用超過のリスクをある程度抑えられます。一方、準委任契約では、範囲拡大に備えて変更管理の手順を整える必要があります。

ポイント

社内に専門人材がいないなら、外注で専門スキルをすぐ使えるかどうかを優先して考えます。業種の知見や契約方式による管理責任の違いも併せて比べると、判断の材料になります。

IFS導入の外注先の種類と特徴

IFS Japanの製品知識、公認パートナーの設計と設定、ERP特化コンサルティング会社の業務プロセス改革を並べた図。
依頼先ごとの得意領域を、支援内容から見比べられます。

①IFS Japan(製品ベンダー直接発注)

IFS Japanは、ライセンスだけでなく、プロフェッショナルサービス(実装支援)も直接提供しています。

  • 製品知識:最も深い知識を持ち、グローバルのベストプラクティスに沿った支援を受けられます。
  • 費用・国内要件:費用は比較的高めで、支援の中心はグローバル対応です。日本特有の業務要件には、細かく対応できないこともあります。
  • 適した案件:グローバル展開を含む大規模案件に合っています。

②IFS公認パートナー(SIer・コンサルティング会社)

IFS公認パートナーは、IFS Japanの認定を受けた国内外のSIer・コンサルティング会社です。認定コンサルタントを抱えており、大手から中堅・専門会社まで選択肢があります。

  • 支援範囲:認定コンサルタントが設計と設定を担い、開発・移行・トレーニングも提供します。
  • 会社の例:大手SIerにはTIS、NTTデータ等があります。
  • 比較方法:自社の規模・業種に合う会社を選び、複数社の見積もりで価格交渉できます。

③ERP特化コンサルティング会社・DX支援会社

株式会社riplaのように、DX推進やERP導入に特化した会社は、業務改革から技術実装まで一貫して支援します。

  • 機動力:大手SIerより少人数の体制で、小回り良く動きやすい傾向があります。
  • 支援内容:コンサルタント主導の業務プロセス改革と、IFSの技術実装を組み合わせます。
  • 適した企業:システム導入と業務変革の両方を目指す企業に向いています。
  • 費用:大手SIerに比べて抑えやすい傾向です。

ポイント

依頼先は、グローバル展開を含むか、業務改革まで一体で任せたいかで比べると判断しやすくなります。国内の細かな業務要件を重視するなら、公認パートナーや専門会社も候補に入ります。

IFS導入の発注プロセス:ステップ別解説

IFS導入の発注を、目的と範囲の明文化、RFP送付、提案評価と選定、契約締結の順に示す図。
提案を比べた後に、作業範囲を契約で定めます。

ステップ1:導入目的・スコープの明文化

発注の前に、IFS導入で達成したいことと対象業務を明確にしておきます。ここで決めた内容は、後の提案依頼と比較の前提になります。

  • 文書化する内容:経営層が合意した目的・KPI・優先度・予算上限をまとめます。
  • 期待できる効果:要件を正確に伝え、候補パートナーの提案を横断比較できます。
  • 事前相談:コンサルタントに相談支援を依頼するフィジビリティスタディ(FS)も有効です。

ステップ2:RFP(提案依頼書)の作成と候補先への送付

RFP(Request for Proposal)は、要件への対応案と費用を候補先に提案してもらうための文書です。提案を比べるのに必要な情報を、この文書に記載します。

  • 背景と課題:会社概要と導入の背景、現状の業務課題と目標。
  • 対象範囲:モジュール・ユーザー数・拠点数。
  • 条件:希望スケジュールと、任意で予算の目安。
  • 評価基準:IFS実績・費用・体制・アフターサービス等。

2〜3社への競合発注を推奨します。そのうえで、提案内容を評価基準に沿って十分に比較・検討します。

ステップ3:提案評価・デモ実施・パートナー選定

費用だけで決めず、提案の中身と実行体制を総合的に評価します。

  • 業務理解:提案の業種理解度と深さ。
  • 担当者:IFS認定資格と実績。
  • 進行管理:プロジェクト管理手法とリスク対応計画。
  • 運用支援:アフターサービス・保守体制。
  • 顧客評価:参照先顧客へのインタビュー可否。

そのうえで、最終候補の2社にIFS Cloudの製品デモやPoCを依頼し、操作性や業務との適合を確かめてから、パートナーを決めます。

ステップ4:契約締結(SOW・NDA・SLA)

パートナーを決めたら、プロジェクトを始める前に必要な契約を締結します。

  • NDA(秘密保持契約):情報を開示する前に締結します。
  • SOW(作業範囲記述書):作業範囲と成果物を中心に、日程・費用・変更手順を定めます。
  • SLA(サービスレベル協定):稼働後の保守・サポートについて、応答時間や解決時間、品質基準を取り決めます。

SOWの範囲が曖昧だと、仕様外の作業や追加費用をめぐる問題が起きやすくなります。そのため、成果物・受け入れ基準・変更管理の手順を契約に明記しておきます。

ポイント

各ステップで迷ったときは、目的と範囲を文書で合意できているかを見直すと進めやすくなります。提案は2〜3社で比べ、契約前に作業範囲の曖昧さを残さないことが大切です。

IFS導入を外注する際の注意点

外注の方法を誤ると、言った・言わないの行き違いや、範囲拡大による費用超過が起きやすくなります。品質不足による手戻りも生じやすいため、発注と進行の管理が欠かせません。

注意点①:「丸投げ」による主体性の喪失

IFS導入で起きやすい失敗は、すべてをパートナーに任せてしまうことです。技術面はパートナーが担いますが、自社にも主導すべき役割があります。

  • 自社が担う業務:業務要件の定義・業務変革の推進・変更管理。
  • 社内体制:プロジェクトマネージャーを専任または高稼働で確保します。
  • 進行の要点:意思決定を速め、情報共有を徹底します。

発注者が主体的に動くことは、プロジェクトを成功させるうえで欠かせない条件です。

注意点②:担当者のアサイン変更リスク

途中で担当コンサルタントが交代すると、知識の引き継ぎが必要になり、それに伴って品質低下や遅延につながる恐れがあります。

  • 変更時の承認:主要担当者の交代に、発注者の承認を要する条項を設けます。
  • 人員の継続:プロジェクト全体を通じて、キーメンバーを固定するよう求めます。

注意点③:知識の社内移転(ナレッジトランスファー)

IFS Cloudの操作・設定・運用管理の知識を社内に残すことは、長期的な運用コストの削減につながります。

  • 契約に含める:知識移転(ナレッジトランスファー)のセッションを明記します。
  • 管理者を育成:社内のシステム担当を計画的に育てる支援をパートナーに求めます。
  • 認定研修:IFS Universityの認定トレーニングを、社内のキーパーソンに受講させる方法もあります。

ポイント

外注の注意点は、自社が主導する役割を残せているか、担当者の交代に承認を求められるか、知識を社内に残せるかで見直すと判断しやすくなります。

まとめ:IFS導入の発注を成功させるための3つのポイント

IFS導入の発注では、事前の準備と発注者の主体的な推進、長く協力できる相手選びが大切です。

  1. 目的と範囲を明確にする:発注前に定めてRFPに記載し、曖昧な要件によるトラブルを防ぎます。
  2. 自社PMを置く:専任または高稼働で配置し、丸投げせず発注者として意思決定に参加します。
  3. 継続できる相手を選ぶ:IFS Cloudの継続的なバージョンアップを見据え、稼働後も信頼関係を保ちます。

信頼できる発注先を選ぶ際は、IFS導入でおすすめの開発会社・ベンダーも参考になります。

導入費用の目安は、IFS導入の費用相場で確認できます。

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。