情シス業務のアウトソーシングのパッケージ/クラウド製品一覧

情シス業務のアウトソーシングは、定額プランで依頼するパッケージ型と、自社専属の体制で柔軟に対応するオーダーメイド型に大別できます。各社は料金の決まり方と対応範囲が異なるため、同じ条件で比べると、自社に合う委託先を絞り込みやすくなります。各テーマの詳細は、関連記事もご覧ください。

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パッケージ型プランとオーダーメイド型サービスの違い

パッケージ型の月額プランとオーダーメイド型の自社専属体制を左右に並べた比較図。
定額プランは見通しを立てやすく、専属体制は依頼内容に応じて範囲を調整しやすい構成です。

どちらの型も、委託後の実務は外部の会社が担います。違いは料金の決まり方と対応の柔軟性にあります。パッケージ型はあらかじめ決まった月額プランに沿って依頼し、オーダーメイド型は自社専属の体制で柔軟に対応します。

パッケージ型プランの定額制と対応時間の上限

パッケージ型プランを選ぶときは、含まれるサービス内容と自社の利用条件を照らし合わせる必要があります。

  • 料金とプラン:PC1台あたりの月額課金や、対応時間に上限を設けた月額固定制が一般的です。
  • 導入と費用:導入までの期間が短く、料金の見通しを立てやすい点が強みです。
  • 上限超過時:月間の対応時間や対象範囲を超えると、追加費用がかかるか、対応できない場合があります。想定件数が上限内に収まるかを事前に見てください。

自社専属型・オンサイト対応型の柔軟な対応範囲

専属チームや常駐・定期訪問型は、既定のメニューに縛られず、依頼内容に合わせて対応範囲を調整しやすい方式です。そのぶん、月額固定のパッケージ型より見積もりの個別性が高くなります。ただし、複数社に同じ条件を示して比べなければ、費用が妥当かどうかを判断しにくい面があります。

ポイント

料金を月額の定額で抑えたいのか、依頼ごとに範囲を調整したいのかで、方式は変わります。迷ったら、自社の依頼内容が標準のメニューに収まるかを先に見てください。

委託先を比較するときの共通軸

委託先を同じ条件で比べるための対応範囲、時間帯と体制、料金と対応形態、契約条件の4項目を並べた図。
各社へ同じ問いを当てはめると、紹介ページごとの表現差を整理できます。

紹介ページの説明だけでは、自社の業務に合うかは判断できません。言い回しも会社ごとに違うため、候補を同じ条件で比べられるよう、4つの軸を共通の質問として用意し、各社に当てはめます。

  • 対応範囲:電話、チャット、訪問のどこまでを含むか
  • 対応時間帯・体制:平日日中のみか、24時間365日か
  • 料金体系・対応形態:課金方式と、訪問・常駐の可否
  • 契約条件:最低期間、解約条件、追加費用のルール

対応範囲と対応時間帯の比較

同じ「ヘルプデスク対応」でも、電話・チャット・訪問のどこまでを受けるか、平日日中か24時間365日かによって、負荷軽減の効果は変わります。そのため、まず自社の問い合わせの時間帯と手段を洗い出し、同じ条件で各社に対応範囲を尋ねます。

対応形態と契約条件の確認

リモート中心で対応するか、訪問や常駐を組み合わせられるかは、委託先によって異なります。また、月額固定制と従量課金制のどちらが基本になっているかも、比べておきたい点です。そのうえで、最低契約期間、解約条件、対象範囲を超えたときの追加費用を、契約前に同じ条件で確かめておきます。

ポイント

対応範囲、対応時間帯、料金体系、契約条件の4つを同じ質問で各社に尋ねると、紹介ページの表現の差に惑わされにくくなります。比較の土台をそろえることが、判断の近道です。

情シス業務のアウトソーシングの主要委託先6選

2026年7月時点で、現行の公式ページで料金と提供内容を確認できた6社を紹介します。なお、掲載順はランキングではありません。各社の得意な対応範囲や料金体系は異なるため、自社の課題と照らし合わせて比べます。

トータルITヘルパー(リップル株式会社)

プランの段階、料金、対応拠点を見ると、自社に合う委託の形を判断しやすくなります。

  • 段階プラン:PC1台あたりの月額制で、ヘルプデスクから情シス代行まで選べます。
  • 掲載料金:2026年7月時点で、ヘルプデスクは月額2,000円から、情シス代行は3,000円から、プレミアムは5,000円からです。
  • 拠点対応:全国の営業所網があり、リモートと訪問を選べます。分散拠点でも一定の現地対応を期待できます。
  • 見積もり確認:対象範囲や適用条件は、見積もりの時点で最新の情報を確かめる必要があります。

情シス代行パック(エイネット株式会社)

情シス代行パックは、月間のヘルプデスク対応時間に応じて3段階のプランを用意しています。

  • ベーシック:月額40,000円で月8時間まで
  • スタンダード:月額80,000円で月25時間まで
  • プラチナ:月額150,000〜250,000円で月30時間まで

上記の料金は、2026年7月時点の公式サイト掲載料金です。適用条件は、見積もりの際に最新の情報を確かめてください。

初期費用は無料で、最短3日程度で開始できるとされています。そのため、小さく始めて対応範囲を見極めたい企業の候補になります。

テクバン株式会社「情報システム部門業務支援サービス」

対象業務、対応形態、料金の順に、サービスの中身を整理します。

  • 対応業務:IT企画や業務分析から、製品選定・検証、PMO、システム運用まで幅広く対応します。
  • サポート:カスタマーサクセスやユーザーサポートも対象です。
  • 対応形態:オンサイト、アウトソース、定期訪問などから選べます。
  • 料金:公式サイトに掲載されておらず、個別見積もりです。

製品選定の支援やプロジェクト管理も任せたい企業にとって、候補になる委託先です。

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社「ヘルプデスクアウトソーシング」

社内ITのサポートにはソフトウェアとハードウェアも含まれ、ITインフラの監視・運用も対応範囲です。24時間365日と英語への対応をうたっており、オンサイトとオフサイトの両方に対応しています。多拠点やグローバルに展開する企業、夜間や休日の対応も必要な企業の候補です。料金は公式サイトに掲載されていないため、資料請求か問い合わせで確かめることになります。

グロップ「グロップBPO(代行)サービス」

グロップのBPO代行サービスは、社内と社外のどちらのヘルプデスクも対象にできます。

2026年7月時点の公式サイトでは、社内ヘルプデスクが月額5万円からで、24時間対応も可能とされています。ただし、内容と適用条件は見積もりの際に確かめてください。

基本はオフサイト(リモート)での対応です。オンサイト対応も相談のうえで検討できます。

CMKネット(Computer Management Co., Ltd.)「ヘルプデスクアウトソーシングサービス」

CMKネットは、3つの対応形態ごとに月額固定型と従量課金型の料金目安を公式サイトに掲載しています。

  • オンサイト:月額固定10万円から、従量課金5万円から
  • オフサイト:月額固定25万円から、従量課金10万円から
  • ハイブリッド:月額固定20万円から、従量課金7万円から

上記は2026年7月時点の料金目安です。料金は問い合わせ件数や対応時間で変わるため、想定件数を伝えたうえで見積もりを取ることが大切です。

ポイント

6社の中で迷ったら、まず自社の問い合わせが平日日中に集中するのか、夜間や休日にも発生するのかで候補を分けてみてください。

自社の課題別に委託先を絞る方法

6社を一度に細部まで比べるより、最も大きな課題を一つ決め、必須の要件で候補を絞るほうが効率的です。課題によって適した委託先は変わります。たとえば、対応範囲を広く求めるのか、料金の分かりやすさを重視するのかに加え、対応時間帯や専属体制の必要性によっても、候補は分かれます。

小規模にまず始めたい場合

小規模に始める場合は、利用状況に合う料金プランを比べることになります。

  • 段階プラン:PC台数や問い合わせ件数がまだ少なく、効果を見極めたい場合に候補になります。
  • トータルITヘルパー:PC1台あたりの月額課金です。
  • 情シス代行パック:月間の対応時間に応じたプランです。
  • 上限超過:上限を超えた場合の追加費用を先に確認しておくと、想定外の請求を避けやすくなります。

情シス部門の業務全般を任せたい場合

製品選定の支援やプロジェクト管理まで任せたい場合は、業務範囲が広いテクバンのサービスが候補です。一方で、24時間対応や英語対応など、拠点やユーザー属性の幅広さを重視する場合は、パーソルビジネスプロセスデザインのような大手BPO企業も比較対象になります。

料金の分かりやすさを重視したい場合

CMKネットは、対応形態ごとに月額固定と従量課金の目安を公開しています。グロップも、社内ヘルプデスクの料金目安を示しています。公開料金はあくまで目安なので、問い合わせ件数と対応時間を伝えて、正式な見積もりを取ることが欠かせません。

料金・契約前の確認事項

公開料金だけで選ぶと、対応時間や範囲が合わず、追加費用や社内対応が生じることがあります。そのため、月額費用だけでなく、初期費用や追加請求、契約期間まで含めた総費用で比べることが大切です。

課金の対象と算定基準

見積もりを比べるときは、料金がどの基準で決まるかを押さえておく必要があります。

  • 算定基準:PC台数と月間の対応時間が、料金を計算する基準になります。
  • 対応形態・課金:オンサイト・オフサイト・ハイブリッドの別と、月額固定・従量課金の別。
  • 利用規模:問い合わせ件数と監視対象数に加え、1年後の想定規模も伝えます。
  • 追加額:対象PC台数や監視対象システムの規模に応じ、加算される場合があります。
  • 見積もり条件:初期費用、最低契約期間、時間超過時の単価を、どの社にも同じ条件で示してもらいます。

料金が非公開、または要問い合わせの会社もあります。確認できていない具体額を推測で比較表に入れてはいけません。

公開料金は最小構成や標準的な利用条件を前提にしていることが多いため、複数社に見積もりを依頼するときは、対象範囲と利用規模の前提をそろえます。そのうえで、条件の違いによる金額差がないかも見ておきます。

契約期間・解約条件・引き継ぎ体制

委託先は、構成情報や運用記録、過去のインシデント対応の履歴を扱います。そのため、契約が終わるときにどの形式で引き継ぐのかを、あらかじめ確かめておく必要があります。

最低契約期間や中途解約の条件、緊急時の連絡体制は、契約書で一つずつ見ておきます。また、将来の切り替えに備えて、移行のしやすさも委託先に質問しておきます。

ポイント

公開料金が最小構成や標準的な条件を前提にしている場合は、初期費用や範囲超過時の単価まで同じ条件でそろえた見積もりを比べてから判断してください。

トライアル導入・PoCによる委託先候補の絞り込み

候補2〜3社への絞り込みから、実際の問い合わせによるトライアル、導入前後の比較、稟議での活用へ進む流れ図。
実務に近い問い合わせを試すことで、導入効果を自社の記録で比べられます。

資料で比べて2〜3社に絞り込んだら、実際の問い合わせや運用の流れを使って、トライアル導入やPoCを行うと効果的です。担当者だけでなく、実際に問い合わせをする社内ユーザーにも参加してもらいます。そうすることで、導入後の行き違いを減らせます。

実際の問い合わせパターンによる運用確認

トライアルでは、通常業務に近い条件を用意してから検証します。

  • 試す問い合わせ:パスワードリセットやアカウントロックなど、件数の多い定型問い合わせを一次対応として任せます。
  • 対応品質:対応の速さや、利用者への説明のわかりやすさ。
  • 連携方法:エスカレーション案件を戻すタイミングと、対応記録の共有形式。

導入効果の実測と稟議での活用

稟議では、効果を数値で説明できる材料が必要になります。

  • トライアル前後の比較:問い合わせ対応にかかっていた時間、担当者の残業時間、対応遅延件数を記録し、トライアル後と比べます。
  • 削減見込み:公開料金や他社事例の効果は当てはめず、自社の件数と人件費から算出します。
  • 委託後の運用:月次レポートやエスカレーション記録の確認工数も差し引いて、投資効果を判断します。

ポイント

トライアルでは、件数の多い定型問い合わせとエスカレーション案件の両方を対象にすると、本番運用に近い形で判断できます。対応の速さも合わせて見ると、判断の材料がそろいます。

情シス業務のアウトソーシングの委託先選定で押さえておきたいポイント

料金の安さやおすすめ順位だけでなく、自社の件数と時間帯に委託先の体制が合うかを確認する必要があります。判断が分かれやすい点は、見出しごとに取り上げます。

最安プランを選ぶ際の注意点

PC1台あたりの月額プランは、台数が少ないうちは割安に見えます。ただし、対応時間の上限を超える問い合わせが多い場合や、24時間対応が必要な場合は、別の料金体系のほうが合うことがあります。

上限のない従量課金型や大手BPOのほうが、総費用を抑えられる場合もあります。そのため、件数と時間帯を整理したうえで、合うプランを持つ会社を候補に残します。

「ヘルプデスク」の表記と実際の対応範囲

「ヘルプデスク」と書かれていても、電話だけを受ける会社と、チャットや訪問まで受ける会社とでは、対応力が違います。

監視・保守やキッティングも任せたい場合は、業務範囲を広く示している会社を候補にします。そのうえで、対象業務が標準サービスに含まれるかを、個別に確かめてください。

評価軸を補う選定ポイントの記事

評価軸のうち、SLAや体制は、情シス業務のアウトソーシングの選定ポイントで整理しています。セキュリティや移行性も、同じ記事で扱っています。

委託先の一覧と合わせて読むと、比較の抜け漏れを防ぎやすくなります。

まとめ

情シス業務の委託先は、PC台数に応じたパッケージ型から、部門業務を広く担うサービスまで幅広くあります。紹介した6社も、料金や対応範囲、時間帯がそれぞれ異なります。

優先課題の決定から2〜3社への絞り込み

対応件数・時間帯、料金の分かりやすさ、業務範囲のうち、どれを最優先するかを決めます。共通の質問で対応範囲や料金体系を比べると、料金表の見た目に左右されず、候補を2〜3社に絞り込めます。

実際の問い合わせパターンでの最終確認

実務対応に加え、標準プランでは扱えない業務についても、トライアルで見ておく必要があります。

  • 問い合わせ対応:実際の問い合わせで、対応速度とエスカレーションの精度を確かめたうえで決めます。
  • 標準プラン外の業務:独自の業務フローや既存システムとの連携が必要な場合は、個別開発やハイブリッド構成も検討の対象になります。

riplaは、フルスクラッチ開発の立場から、委託先の比較で見えた不足機能の整理や、自社業務に合わせたシステム連携の構築を支援します。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。