コンテンツ管理システム(CMS)は、記事や製品情報、画像、PDFなどをまとめて管理し、決められた手順で公開する仕組みです。
導入では、更新体制、コンテンツの構造、既存システムとの連携を整理し、必要な機能と運用の負荷に合う方式を選ぶことが大切です。
▼関連記事一覧
・コンテンツ管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・コンテンツ管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・コンテンツ管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・コンテンツ管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について
・業務システム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「業務システム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
・スクラッチシステム開発を依頼する会社の選び方やRFPの作り方については、無料ホワイトペーパー「スクラッチシステム開発の完全ガイドブック」で詳しく解説しています。
コンテンツ管理システムの定義

コンテンツ管理システムは、記事、ニュース、製品情報、FAQなどの文章を扱い、決められた手順で公開する仕組みです。画像、動画、PDFなどのファイルも、同じ手順で扱い、公開します。
必要な機能を考えるうえでは、投稿画面の操作だけで捉えず、コンテンツの種類、担当者、承認状態、公開日時や終了日、検索用の情報まで管理する業務基盤として見ると、全体像がつかみやすくなります。
更新作業を標準化する役割
CMSを導入すると、担当者が毎回HTMLを書き換えたり、公開担当者へファイルを送ったりする作業を減らせます。
入力項目をタイトル、本文、画像、カテゴリ、公開日などに分けておけば、担当者が変わっても、同じ手順で更新を進められます。
下書き、レビュー、承認、予約公開という状態を持たせると、公開前の確認漏れを防ぐことにつながります。
主要機能の分類:コンテンツ、権限、公開、検索
主要機能には、コンテンツ登録、ワークフロー、権限管理などがあります。さらに、メディア管理やサイト内検索、カテゴリ・タグも含まれます。そのほか、SEO設定やフォーム、アクセス解析連携、バックアップ、操作ログも含まれます。
企業サイトでは、編集者と承認者を分ける権限設定が要になります。公開前のプレビューや、URL変更時のリダイレクト、XMLサイトマップの生成も欠かせません。
社内ポータルでは、ログインや部署ごとの閲覧制限、全文検索、文書の更新履歴が優先されます。
導入効果の範囲:作業時間と情報品質
導入効果は、作業時間の短縮に加えて、情報の品質にも現れます。古い情報の掲載やリンク切れ、画像の重複が減ります。さらに、承認記録の欠落も防げ、サイト全体の品質を保てます。
たとえば、CMSでタイトルや説明文などのSEO情報を必須入力にし、画像の代替テキストも確認する決まりにすると、担当者の経験に頼らず一定の基準で公開できます。
CMSの機能を増やすほど、入力や承認の手順も複雑になります。そのため、導入目的と運用負荷を合わせて評価する必要があります。
コンテンツ管理システムの種類と選び方
CMSは、提供形態と画面構成によって大きく分類できます。無料か有料かだけでは決めにくいため、更新する人とサイトの数、必要な承認フロー、既存データとの連携を踏まえて候補を絞ります。さらに、将来の多言語化やアプリ配信も、候補を選ぶ条件に入れます。
クラウド・SaaS型の特徴と確認事項
クラウド・SaaS型は、サーバーの構築やCMS本体の更新をサービス側が担い、月額または年額で利用する種類です。
小規模サイトや、情報システム部門にサーバー運用の担当者がいない組織でも導入しやすいのが特徴です。一方で、独自の入力項目や細かな権限、特殊な連携は、追加できない場合があります。
発注側は、契約前に、データを一括エクスポートできるか、障害時の復旧目標、バックアップ世代、管理画面のアクセス制限、料金改定の条件を見ておきます。
商用パッケージ型の権限・ワークフローの作り込みと総額の見方
商用パッケージ型は、承認やステージング、詳細な権限などを標準機能として備えやすい種類です。企業サイトや自治体サイトで求められやすい複数サイト管理や操作ログも、同じように含まれやすいのが特徴です。
長期の運用やメーカーサポートを重視する場合に向いています。ただし、ライセンス費用のほかに、サポート更新料とサーバー費がかかります。さらに、構築費や追加プラグイン費も必要になるため、5年間の総額で比べます。
オープンソース型の自由度と運用責任
オープンソース型は、ライセンスの自由度が高く、対応できる制作会社やプラグインが多い点が魅力です。小さなサイトから大規模なメディアまで、段階的に広げられます。
CMS本体、テーマ、プラグイン、サーバーの更新担当が決まっていないと、脆弱性や互換性の問題を抱えたままになる場合があります。
無料で始められることと、運用費がかからないことは別です。そのため、更新監視、バックアップ、復旧訓練まで見積もりに含めます。
ヘッドレスCMSの特徴と複数チャネル配信
ヘッドレスCMSは、コンテンツを管理する画面と、Webサイトを表示する画面を分離した構成です。
このため、管理したデータはAPIで取り出し、Webやスマートフォンアプリ、デジタルサイネージ、複数のサービスサイトへ配信できます。
チャネルごとに同じ情報を入れ直さずに済む反面、表示側の開発やプレビュー、下書き確認を別途設計する必要があります。さらに、キャッシュ更新とエラー監視も設計に含めます。そのうえで、編集者が公開前の画面を確認できる導線を必ず用意します。
フルスクラッチ型を検討する場面
フルスクラッチ型は、業務に合わせてCMSを一から開発する方法です。独自のコンテンツ構造や会員区分、商品情報を組み込めるほか、社内承認や外部データ連携にも対応できます。
既存製品では実現できない業務がある場合に有効です。ただし、初期費用と開発期間が大きくなるうえ、担当者の退職や開発会社の変更による属人化も起こりやすくなります。
発注側は、独自開発を選ぶ前に、標準機能と拡張機能、API連携を組み合わせて、要件を満たせないかを確かめます。
コンテンツ管理システム開発の進め方

開発では、製品を決めてから考えるより、目的と運用を整理してから方式を選ぶ順番が安全です。
特に既存サイトの移行では、ページ数だけでなく、URL、画像、公開日、カテゴリ、著者を調べます。さらに、検索流入の状況とリダイレクトの有無も確かめます。
▶ 詳細はこちら:コンテンツ管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
企画段階で決める目的と更新体制
企画段階で目的と体制、要件の優先度をそろえておくと、候補を選びやすくなります。
- 導入目的:改善したい業務を一文にまとめ、利用場面を具体的に描く
- 更新体制:編集者・確認者・承認者・システム管理者の担当の割り振り
- 要件の優先度:必須、できれば欲しい、将来検討に分けた区分
利用場面の例は、「各部署が月10本のニュースを自分で公開する」や「複数サイトの商品情報を一度の入力で更新する」などです。あわせて、1週間に何件を誰が処理するかも押さえておきます。
サイトの目的、対象ユーザー、ページ種類、更新頻度、ユーザー数を一覧にします。さらに、既存データ量、公開停止の可否、必要な連携、予算上限、希望時期も書き出します。
将来使うかもしれない機能まで必須にすると、費用も操作の負担も膨らみます。
要件定義:コンテンツモデルと権限の設計
情報の持ち方、利用者の権限、認証条件を先に決めておくと、運用上の抜けを防ぐ助けになります。
- コンテンツモデル:情報を再利用できる項目に分けた構造
- 権限:管理者、編集者、校正担当、承認者、閲覧者それぞれの役割
- 認証・ログ:接続方法と記録の要件
記事やニュースは、ひとつの長文にするか、タイトル、概要、本文、画像に分けるかを決めます。著者やカテゴリ、公開期間なども、同じように項目として扱えます。
構造化しておくと、検索や関連表示、アプリ配信、将来のデザイン変更に対応できます。一方で、自由入力のままだと、表記の揺れが増えて再利用が難しくなります。
部署ごとに情報が異なる場合は、サイト、フォルダ、コンテンツ種別のどの単位で閲覧を制限するかを決めます。
SSOや多要素認証を使う場合は、認証基盤への接続や退職者のアカウント停止、ログの保管期間まで、発注側が具体的に決めます。
設計・開発での連携と移行の検証
外部連携と既存サイトの移行の質は公開後にも影響するため、画面開発より先に整理します。
- 外部連携:データの持ち主と連携方式
- 移行対象:既存ページの扱いとURL
- 移行検証:件数に加えて、表示とリンクの状態
対象には、会員・商品データや営業システム、フォーム、アクセス解析、メール配信などがあります。そのうえで、APIで即時連携するか夜間に一括で連携するかを決め、CMSで編集する項目と元システムから受け取る項目を分けます。
発注側は、連携先が止まったときも公開を続けられるかを決めておきます。
既存ページは、残す、統合、削除、書き直しに分類します。URLを変える場合は、301リダイレクトを設計します。あわせて、画像の名前と参照先も点検します。
自動移行では、表記の揺れや不要なHTML、代替テキストの欠落が残ることがあります。そこで、サンプル移行で品質を確かめます。
テスト・教育・リリースの進め方
公開前後の確認漏れを防ぐために、テスト、利用者への教育、切替の流れを分けて進めます。
- テスト:登録から連携・復元までの動作確認
- 教育:早い段階で、代表者に操作を体験してもらう
- リリース:切替方式と、障害時の判断手順の取り決め
確認対象は、登録、承認、予約公開、公開終了、権限エラーです。そのほか、検索、フォーム通知、スマートフォン表示、バックアップ復元、外部連携も含まれます。
実際の原稿を使う受入テストでは、開発者が見落としがちな操作上のつまずきも見つかります。
切替には、全ページを一度に切り替える方法と、優先度の高いページから段階的に切り替える方法があります。あわせて、問い合わせ窓口や切り戻し条件、監視項目、緊急修正の担当者も決めておきます。
公開後の1か月は、更新件数や承認時間、エラー、検索流入、編集者の質問を記録し、運用を見直します。
コンテンツ管理システムの費用相場と内訳
コンテンツ管理システムの費用は、月額利用料やライセンス料に、さまざまな作業費を加えて決まります。
初期の作業には、初期設定、デザイン、テンプレート開発、コンテンツ移行、外部連携があります。そのうえで、テスト、教育、サーバー、バックアップ、保守も加えた金額が、実際の導入費用になります。
公開されている価格や事例は条件によって変わるため、平均値とは断定せず、費目ごとの目安として使います。
月々の契約料金からは導入総額が分からないため、利用料と構築時の費用を分けて確かめます。
- 月額利用料:契約プランと年払いの条件
- 初期構築費:デザイン、移行、承認機能を含めた金額
2026年4月以降の公式料金表では、月額3,850円、7,700円、16,500円(税込)などのプランが示されています。
年間一括の契約では、月あたり3,208円、6,417円、13,750円となる設定もあります(出典:クラウドCMS提供事業者の2025年9月発表資料、2026年)。
これらはサービス利用料の目安です。そのため、初期設定や移行、追加ユーザーは利用料とは別に見積もります。フォームや検索、連携開発も、別途見積もりの対象です。
小規模サイトを既存テンプレート中心で作る場合、初期費用は50万〜150万円程度です。ページ数や更新者数、原稿・画像の整理状態によって、工数が変わります。
ページ種類が多く、オリジナルデザインや承認フロー、フォーム、移行を含む場合は、150万〜400万円程度になりやすいです。ただし、月額が安くても、初期作業の費用が高くなる場合があります。
商用ライセンスとサポート費用
ライセンスは、価格だけでなく、更新や問い合わせを含む契約条件で比べます。
- 初年度ライセンス:サポート込みの価格
- 継続費用:翌年度以降のサポート条件
- 利用条件:環境や機能ごとの料金区分
公式価格表で示される初年度サポート込みの価格は、スタンダード44万円、プロフェッショナル88万円、エンタープライズ132万円、マルチサーバー向け264万円(税込)です(出典:商用CMS公式価格表、2025年1月改定)。
2年目以降のサポートライセンスが初期費用の20%となる例もあります。CMS本体は、サイト制作やサーバー、追加機能、移行費と分けて比べます。
料金区分では、利用者数、サーバー数、ステージング環境、開発環境、複数サイトを見ます。アクセス解析やアクセシビリティ機能、認証連携も、料金の対象になります。
サポートを外すと、更新情報や問い合わせ対応を受けられない場合があります。そのため、継続を前提に5年分で比べます。
公開事例の工期4か月と初期150万〜400万円の目安
公開事例の金額や期間は、対象となる作業範囲とあわせて読む必要があります。
- 公開事例:デザインとHTMLを受け取った後の工期は4か月
- 標準規模:初期費用150万〜400万円の事例
- 連携・独自開発:500万〜4,000万円超の例
公的な企業情報データベースに掲載された事例の金額は、初期費用のみです。追加開発と運用サポートは、別に見る必要があります(出典:J-GoodTech掲載のCMS導入事例、2024年確認)。
デザイン制作や原稿作成、大量の既存サイト移行を含む案件は、同じ金額になるとは限りません。
会員・商品データや基幹システム、SSO、多言語、アプリ連携を含む場合は、500万〜1,500万円以上のケースがあります。
独自業務や複数サイトのフルスクラッチ開発では、1,500万〜4,000万円超になることもあります。これらは、公表事例と一般的な工数をもとにした推定で、要件定義の後に見積もりが確定します。
総保有コストの運用・保守・移行までの計算範囲
年間費用には、CMS利用料やライセンスに加えて、サーバー、CDN、WAFの費用を含めます。さらに、ドメイン、SSL、監視、バックアップの費用も入れます。
脆弱性対応や軽微な修正、運用代行、教育も対象になります。そのほか、ページ追加やデザイン変更、障害時の緊急対応費も確かめておきます。
5年間のTCOは、「導入」「移行」「毎年固定」「更新・追加」「終了時の移行」に分けて計算します。そうすると、料金体系が異なるサービス同士も、同じ基準で公平に比べられます。
開発会社・ベンダーの選び方
コンテンツ管理システムの導入では、製品を提供するベンダーと、要件定義・デザイン・開発・移行・運用を担う開発会社の役割が異なります。
特に、製品の機能が自社に合っていても、現場の更新手順や既存データの移行を設計できなければ定着しません。候補を選ぶ際は、製品名や実績社数だけでなく、プロジェクトの進め方と公開後の責任範囲を比べます。
自社と似た規模・運用の実績
実績は、導入社数よりも、企業サイトやオウンドメディア、社内ポータル、会員サイト、多言語サイトなど、自社に近い事例で見ます。
規模や体制に加えて、既存データ量やアクセス規模、連携先、公開後の運用期間を質問します。そのうえで、CMSの設置だけか、業務設計や移行まで担当したかを見分けます。
提案書の比較:機能より要件への対応方法
提案内容と見積もりの前提をそろえると、機能表からは見えにくい作業の差も比べられます。
- 提案内容:要件一覧への回答、画面イメージ、データ移行、連携方式、テスト・教育計画、体制、日程、費用前提
- 対応方式:「対応可能」が、標準機能か、追加開発か、別サービスか
- 見積内訳:要件定義からデザイン、テンプレート、CMS設定、連携開発、移行、テスト、教育、リリース、保守までの区分
- 見積条件:工数の単位、作業範囲、修正回数、検収、仕様変更、追加開発単価
- 比較条件:2社以上から、同じ要件と条件で提案を受けること
金額が安くても、移行や教育を含まない提案では、公開後に追加費用が発生する場合があります。そのため、総額と前提条件を合わせて評価します。
保守・セキュリティ・契約終了時の対応
長く安全に使うためには、保守の内容と、障害時や契約終了時の責任範囲を明確にします。
- 保守範囲:更新、監視、障害対応、復旧訓練
- 契約条件:連絡から再発防止までの対象業務
- 終了時対応:設計書やデータの引き渡し条件
見ておきたいのは、CMS本体やプラグインの更新、脆弱性通知、バックアップ、監視です。そのほか、問い合わせ時間や月あたりの作業時間も確かめます。
障害時は、一次連絡、原因調査、復旧、再発防止のどこまでを委託するかを明確にします。
設計書や操作マニュアル、ソースコード、データの所有権と引き渡し条件も、明文化しておきます。
IPA公開の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」(2026年3月)では、基本項目にバックアップが加わりました(出典:IPA、2026年)。
安全運用の診断項目も追加されました。そのため、CMSの選定では、多要素認証や最小権限、ログ、バックアップを契約や手順に反映します。あわせて、復元テストと不要な通信の遮断も、契約や手順に組み込みます。
▶ 詳細はこちら:コンテンツ管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
導入後の運用・セキュリティ・最新動向

CMSは、公開した後も更新ルールと安全運用を続けることで、価値が出ます。導入時に機能を作り込むだけでなく、誰がどの頻度で点検し、問題が起きたときに誰が判断するかも決めておきます。
AIやヘッドレス構成などの新しい機能も、業務上の効果とリスクを見極めたうえで、段階的に取り入れます。
アクセシビリティの確認範囲:公開画面と管理画面
閲覧者だけでなく、更新担当者も対象に含め、確認基準と試験範囲をそろえます。
- 閲覧画面:見出し、色、画像、フォームの点検
- 管理画面:更新担当者にとっての操作のしやすさ
- 目標設定:適合レベルと試験範囲
確認項目には、見出しの順序や色のコントラスト、キーボード操作があります。そのほか、代替テキストやフォームのラベルとエラー表示、動画字幕も含まれます。
デジタル庁は2026年3月更新の方針で、JIS X 8341-3:2016とWCAG 2.2を指標とし、JIS適合レベルAAを目標としています(出典:デジタル庁、2026年)。
ヘッドレス化とAI活用の運用設計
新しい機能は、日常の編集や確認の流れに組み込めるかを踏まえて検討します。
- ヘッドレス構成:配信先と編集確認の流れの設計
- AI利用:入力データと確認責任者の取り決め
- 導入判断:機能を入れた後の、更新品質とスピードへの効果
2026年5月公表の国内ヘッドレスCMS利用実績では、利用企業数が15,000社を突破しました。
また、AIレビューや多言語・大規模サイトへの対応強化も示されています(出典:同サービス事業者のプレスリリース、2026年)。この動きは、CMSが複数の接点へ配信する基盤として広がっていることを示しています。
ヘッドレス構成では、プレビューや公開予約、キャッシュ更新を設計します。あわせて、API認証やアクセス制限、レート制限、障害時の代替表示も決めておきます。
AI機能では、送信データや保存期間、学習利用の有無、利用者権限、レビュー責任者を確認します。そのうえで、誤りや個人情報の入力を防ぎ、人が最終承認する運用も必要になります。
運用開始後のKPIと定期点検
運用の評価指標は、アクセス数のほかに、作業と品質に関わる数字も使います。
公開までにかかった時間や差し戻し率、更新件数、未更新ページ数を見ます。あわせて、リンク切れや検索結果のクリック率、フォームの完了率、問い合わせ件数も、目的に応じて設定します。
毎月は、更新と障害を確認します。四半期ごとには、権限や不要なアカウント、バックアップ復元、脆弱性情報、契約中のサービスを点検します。
よくある質問
導入前によく寄せられる質問に、記事の最後で答えます。料金や期間はサイト規模と要件によって変わるため、判断の起点として参考にしてください。
コンテンツ管理システムの導入にはいくらかかりますか?
小規模サイトをテンプレート中心で構築する場合は、初期費用50万〜150万円程度が目安です。デザインや移行、承認、フォームを含む標準的なサイトは、150万〜400万円程度です。
会員、商品、基幹システム、多言語、複数チャネル連携を含む場合は、500万〜1,500万円以上になることもあります。そのため、CMS利用料に加えて、移行や連携、保守を含めて比べます。
無料で使えるCMSを選べば十分ですか?
無料で使えるCMSでも、目的と運用体制が合えば十分な場合があります。ただし、サーバーやテーマ、プラグインの更新とバックアップ、脆弱性対応は、誰が担うかを決める必要があります。
選ぶ際は、無料という点よりも、必要な承認、権限、検索、移行、保守を含む5年間の総額と担当範囲で判断します。
開発期間はどのくらい必要ですか?
標準的なクラウドCMSの導入は1〜3か月です。デザインやHTML適用、移行を含むサイト構築は3〜6か月が目安になります。なお、デザインとHTMLを受け取った後、4か月でリリースした事例もあります。
一方で、独自開発などでは6〜12か月以上かかる場合があります。期間は、ページ数に加えて、原稿整理や承認者数、移行元の品質、公開停止の可否によって変わります。
ヘッドレスCMSはどの企業に向いていますか?
Webサイトだけでなく、アプリやデジタルサイネージ、複数のサービスサイトなどへ同じ情報を配信したい企業に向いています。
表示側の開発体制があり、編集者が使うプレビューや公開フローも設計できることが前提です。一方で、単一サイトを短期間で立ち上げたい場合は、一体型CMSの方が運用しやすいこともあります。
開発会社には何を伝えて見積もりを依頼すればよいですか?
目的、対象サイト、ページ種類と件数、更新者・承認者の人数を伝えます。既存CMSや移行データ、必要な連携も共有します。さらに、権限や検索、フォーム、SEOの要件を示し、アクセシビリティや希望時期、予算、公開後の保守範囲も添えます。
必須の要件と将来の要件は分けて、現行のURLや画面、データ例を渡します。そのうえで、見積もりには対象外の作業と、仕様変更時の扱いも書いてもらいます。
まとめ
コンテンツ管理システムは、情報を安全かつ継続的に届けるための業務基盤です。クラウド、商用パッケージ、オープンソース、ヘッドレス、フルスクラッチには、それぞれ向き不向きがあります。
更新体制、コンテンツ構造、連携、セキュリティ、予算の5つの観点で比べると、判断しやすくなります。
成功のために最初に整理すること
最初に、誰が何を更新し、誰が承認し、どの情報をどのチャネルへ届けるかを整理します。次に、既存データの移行方針と外部システムとの連携を決めます。さらに、権限やバックアップ、脆弱性対応、アクセシビリティも要件に入れます。
見積もりは、初期費用だけでなく、ライセンスや利用料、移行、追加開発まで含めて比べます。保守や契約終了時のデータ移行も、見積もりに含めます。
候補比較から具体的な相談まで
候補を絞った後も、実際の編集作業と公開後の運用を確かめながら、導入準備を進めます。
- 候補を比較:同じ要件書をもとにした、複数社の提案
- 操作を確認:編集者によるデモと移行テスト
- 運用を改善:KPIと定期点検を続けながら、機能を段階的に追加する
入力のしやすさや承認の滞り、公開後の問い合わせ体制は、機能一覧からは判断しにくいものです。そのため、実際の操作と移行を確かめることで、導入後のつまずきを減らします。
▼関連記事一覧
・コンテンツ管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・コンテンツ管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・コンテンツ管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・コンテンツ管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について
▼RFP作成前に読みたい無料ホワイトペーパー
・業務システム開発の完全ガイドブック
・スクラッチシステム開発の完全ガイドブック
・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>


株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
