情報系システムは、社内データを判断や業務改善に結び付けるための基盤です。データを正確かつ速やかに集めて分析できれば、経営や現場の意思決定を支えられます。
一方で、定義や開発の進め方、費用、依頼先の選び方に迷う担当者も少なくありません。検討段階に合わせて、必要な項目を確認してください。
関連記事も参考になります。
・情報系システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順もご覧ください。
・情報系システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方もご覧ください。
・情報系システム開発の見積相場や費用/コスト/値段についてもご覧ください。
・情報系システム開発の発注/外注/依頼/委託方法についても参考になります。
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情報系システムの概要

情報系システムは、企業や組織が情報を集めて処理・蓄積し、共有や活用につなげるITシステムの総称です。データを業務や経営の判断に役立てる役割を担います。
情報系は、販売管理や生産管理、会計などを扱う基幹系と対比される言葉です。また、情報系システムの主な目的は、レポート作成と分析、意思決定の支援、情報共有です。
情報系システムの定義と基幹系システムとの違い
基幹系と情報系は、どちらもデータを扱いますが、役割が違います。
- 基幹系システム:受発注や在庫管理、会計処理など、日々の取引を正確に処理する
- 情報系システム:基幹系に蓄積されたデータを分析や報告に使い、判断を支える
たとえば、販売管理システムが売上を記録し、BIシステムがそのデータを集計・分析してダッシュボードに表示します。記録と分析では、役割が異なります。
両者は互いに補い合う関係で、情報系は基幹系のデータを使うことで、分析や判断に役立つ情報を提供できます。そのため、開発では基幹系とのデータ連携方法を早い段階で設計しておくことが大切です。
情報系システムの具体的な種類
種類は複数あり、役割ごとに分けられます。
- BIシステム(ビジネスインテリジェンス)・経営ダッシュボード・KPI管理システム:データを集計・分析し、重要指標を見える形にして経営判断を支える
- データウェアハウス(DWH):複数システムのデータを統合して蓄積する基盤
- 文書・ナレッジ管理システム:社内の資料や知識を蓄積し、検索・共有する仕組み
- CRM(顧客管理)・マーケティングオートメーション(MA):顧客情報や商談、対応履歴を管理して営業活動を支え、施策の自動化や効果測定にも使われる
- タレントマネジメントシステム:人材情報・スキル・評価をまとめて管理するHRシステム
開発の形は、単独で作る場合もあれば、複数を統合したプラットフォームとして作る場合もあります。
情報系システム導入のメリット
情報系システムの効果は、複数の業務場面に表れます。導入の目的に照らして、どの効果を狙うのかを先に確認しておくと、要件を絞る手がかりになります。
- 意思決定の向上:根拠のあるデータで判断でき、経営判断の質が上がる。
- 業務効率化:手作業によるデータ集計やレポート作成の工数が減る。
- 組織横断の共有:部門ごとに分かれた情報がまとまり、部門間の連携が強まる。
- 問題の早期発見:KPIの変動を監視し、業績悪化の兆候に早く気づく。
- 競争力の強化:自社に合った分析の切り口で、他社との差別化につながる。
情報系システム開発が必要な場面
社内で次のような課題が見られる場合、情報系システムの導入が改善につながる可能性があります。解決したい業務と必要なデータを先に洗い出しておくと、検討の筋道が見えてきます。
・月次の経営レポート作成に多くの工数がかかり、データ集計の効率化が急務になっている。
・複数の基幹システムにデータが分散し、横断的な分析ができていない。
・Excelによる管理から抜け出し、データをリアルタイムに見える形にしたい。
・経営層がKPIをタイムリーに確認できる環境を整えたい。
・営業・マーケティング活動の効果測定を、より高度に行いたい。
・顧客データをまとめて管理し、一人ひとりに合った対応を実現したい。
・社内の知識やノウハウを体系的に蓄積し、共有する仕組みが必要。
・人材データを生かし、人材の育成や配置を戦略的に進めたい。
・データに基づいて意思決定する文化を、組織に根付かせたい。
当てはまる課題があれば、現状の業務と期待する効果を書き出し、導入の必要性を検討します。
要件がまとまらないときは、専門家への相談も選択肢になります。
情報系システム開発の流れ

情報系システムの開発は5段階で進みます。要件定義・企画、設計、開発と進んだあと、テストを経てリリース・運用に入ります。
各段階では、データの扱いと利用者の業務を確認することが大切です。
要件定義では、利用者と活用目的、必要なデータをはっきりさせておきます。そのうえで、データ源を調べ、利用者への聞き取りを通じて、機能要件と性能・安全性などの要件を整理します。
設計では、データレイクやDWH、データマートの構成を決め、ETL/ELTでデータをどう流すかを定めます。
あわせて、画面の骨組みやアクセス権限を具体化して、セキュリティ面も詰めます。
開発では、データ連携の処理やDWHの構造を作り、ダッシュボードやレポート、必要なAPIを実装します。各機能がつながるかを確かめながら、段階的に進めます。
テストでは、基幹系との数値の整合性や権限設定、処理速度を重点的に確認します。実際の利用を想定して検証しておくと、運用開始後の問題を減らせます。
開発の進め方について詳しくは、次の記事をご覧ください。
・情報系システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順も参考になります。
情報系システム開発の費用相場
情報系システムの費用は、対象範囲や規模に加えて、機能の複雑さや接続するデータ源の数によって変わります。
規模別の費用目安
費用は規模によって大きく変わるため、区分ごとの費用と開発期間を比べておきます。
- 小規模システム(ユーザー数:数十名以下、データソース1〜3本):費用200万〜600万円、開発期間3〜6か月
- 中規模システム(ユーザー数:数十〜数百名、データソース3〜10本):費用600万〜2,500万円、開発期間6か月〜1年
- 大規模システム(ユーザー数:数百〜数千名、データソース10本以上):費用2,500万〜1億円以上、開発期間1〜3年程度
金額は概算のため、要件によって上下します。そのため、初期費用だけでなく、運用・保守の費用も含めた総額で見ることが欠かせません。
費用相場の詳しい内容は、次の記事をご覧ください。
・情報系システム開発の見積相場や費用/コスト/値段についても参考になります。
情報系システム開発会社の選び方

開発会社は、技術力だけでなく、実績や支援範囲、意思疎通のしやすさも含めて比べます。
開発会社選定の重要ポイント
主なチェックポイントは、次の3点です。
- 同種の開発実績:BIシステム・DWH・ダッシュボード等の実績があるか
- データ基盤の設計技術:ETL/ELTの設計経験があるか
- 基幹システムとの連携経験:ERPやレガシーシステムとの連携実績があるか
さらに、セキュリティ設計の実績(個人情報・機密情報保護・アクセス権限管理)と、要件定義から保守運用まで一気通貫で対応できるかも確かめます。見積りの詳しさと透明性、コミュニケーション品質(レスポンス速度・担当者の提案力)も判断材料になります。
各社の提案と見積もりを同じ条件で比較し、導入後も相談できる相手かを見極めることが大切です。
おすすめの開発会社をさらに詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
・情報系システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方も参考になります。
情報系システム開発の外注・発注ポイント
外注を円滑に進めるには、発注前の準備と契約後の管理が欠かせません。
発注前の準備と発注後の管理
発注前には、目的や必要機能、データ源、安全要件を整理したRFP(提案依頼書)を用意します。RFPには予算と希望時期も含めます。同じ条件で複数社に提案と見積もりを依頼すれば、各社の内容を比べられます。
契約形態は、要件がどこまで確定しているかに応じて検討します。作るものと条件を定めやすい場合は請負、作業内容を調整しながら進める場合は準委任が候補になります。詳細は契約内容を確認しておきましょう。
発注後は、定例で進捗と課題を確認し、仕様変更の影響や費用を合意してから、変更を仕様に反映します。データ品質の検証も継続します。さらに、リリース前には、実際の利用者が参加する受け入れテストを行い、データの正確さや権限、操作性を確かめ、必要な修正を済ませてから運用を始めます。
外注リスクと回避策
外注では、要件の食い違いや仕様の拡大など、起きやすいリスクがあります。
- 要件の認識齟齬:RFPや要件定義書の精度向上、設計段階での発注側レビュー
- データ品質の問題:開発段階からのデータ検証(マイルストーンへの組み込み)
- スコープクリープ(仕様の際限ない拡大):変更管理プロセスの徹底と、変更ごとの影響範囲・追加費用の合意
- 納期遅延:定期的な進捗確認、リスク管理会議の設置による早期のリスク特定と対処
- ベンダーロックイン:設計書とソースコードの所有権を発注側が持つことの契約明記
発注方法について詳しくは、次の記事をご覧ください。
・情報系システム開発の発注/外注/依頼/委託方法についても参考になります。
まとめ
情報系システムの検討では、解決したい課題と活用するデータを明確にし、開発範囲や費用、依頼先を比べることが重要です。要点は次のとおりです。
・情報系システムとは、データの分析・レポーティング・意思決定支援を担うITシステムの総称(BIシステム・DWH・ダッシュボード・CRM等)。
・基幹系システムとのデータ連携設計は、情報系システム開発の最重要課題の一つ。
・開発は「要件定義→設計→開発→テスト→運用」の5段階で進む。
・費用目安:小規模200万〜600万円、中規模600万〜2,500万円、大規模2,500万〜1億円以上。
・開発会社は、技術力・実績・提案力・保守体制を総合して評価し、選ぶ。
・RFPを作って複数社に相見積りを依頼し、総合的に比べる。
・発注後は、変更管理・進捗確認・データ品質検証を継続して行う。
導入効果を得るには、目的に沿った要件整理と、データ連携・運用まで見据えた計画が欠かせません。関連記事も参考にしながら、自社に必要な範囲を検討してください。
要件整理や開発会社選びについて相談したい方は、株式会社riplaへお問い合わせください。
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