OKR管理ツールの開発は、機能の中身、SaaS・ローコード・個別開発の選び方、導入の進め方、費用、開発会社の選び方に分けて考えると、全体をつかみやすくなります。方式を決める際は、社員規模、運用の成熟度、既存システムとの連携の要否を見ます。
▼関連記事一覧
・OKR管理ツール開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・OKR管理ツール開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・OKR管理ツール開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・OKR管理ツール開発の発注/外注/依頼/委託方法について
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OKR管理ツールの概要
OKRは、実現したい状態を示すObjectiveと、達成度を測る複数のKey Resultを組み合わせる目標管理手法です。
管理ツールは、目標文だけでなく、上位目標とのつながり、進捗、コメント、振り返りの履歴を一つの流れで扱います。そのため、情報がばらばらにならない点に価値があります。
OKRとMBO・人事評価の違い
OKRは、組織の優先順位をそろえ、挑戦的な目標に向けて学習する仕組みです。
- MBO・人事評価:個人の役割や成果を、評価や処遇に反映する制度として運用されることが多いです。
- 達成率の扱い:給与や査定に直結させると、安全な目標ばかりが設定されやすくなります。
- ツールの権限:目標の共有範囲、評価コメントの閲覧権限、評価期間を分けて管理します。
単なる目標台帳ではない理由
表計算ソフトでも、ObjectiveとKRの一覧は作れます。ただし、一覧を作ることと、運用を回すことは別の仕事です。
- 表計算の運用:組織変更、目標の親子関係、更新通知、変更履歴、公開範囲、1on1の記録まで扱うと、管理が複雑になります。
- チェックインと状況の把握:週次や月次のチェックインを促し、経営会議で見るべき未更新や目標の偏りを一覧で示します。
- SI現場での活用:開発案件の納期、品質、工数、収益などのKPIを、部門やプロダクトの目標とつなげられます。
OKR管理ツールの主な機能と導入効果

導入の効果は、契約しただけでは得られません。発注側が目的、更新頻度、会議での扱い方を先に決め、入力と確認を続けられる機能を選ぶ必要があります。
OKRツリー・マップ機能
会社から事業部、チーム、個人までのObjectiveとKRを、親子関係で表示します。これにより、貢献していない目標や重複した目標、担当者のいないKRを見つけやすくなります。
目標の公開範囲は、全社、部署、上長のみといった単位で分けて設定します。
役職とプロジェクトでリーダーが異なる場合もあるため、プロジェクト単位の権限も確かめておく必要があります。
チェックイン・1on1・フィードバック
進捗の記録と1on1の対話をつなぐと、目標がどう変わったかを継続して追えます。
- チェックイン:KRの数値、進捗率、信頼度、コメントを定期的に更新し、その変化を履歴に残します。
- 1on1:通知やリマインドに加え、目標に紐づく議題、次回アクション、振り返りを記録し、会議を状況報告だけで終わらせないようにします。
2025年公開の導入事例では、ガイドライン、トレーニング、オンボーディング、チェックイン方法の共有を組み合わせ、現場が自律して目標を管理する運用へ移行していました。特に、使い方を学ぶ導線が定着を左右します。
ダッシュボード・外部システム連携
進捗を把握する画面と外部データの連携は、情報の正確さを保てるかという視点で考えます。
- ダッシュボード:達成率、未更新者、部門別進捗、目標変更履歴について、経営層と現場で見る範囲を分けて設計します。
- 連携先:チャット、カレンダー、人事情報、案件・工数、会計、BIとのAPIまたはCSV連携が候補です。
- データ運用:連携の数よりも、正とするデータ、更新時期、エラー確認者を決めることが欠かせません。決めないと古い数値を見せてしまいます。
OKR管理ツールの種類と選び方
30名程度で運用を試すならSaaS、独自の承認経路や帳票を社内で作るならローコードが候補になります。
案件、人事、会計などの基幹データまで一体で扱う場合は、個別開発を検討します。
人数だけで決めず、運用の成熟度、連携の重要度、社内で保守できる体制を合わせて判断します。
OKR専用SaaS・クラウド
SaaSは、利用を始めやすいかと料金の条件を確かめたうえで、自社の導入目的に合うかを判断します。
- 標準機能:ツリー表示、チェックイン、信頼度、1on1、通知がそろっているため、短期間で試せます。
- 導入対象:運用の型を学べるので、初めてOKRを導入する組織に向いています。
- 30名の料金例:1人月額1,500円の場合、月額は4万5,000円、年額は54万円です。
- 100名の料金例:同じ価格で100名の場合は、月額15万円、年額180万円です(出典: OKRツール提供会社の公式料金表、2026年確認)。
最低利用人数、初期設定、研修、データ移行、SSO、運用支援は、別条件になり得ます。
人事・タレントマネジメント統合型
人事情報と統合する利点を生かしつつ、OKR独自の運用を保てるかを見極めます。
- 統合する情報:人事評価、従業員情報、1on1、スキル、配置といった情報に、目標管理を組み合わせます。
- データ活用:従業員マスターを別システムから移す手間が減り、人事データを活用できます。
- 機能と制度:OKRツリーや週次チェックインの機能が十分か、目標の挑戦性を評価制度から切り離せるかを確かめます。
- 運用上の注意:目標を評価欄に置き換えるだけでは、経営と現場の対話が生まれにくくなります。
ローコード・業務アプリ基盤
ローコードは、目標項目、承認経路、一覧画面、通知、帳票を、自社の業務に合わせて作りやすい方法です。
社内の担当者が改修を続けやすい反面、作成者の異動や退職後の保守が課題になります。そのため、保守を誰が担うかを事前に決め、ライセンスとAPI制限の条件、権限とバックアップの扱いも確かめておきます。
短期間で作れることと、長期にわたって運用できることは、別の評価軸です。特に、試作の段階から管理者権限と監査ログを確認しておきます。
スクラッチ・個別開発
独自のOKRツリーや複数法人の権限を組み込みたい場合は、個別開発が候補になります。案件採算、開発工数、会計KPIまで一体化する場合も、個別開発を検討の対象に入れます。
業務に合った画面を作れる反面、要件定義やテストは、責任範囲に含めて考える必要があります。脆弱性対応、障害復旧、OSやミドルウェアの更新も、責任範囲の対象です。
また、保守契約も必要になります。既製SaaSにない業務上の差別化が明確でなければ、開発費と保守費の総額に見合いません。
OKR管理ツール開発・導入の進め方

ツールの比較から始めると失敗しやすいため、まず判断内容、更新する人と時期、評価制度との分け方を決めます。そのうえで方式を比べ、1部署で1サイクルを回してから全社展開するのが現実的です。
▶ 詳細はこちら:OKR管理ツール開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
目的・対象範囲・運用ルールの整理
会議での使い方と入力の負担を考えながら、導入前に運用の前提を整えます。
- 会議ごとの役割:経営会議で見る指標、部門会議で扱う内容、1on1で扱う内容を分けて決めます。
- 運用条件:対象の組織、目標サイクル、ObjectiveとKRの数、更新頻度、信頼度の定義を決めておきます。
- 変更と公開:目標変更の承認者と公開範囲を定めたうえで、週次の更新が続くよう必須項目を絞ります。
- 現場負担:コメントや補足を任意項目にするなど、現場の入力負担を見積もります。
要件定義・データ設計・権限設計
まず現行の業務を整理し、必要なデータとアクセス範囲を設計します。
- 現行業務:Excel、スプレッドシート、会議資料、チャット通知を洗い出し、残す業務と廃止する業務を決めます。
- データ項目:Objective、KR、数値、単位、期限、担当者、上位目標、進捗、信頼度を設計します。
- 組織と履歴:コメント、更新日時、変更履歴を残すとともに、組織変更、兼務、異動、休職、退職の場合も想定しておきます。
- 権限設計:従業員マスターとの連携方法を決めたうえで、1on1メモや評価コメントは全社公開の目標と分けて扱います。
試行・評価・全社展開
最初から全社には広げず、1事業部または1開発チームで試します。SaaSの検証は2〜4週間が目安で、本番の1サイクルは1〜3か月が目安です。
ObjectiveとKRの登録率に加えて、運用状況も複数の指標で見ていきます。
- 更新:週次更新率と未更新率を確認します。
- 対話:1on1実施率と会議時間の変化を見ます。
- 接続:目標間の接続率を確かめます。
1サイクル後に、入力項目と通知頻度、権限とテンプレートを修正します。そのうえで、試行の結果から全社展開の範囲と追加費用を決めると、要件が膨らむのを抑えやすくなります。
研修・定着・改善サイクル
研修と運用担当の役割を決めておき、利用状況を見ながら定着を支えていきます。
- 研修:良いObjectiveとKRの例、挑戦的な目標、未達時の振り返り、チェックインの方法を扱います。
- 管理職:進捗を問い詰めず、障害を取り除く役割だと伝えます。
- 運用責任者:未更新の原因になりうる入力項目、会議での活用、権限設定を確認します。
- 改善:月次または四半期ごとに、利用データと現場の声を見て、画面とルールを見直します。
▶ 詳細はこちら:OKR管理ツール開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
OKR管理ツールの費用相場とコストの内訳
費用は、ライセンスに加えて初期設定、テンプレート、移行を含めて比べます。研修、連携、保守まで含めると、見積もりの全体像がつかめます。この目安は、2026年時点の公開価格と、類似業務システムの工数をもとに整理しています。
スクラッチ開発費は、エンジニア単価と一般的な工数から推定したものです。OKR専用市場の公的統計ではないため、目安として扱います。
▶ 詳細はこちら:OKR管理ツール開発の見積相場や費用/コスト/値段について
▶ 詳細はこちら:OKR管理ツール開発の発注/外注/依頼/委託方法について
既存SaaS・パッケージの費用
SaaSの費用は、利用料と導入支援を含めた初年度の総額で比べます。
- ライセンス:ユーザー数とプランで決まることが多く、公開価格の例は1人月額1,500円です。
- 年間利用料:30名は54万円、100名は180万円、300名は540万円です。
- 導入支援:初期設定、権限、テンプレート、研修、移行支援を含めて、50万〜300万円程度が目安です。
- 初年度費用:30〜100名は100万〜600万円程度のケースがありますが、製品や条件で変わります(出典: 公開料金表と導入支援条件の確認、2026年)。
ローコード開発の費用
ローコード開発では、初期費用に加えて、継続運用にかかる費用も見ておく必要があります。
- 初期費用:台帳、承認、進捗一覧、通知、簡易画面に機能を絞る場合、300万〜800万円程度です。
- 変動要因:画面数や連携数、権限の複雑さ、テスト範囲によって、金額が上下します。
- 別費用:基盤利用料、管理者教育、運用ルール設計は、別見積もりになる場合があります。
- 運用費:月次の改善工数に加えて、プラットフォームの更新費も含めて考えます。
小規模スクラッチ開発の費用
小規模開発の予算は、工数と単価から開発費を出し、そこに周辺費用を加えて見積もります。
- 試算条件:要件定義からテストまで3〜6人月、単価は月額80万〜120万円と仮定します。
- 開発部分:この条件では240万〜720万円になります。そこに、管理、UI設計、インフラ、セキュリティ、予備費を加えます。
- 予算目安:総額は300万〜1,000万円程度になります。類似システムからの推定であり、公式相場ではありません。
- 連携の影響:案件、工数、人事、会計との連携が増えると、データ調整とテストの工数も増えます。
大規模連携・保守の費用
大規模な連携では、対象範囲と契約方法に応じて、費用と期間を見通しておきます。
- 対象範囲:複数法人、海外拠点、複雑な兼務、SSO、監査ログ、HCM・ERP連携、移行を含む想定です。
- 規模・期間:6〜15人月以上、6〜12か月以上となる可能性があり、段階的なリリースにします。
- 費用:800万〜2,000万円超になる可能性があります。
- 請負・準委任:請負では変更が追加費用になりやすい一方、準委任は柔軟ですが、発注側の意思決定と管理が必要です。
- 見積内訳:開発、移行、テスト、教育、保守、SLA、変更、解約時のデータ返却を、それぞれ分けて見積もります。
要件定義と見積もりを取る際のポイント
見積もりの差は、会社の能力だけでなく、前提条件の違いからも生まれます。そのため、比較の前に、対象人数、組織、連携範囲をそろえておきます。さらに、移行データや試行期間、研修、保守の条件も、あらかじめそろえておきます。
MUST・SHOULD・WANTの切り分け
機能の優先度を整理して、初期リリースに含める範囲を決めます。
- MUST:目標登録、KR更新、権限、履歴、SSO、バックアップなど、運用と安全性に直結する機能です。
- SHOULD:1on1連携、通知設定、ダッシュボード、APIが含まれます。
- WANT:AIによる目標文の提案、高度な分析、独自ランキングです。初期リリースから外す判断もします。
どの会議で何を判断するかを書いておくと、要件が目的から外れにくくなります。
提案・デモで確認する質問
デモでは登録だけでなく、組織変更や兼務、未更新、目標の差し替え、退職者の停止、1on1メモの限定公開まで、実際に操作してもらいます。
- 機能と費用:標準機能で足りるか、追加開発が必要か、費用の単位はどうかを聞きます。
- 連携と返却:API障害時の復旧担当と、解約時の返却形式を確認します。
- AIの扱い:学習利用、保存場所、保持期間、確認者、訂正方法を聞きます。
複数社の比較と契約条件
各社の費用を比べるときは、契約条件や支援範囲をそろえたうえで見ます。
- 費用と契約:初期、月額・年額、ユーザー数、最低期間、支援、移行、連携、開発、保守、SLAを同じ単位で比べます。
- 役割:SaaS提供会社と、要件定義や連携、個別開発を担う会社では役割が異なるため、費用だけでは比べられません。
- 支援品質:業務理解、運用設計、セキュリティ、障害連絡、終了時のデータ返却を評価します。
- 追加作業:提案書にない作業は、別見積もりになる前提で確認します。
OKR管理ツールの開発会社・ベンダーの選び方
OKRの知識があるかに加え、自社の運用設計から現場への定着まで支援できるかを見ます。SaaS導入支援、ローコード構築、個別開発、既存連携では必要な能力が異なります。そのため、依頼する範囲をはっきりさせておきます。
OKR・人事・業務システムの経験
OKR導入の経験だけでなく、人事評価との分離、1on1、部門目標、プロジェクトKPIの設計経験も確かめます。
SI企業は、案件の納期、品質、粗利、工数を扱うため、業務と開発の両面から要件を聞ける体制かを確認します。実績は、社名や社数だけでなく、人数、期間、移行件数、連携方式、定着指標、導入後の改善まで見ます。
技術・セキュリティ・運用支援
導入後も安全に運用できるよう、技術対策と支援体制が整っているかを確かめます。
- 技術対策:SSO、MFA、RBAC、テナント分離、暗号化、操作ログ、バックアップ、復旧、脆弱性対応を確認します。
- 障害対応:問い合わせ担当、対応時間帯、障害情報の通知期限を、契約書で確かめます。
- 運用支援:管理者研修、テンプレート改善、利用分析、四半期レビューが含まれるかを、分けて見積もります。
- 継続体制:担当者個人の経験だけでなく、交代後も続けられる手順書と体制を確認します。
自社との適合性と拡張性
規模に合う方式を選び、将来の拡張と初期費用のバランスを考えます。
- 30名規模:大規模な個別開発を急がず、SaaSで運用ルールを固めていく方法が有力です。
- 100〜300名:SaaSに導入支援を組み合わせるか、ローコードで不足機能を補います。
- 1,000名以上・複数法人:HCM・ERP・案件管理との強い連携には、全体構成とデータ管理を含めて設計します。
将来の拡張を見据えつつも、初期導入で使わない機能は作り込まないことが、費用の抑制につながります。
▶ 詳細はこちら:OKR管理ツール開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
セキュリティ・個人情報・AI利用の確認事項

OKRには、従業員の目標や評価コメント、キャリア希望、健康や家庭事情のメモが入る場合があります。そのため、機能を比べる前に、データの目的と扱い、委託先の安全管理、アクセス制御、ログ、削除と返却の条件を確かめます。
個人情報保護委員会は、法令・ガイドラインや漏えい対応、データマッピングを公開しています。社内で確認項目を作る際の基礎になります。
権限・認証・監査ログ
従業員データを適切に扱うには、認証と記録、復旧の仕組みを確かめておく必要があります。
- 認証・アクセス:SAMLまたはOIDCのSSO、MFA、ロール別制御、退職者の即時無効化を確認します。
- 記録と公開範囲:管理者ログや変更履歴を残し、全社公開の目標と上長限定の1on1メモは分けて扱います。
- バックアップ:取得頻度、保管期間、復元テストの有無を確認します。
同ガイドラインは、ランサムウェアやサプライチェーン、人材不足を踏まえています。
2026年3月公開のIPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版では、バックアップを含む6か条などが示されています(出典: IPA、2026年)。
データ保存・委託・解約時の返却
データの保存と委託では、データセンターとバックアップの所在国、再委託先を確認します。さらに、障害時の連絡、保存期間、削除証明、解約後の返却形式も確かめておきます。
海外のAIや分析サービスへ情報を送る場合は、入力内容、目的、学習利用、保持期間、第三者提供を、契約とプライバシーポリシーで確かめます。
個人情報保護委員会のガイドラインには、外国にある第三者への提供などの論点もあります。そのため、法務や個人情報の担当者とすり合わせておきます。
AI機能の扱いと人の確認
AIを補助として使う場合でも、判断の責任と利用ルールは明確にしておきます。
- 補助機能:目標文の添削、KR候補、振り返り要約は、入力負担を減らす用途で使えます。
- 人の確認:評価や昇格をAIに自動で決めさせず、人が結果を確認・修正できるようにします。
- 利用条件:偏りや誤り、評価コメントの学習利用、保存先を確認します。
AIを使わない選択肢も含めて、利用目的と禁止事項を社内規程に定めます。
OKR管理ツール導入でよくある失敗と対策
失敗の原因は、機能の不足だけとは限りません。目標の質や会議、評価制度、管理職の行動、入力の負担が連鎖して、ツールが使われない仕組みができあがります。
四半期末に偏る更新
更新が止まる原因には、入力項目が多いこと、会議で使われないこと、数値を確認できないこと、未達を責められることがあります。
週次チェックインでは、達成率を細かく求めず、進捗、信頼度、障害、次の行動に絞る方法があります。
会議の冒頭でダッシュボードを開き、未更新者を責めずに障害を解消する議論に使うと、更新に意味が生まれます。
目標過多による優先順位の不明確さ
登録数を増やすことよりも、組織が集中するテーマが伝わる形にします。
- 目標数:ObjectiveとKRを登録し続けると、一覧が増えて重点が見えにくくなります。
- 優先順位:会社・部門・チーム・個人の各階層で、今期の重点を少数に絞ります。
- 成果指標:活動量よりも、顧客価値や品質、納期、売上、利益などに近いKRを選びます。
- 確認材料:上位目標との関係とデータの出所を必須にし、スローガンだけの登録を減らします。
OKRの評価への転用
OKRの目的と人事評価の役割を区別し、進捗を安心して共有できる運用にします。
- 未達の扱い:人事評価に直結させると、難しい目標や進捗の悪い情報を共有しにくくなります。
- 評価材料:OKRは学習と優先順位のすり合わせに使い、評価では役割、成果、行動、周囲への貢献も見ます。
- 公開範囲:目標の進捗は広く共有し、評価コメントや1on1メモは限定公開にします。
- 制度変更:人事、経営層、現場の管理職に説明し、試行中に匿名の意見を集めます。
OKR管理ツールに関するよくある質問
導入前によく寄せられる疑問を取り上げます。最適な方法は規模や既存システムで異なるため、自社の要件と運用ルールに置き換えて検討します。
社員数が少ない会社でもOKR管理ツールは必要ですか?
必要性は、社員数よりも、目標数、組織の分散、会議の頻度、既存の管理方法で決まります。30名程度でも、複数のチームが同じ優先順位に向かい、目標が表計算やチャットに分散しているなら、SaaSを小さく試せます。
経営者と全員が毎週直接確認できている段階なら、運用ルールを整えて、導入を急がない選択肢もあります。
SaaSとスクラッチ開発はどちらが良いですか?
標準的なOKR運用を短期間で始めるならSaaS、既存の人事・案件・会計データと独自ルールを統合するなら個別開発が候補です。
初期費用だけでなく、月額費用、保守、セキュリティ、更新、社内運用者の人件費を含めて判断します。
SaaSを1サイクル試し、不足する機能をはっきりさせてから、ローコードや個別開発へ進む方法もあります。
OKRの達成率を人事評価に使ってもよいですか?
達成率だけで人事評価を決める運用は、おすすめできません。OKRは、挑戦的な目標を置き、前提が変われば見直し、未達から学ぶ仕組みだからです。
評価する場合は、結果だけでなく、役割、難易度、環境変化、行動、チームへの貢献を別の基準で確かめます。
ツール上でも、目標の進捗と評価者のコメントは、別の公開範囲に設定します。
OKR管理ツールのAI機能は使っても安全ですか?
AI機能を導入する場合は、管理の方法を確かめながら、利用の対象を検討します。
- データ管理:学習利用、保存場所、保持期間、再委託先、人の確認、ログ、削除方法を確認します。
- 試し方:評価コメントや個人情報を入れず、匿名化した目標文の添削や要約から試します。
- 対象範囲:生成結果の誤りや偏りを確かめてから、利用を広げます。
導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
目安は、SaaSの試行が2〜4週間、本番導入が1〜3か月、ローコードが2〜5か月、小規模スクラッチが4〜8か月です。人事、案件、会計、SSOの連携や、複数法人、移行データの品質、社内の意思決定の速さによって、期間は変わります。
期間を短くするには、初期リリースを絞り、1部署で試行したうえで、データ移行と権限設計を早めに確かめます。
まとめ:規模・運用・連携要件によるOKR管理ツールの選定
OKR管理ツールは、組織の優先順位をそろえ、進捗の確認と対話を続けるための業務基盤です。選定時は、社員規模に加えて、運用成熟度、既存システムとの連携、セキュリティ、社内の保守体制を確認します。
最初に決める三つの判断軸
対象規模は、30名、100名、1,000名などのどこに当たるかを確認します。組織構造や、チェックインや1on1の運用状況、人事・案件・会計・SSOとの接続範囲も見ておきます。
方式の候補は、標準化して早く始めるならSaaS、自社の承認や帳票に合わせるならローコード、独自データと業務を統合するなら個別開発です。
小さく試してから全社へ広げる進め方
限定した範囲から始めて、運用状況を確かめながら対象を広げます。
- 目的、対象範囲、目標サイクル、必須項目、公開範囲、評価制度との関係を整理します。
- 1部署で1サイクルを試し、更新率、1on1実施率、目標の接続率、会議での活用を確認します。
- 現場が毎週使い、経営とチームが同じ情報を見て対話できる状態を先に作ります。
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会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
