保育園・幼稚園向けの園児管理システムは、園児台帳、施設ごとの制度対応、現場の運用をつなぐ構成にすると、重複入力や転記ミスを減らせます。
主要機能、方式と費用、進め方、安全管理、導入効果の順に、2026年時点の公開料金と公的資料をもとに判断の目安を示します。
▼関連記事一覧
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・保育園・幼稚園向け園児管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・保育園・幼稚園向け園児管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・保育園・幼稚園向け園児管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について
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保育園・幼稚園向け園児管理システムの概要
園児管理システムは、園児の情報を安全に蓄積し、保育・事務・保護者対応で再利用する仕組みです。名簿を電子化するだけでなく、園児台帳を共通マスタにすることで、重複入力や転記ミスを減らせます。
園児台帳を共通マスタにする仕組み
台帳には、氏名や生年月日、住所といった基本情報に加え、家族・緊急連絡先、入園日、認定区分、保育時間を登録します。健康情報、配慮事項、写真、同意履歴も含めます。
登録した情報は、連絡帳、健康記録、帳票、請求、緊急連絡の各画面で再び使える設計にします。たとえば緊急連絡先を変更したとき、台帳だけでなく職員画面や緊急連絡先一覧にも反映されれば、更新漏れを防ぎやすくなります。
紙やExcelの限界を補う役割
紙台帳やExcelは小規模園でも始めやすいものの、複数の帳票への転記や最新版の判別、電話やFAXで届いた変更を台帳に反映する手間がかかります。さらに、職員ごとに管理方法が違うと、退園・転園・進級の時期に確認作業も集中します。
システム化で目指すのは、紙をなくすことそのものより、安全に関わる情報を最新の状態で共有し、記録に取られていた時間を保育に充てることです。
主要機能の必要範囲

必要な機能は、園の課題と制度によって変わります。見るべき点は、園児台帳の情報を登降園、保育記録、保護者連絡で再利用できるかです。ほかの業務も次のとおり確かめます。
- 健康・安全:園児の健康記録と安全管理の情報を、台帳と連携して扱えるかを確かめます。
- 請求・帳票:保育料や延長料金の請求と、自治体へ出す帳票に台帳の情報を使えるかを確かめます。
機能の数よりもデータ連携を優先すると、導入後の入力の手間を抑えられます。
園児台帳・出欠・登降園の一体化
園児台帳で認定区分、保育時間、アレルギー、服薬、送迎者、同意状況まで管理できると、実務に役立ちます。
- 記録方法:QRコード、ICカード、タッチパネルなどから選べます。
- 受付内容:欠席・遅刻・早退・お迎え変更を扱えます。
- 時間集計:延長保育の時間を、請求や出欠一覧へ連携する仕組み。
打刻だけを電子化しても、延長料金や出欠一覧に反映されなければ、別の集計作業が残ります。
連絡帳・保育記録・帳票の再入力防止
保育記録には、連絡帳、日誌、指導計画のほか、個人記録、成長・発達記録、要録、写真もあります。
理想は、台帳やクラス情報を帳票へ連携させ、職員が観察した内容だけを入力できる形です。
- テンプレート:園ごとに変更できるかを確かめます。
- 検索・保管:過去記録の検索と、年度更新後も参照できる保管。
入力欄を増やしすぎると、導入後に記録の時間がかえって増えることがあります。
健康・安全、保護者連絡、請求への段階的な広げ方
健康・安全では、体温、食事、アレルギーに加えて、排便、午睡、事故・ヒヤリハット、緊急連絡も扱います。
午睡センサーやスマート検温は、記録を補う役割を担います。ただし、安全の確保は、目視確認や異常時の連絡手順と合わせて設計することが前提です。
- 保護者連絡:お知らせ、アンケート、行事の出欠、写真の共有、緊急連絡、多言語対応を確かめます。
- 請求・決済:保育料、延長料金、食費、用品費などの請求と、口座振替。
請求や決済まで含めるなら、料金ルールと例外処理を先に整理しておきます。
施設種別ごとの要件の違い
保育園、幼稚園、認定こども園、公立園、企業主導型では、帳票、料金計算、権限、自治体連携がそれぞれ異なります。施設の種別をひとまとめにして選ぶと、標準機能が合わず、Excelへ戻る可能性があります。
発注する側は、制度と現場の流れの両方から要件を定めます。
保育園の登降園・延長保育・給付関連の確認項目
保育園では、日々の運用と請求をつなぐため、業務と帳票の両面を確認します。
- 日々の運用:標準・短時間認定、延長保育、欠席・遅刻・早退、給食、午睡、健康記録。
- 集計・帳票:登降園時刻の延長保育・請求への連携と、出欠や自治体提出帳票の確認。
欠席の連絡を職員がすぐ確認できるよう、通知を設計することも安全面で欠かせません。
幼稚園の教育記録・預かり保育・保護者対応
幼稚園では、教育課程や指導計画、成長記録、要録のほか、預かり保育、行事、バス運行、お知らせも扱います。
- 預かり保育:利用時間と料金を正確に集計できるかを見ます。
- 記録と公開:教育記録の年度引き継ぎや、写真・行事案内の公開範囲。
- バス運行:乗車名簿と欠席情報を食い違わせない運用。
認定こども園の複数制度と年齢区分の扱い
認定こども園では、教育・保育の利用区分、保育時間、給食、預かり、延長、保護者負担が複数のルールで動きます。利用区分は園児ごとに異なるため、認定区分を台帳で持つことが前提になります。
制度は改定されることがあるため、改定後も過去の記録を正しく残せるかを、導入前に見ておく必要があります。
- 区分連携:年齢や利用区分に応じた、帳票・請求・連絡先の切り替え。
- 制度更新:設定の更新と、過去年度データを上書きせずに残す保存方法。
公立園・複数園のネットワークと統合管理
公立園や複数園では、権限の分離と施設をまたいだ運用を両立できるかを確認します。
- 権限管理:施設ごとの権限と、本部の集計権限を分けます。
- 運用基盤:自治体指定帳票、監査対応、端末管理、ネットワーク接続、保守窓口を含めます。
- 閉域網:閉域網を使う場合は、端末、認証、障害時の連絡経路を一体で確かめます。
- 施設追加:施設の追加や統廃合のあとも、施設・クラス・年度のデータがつながった構造。
SaaS・パッケージ・ローコード・スクラッチの比較
方式は、標準化の度合い、独自帳票の有無、園数、予算、導入期限によって変わります。
標準的な業務を早く始めたい場合はSaaS、設定の自由度と管理性を重視する場合はパッケージが候補です。
独自の児童票を短期間で作りたい場合はローコード、複数制度や外部連携を含む大規模な案件はスクラッチが候補になります。
SaaS型の短期導入と標準化
SaaS型は、園内にサーバーを構築せず、月額料金でサービスを使う方式です。
初期費用を抑えやすく、更新やバックアップを自園だけで担わずに済みます。
- 始めやすい業務:園児台帳、連絡帳、欠席連絡などから導入できます。
- 事前確認:独自帳票、料金計算、権限、オフライン運用、解約時のデータ返却。
標準機能に業務を合わせられるかは、デモだけでなく、実際の1日の流れで確かめます。
パッケージ型の管理性と設定自由度
パッケージ型では、管理性と設定の自由度を、保育業務への適合や運用の負担と合わせて比べます。
- 設定:保育業務向けの機能を土台に、施設設定や帳票設定を加えます。SaaSより運用に寄せやすい場合があります。
- 保守:導入設定、サーバー・端末の保守、更新対応も必要になります。
- 費用・支援:ライセンス料に加え、保守契約、設定変更、法改正時の更新、問い合わせ対応の時間帯も比べます。
- 引き継ぎ:担当者が異動しても、設定を引き継げる資料を残します。
ローコード・部分カスタムの独自帳票対応
独自項目を追加できる範囲と、導入後に保守できる条件を分けて確認します。
- 追加内容:独自の児童票、健康項目、記録画面、帳票を、比較的短い期間で追加できます。
- 部分調整:標準の園児台帳を使い、一部だけを現場の書式に合わせれば、全体を作り直す必要はありません。
- 保守条件:開発者が替わったあとの保守と利用ライセンスを、契約前に確かめます。バックアップ、復旧、他システム連携も対象になります。
- 長期利用:作れることと、長く使い続けられることは、別々に評価します。
独自業務が多い場合のスクラッチ開発
標準サービスでは要件を満たせない場合の選択肢です。たとえば、複数法人の統合管理、自治体独自の帳票、独自の請求・決済、基幹システムとのAPI連携などが該当します。
要件定義、設計、開発、テストの各段階を管理する必要があります。移行、教育、保守も管理の対象です。
制度改定や端末の更新、脆弱性への対応も含めて、5年程度の総保有コストで判断します。
費用相場と開発期間の目安
費用は既製サービスか個別開発かで変わります。
公開料金の例では、園児台帳や保護者連絡を中心とするSaaSが月額3,000円台から、複数のオプションを含むプランが月額3万円台までです。
この数字は、調査時点で公開されていた例であり、市場全体の平均ではありません。
比べるときは、園児数・定員、施設数、機能、端末の条件を揃えます。移行、研修、帳票、保守、決済手数料も合わせて比べます。
▶ 詳細はこちら:保育園・幼稚園向け園児管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
SaaSの月額を機能と課金単位に分けた比較
公開料金は、課金の単位と含まれる機能・支援がサービスごとに異なるため、例を分けて比べる必要があります。
- 定員別の例:定員に応じた段階料金があります。
- 支援別の例:台帳・成長記録・連絡帳を含む基本プランは月額5,000円、伴走支援付きは月額30,000円です(出典:各サービスの料金ページ、2026年8月確認)。
- 追加課金:登降園、請求、午睡、シフト、バス、端末レンタルが有償なら、年間予算には基本料金以外の費用も含めます。
- 課金単位:定員課金、園単位の定額、職員数課金、機能ごとの追加課金を同じ表で比べます。
料金ページで定員別の金額を公開しているサービスでは、30名まで月額3,300円、31〜60名は月額5,500円、61〜100名は月額8,800円の例があります(出典:各サービスの料金ページ、2026年8月確認)。
カスタム開発の費用は300万円から4,000万円程度までの幅
民間の公開概算では、園児管理と登降園を中心にした構成が300万〜600万円です。保護者アプリを追加すると600万〜1,200万円、請求まで含めると1,200万〜2,000万円とされています。
写真、指導計画、行政連携を含む大規模な構成では、2,000万〜4,000万円程度とされています(出典:保育ICTシステム開発費用の民間概算記事、2026年確認)。
これは正式な見積もりではありません。
- 費用を左右する要因:園数、帳票、外部連携、監査ログ、セキュリティ要件によって変わります。
- 開発期間:2〜4か月から10〜16か月程度まで幅があるため、開園日や年度替わりから逆算して計画します。
複数園の公的調達と補助金の比較の注意点
自治体の契約例と補助制度は、対象や条件が異なるため、観点を分けて確かめます。
- 公的調達:対象園数と契約範囲を確かめ、1園の料金や開発費とは区別して扱います。
- 補助制度:対象機能、端末購入、自治体ごとの申請条件を確かめます。
自治体調達の実例では、複数の公立園向けの契約上限が897万6,000円、サービス利用料が870万1,000円、月額124万3,000円でした。準備期間は約2か月です(出典:江戸川区「保育園業務支援システム導入および運用保守業務」実施要領、令和7年度)。
これは複数園の契約上限であり、1園の料金やスクラッチ開発費へ換算できません。
補助基準額の資料例では、導入する機能数に応じて1施設20万円、40万円、60万円、80万円です。端末購入などを併せる場合は、70万円、90万円、110万円、130万円となります(出典:こども家庭庁「令和7年度保育関係補正予算の概要」、2025年)。
対象事業者、補助率、申請時期、月額利用料の扱いは自治体で異なります。契約前に、担当窓口へ確かめておきます。
園児管理システムの導入・開発の進め方

導入は、契約を結んだあとも続く作業です。
まず、現状整理、要件定義、方式比較を進めます。
次に、試行を行い、データ移行と研修を経て、全園展開と改善へ進みます。
紙やExcelをそのまま取り込むと、重複や表記の揺れが残ります。そのため、データの責任者は園側に置きます。
紙・Excel・電話の業務の洗い出し
最初の2〜4週間で、台帳、出欠、連絡帳、指導計画を洗い出します。また、請求、帳票、電話・紙・FAXの例外処理も対象です。
誰が、いつ、どの情報を、どこへ入力し、誰が確認するかを記録しておきます。たとえば「お迎え変更」なら、保護者連絡から担任への共有、引き渡し確認、記録保存までを書き出します。
要件定義でのMust・Should・Couldの区分
要件は、必須のMust、できれば実現したいShould、将来検討するCouldに分けます。Mustには、安全や運営に欠かせない条件を置きます。
- 安全・連絡:健康情報の権限、欠席通知、緊急連絡先の変更履歴。
- 運用・出力:指定帳票、バックアップ、障害時連絡、保存期間。
- 契約・連携:CSVやAPI、導入支援、解約時のデータ出力。
RFPや比較表には、園児、家族、職員の項目を明記します。さらに、クラス、年度、料金、出欠の項目を加え、画面、帳票、権限まで書き込みます。
小規模な試行と、移行・研修の分けた検証
全園一斉に切り替えず、1園または1クラスで4〜8週間の試行を行います。入力時間、保護者の利用率、通知漏れ、誤入力、紙との二重管理の量を測ります。
- データ移行:重複削除、氏名統一、退園者の扱い、写真・同意履歴の紐付け、テスト移行、本番移行。
- 研修:役割ごとの操作練習と、導入後の問い合わせ窓口を用意します。
全園展開後の月次の運用見直し
全園展開後は、利用率だけでなく、業務の質と安全も見ます。具体的には、作成時間、電話・紙の件数、請求の修正を月次で追います。ほかに、アプリ利用率、残業、データの重複率も見ます。
入力しにくい画面や二重管理があれば、設定、入力項目、マニュアル、運用ルールを見直します。
開発会社・ベンダーの選び方の確認項目
機能表の丸印の数よりも、園の業務とデータを理解して運用を設計できるかを見ます。
SaaS導入支援と個別開発では責任の範囲が異なるため、分けて比べます。
保育施設の業務理解と導入実績
候補先が、自園に近い制度や規模の保育園、幼稚園、認定こども園、公立園を経験しているかを確認します。
実績の件数だけでなく、機能、データ移行、帳票の調整、導入後の改善について聞きます。
現場職員が登園、お迎え変更、午睡、月末請求の操作を試せると、評価しやすくなります。
移行・研修・導入後サポートの範囲
導入時の作業と、運用開始後の支援を分けて見積もり、費用の範囲を確かめます。
- 導入準備:初期設定、データ整形・移行、帳票、端末、ネットワーク費用。
- 定着支援:職員研修、保護者説明会、問い合わせ・障害対応、更新費用。
「導入支援込み」とうたう場合でも、訪問回数、対象者、研修時間、追加作業の単価が不明なことがあります。さらに、年度更新や職員の交代時の研修も確認します。
データの所有権・出力・契約終了時の扱い
園児情報は、園や法人にとって重要な業務データです。継続利用と契約終了に備えて、データ管理の条件を確かめます。
- 出力・返却:台帳、保護者情報、出欠、記録、請求履歴をCSVなどで出せるか。費用と返却形式も確かめます。
- 保管・削除:バックアップ期間、保管地域、削除証明の有無を確認します。
- 委託・復旧:委託先、障害時の復旧目標、監査ログの閲覧可否。
- 運用引継ぎ:園側で運用を引き継げる資料を残しておきます。
契約の前に、開発者が替わったあとの保守や、利用ライセンスの条件を確かめておきます。10年ほど使い続ける前提で、契約条件を読み直します。
▶ 詳細はこちら:保育園・幼稚園向け園児管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
▶ 詳細はこちら:保育園・幼稚園向け園児管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
▶ 詳細はこちら:保育園・幼稚園向け園児管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について
セキュリティと個人情報保護の確認項目
園児の健康情報や家庭の状況、写真を扱うため、認証マークの有無に加えて、中身を一つずつ確かめる必要があります。
個人情報保護委員会のガイドラインは、リスクに応じた安全管理措置を求めています(出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」、2026年6月改正確認)。
権限・認証・履歴による閲覧範囲の制御
必要な情報は役割によって異なります。園長、主任、担任、看護職では、必要な情報が違います。事務職、本部、保護者でも、見える範囲は違います。健康情報は必要な職員だけに見せ、保護者には自分の子どもの情報だけを表示します。
- 認証・端末:多要素認証、強固なパスワード、自動ロック、IP制限を確かめます。
- アカウント:退職・異動時の停止とログイン履歴。
- 記録・公開:変更履歴と写真の公開範囲を確認します。
変更前後の値と変更者を追える監査ログは、誤入力や情報漏えいの調査に役立ちます。
暗号化・バックアップ・障害対応の契約前確認
通信と保存時の暗号化、バックアップの頻度は、契約前に確かめます。ほかに、保管先、復旧テスト、障害通知、復旧目標も見ておきます。
障害が起きたときに備えて、紙や電話、暫定記録へ切り替える手順も用意しておきます。保護者への連絡をシステムだけで行うと、障害時に情報が届かない可能性があります。
委託先の安全管理、再委託、データの削除・返却、事故報告の期限も、契約に含めます。
導入で失敗しやすいケースと対策
失敗は、要件と運用の準備不足から起こりやすくなります。機能が高くても、入力が多すぎたり、データが未整理だったり、例外処理が残ったり、改善を担当する人がいなかったりすると、定着しません。
現場を置き去りにしたトップダウン導入の回避
園長や本部だけで決めると、担任、看護職、事務職、送迎担当の負担や例外処理が要件から抜け落ちます。
- 現場参加:代表の職員が、要件定義と試行に加わります。
- 業務シナリオ:登園、変更連絡、午睡、降園、月末締めの流れで試します。
- 操作配慮:職員を責めず、画面や手順を簡素にします。
マスタ未整理と二重管理への対処
紙やExcelには、氏名の表記の揺れ、重複した園児、古い連絡先、退園者、クラス名の違いが含まれます。未整理のまま移すと、誤登録や通知先の間違いにつながります。
移行前に正本の台帳、項目の意味、更新担当、確認期限を決めます。テスト移行のあとは、園側で件数と内容を照合します。
特に、本番後も紙を残すなら、正本を決めておかないと二重管理が固定化してしまいます。
非機能要件と障害時の業務への備え
機能だけを見ていると、不安定な通信環境で使えるか、同時利用の人数、復旧にかかる時間、退職者アカウントの停止方法が曖昧になります。
- 性能・利用環境:可用性、表示速度、対応端末、アクセシビリティ。
- 保護・運用:バックアップ、監査ログ、個人情報保護、サポート時間。
システムが止まったときも、欠席の受付、緊急連絡、登降園の確認を紙や電話で続けられるよう、手順を訓練しておきます。
導入効果の測定指標

効果は、電子化したかどうかより、業務時間、安全性、情報の正確性、保護者連絡の品質で測ります。増えた作業があれば、それも含めて評価します。
導入前の1か月、試行後、全園展開後を同じ条件で比べます。園児数や行事の繁忙期も記録します。導入すれば必ず時間が減るとは限りません。
時間と作業量の測定
導入前後の負荷を比べるために、作業時間、連絡件数、利用状況を記録して整理します。
- 時間:連絡帳・日誌・帳票、登降園集計、月末締め、残業。
- 件数:電話・FAX・紙の連絡、請求修正、転記回数。
- 保護者利用:アプリ利用率と未読率。
欠席確認にかかる時間や、1件の情報を転記する回数を測ると、改善箇所が見えてきます。
情報の正確性と安全に関する指標
誤入力、重複、連絡先の更新漏れ、帳票の差し戻しを確認します。アレルギー確認や午睡記録の漏れ、事故報告の遅れも対象です。
数字が改善しても、記録を省略していれば意味がありません。月次会議で記録を抜き取って確かめ、現場の負担や保護者の問い合わせも見ます。
3年TCOと現場の定着の評価
費用対効果は、初期費用と月額に加えて、3年の総保有コスト(3年TCO)で評価します。3年TCOには、端末、ネットワーク、移行、研修、保守を入れます。さらに、決済手数料、追加開発、習得時間、解約時の出力も加えます。
安価でも利用率が低ければ、効果は限られます。一方で、月額が高くても作業をまとめ、記録や保護者対応が改善するなら、目的に合う場合があります。
半年ごとに指標と現場の声を見直し、使わない機能を減らすことも改善です。
よくある質問(FAQ)
料金や補助制度は更新されるため、契約を予定している時点の資料と自治体の案内を確認します。
小規模な保育園でも園児管理システムは必要ですか?
必要性は、園児数より、重複入力、連絡漏れ、帳票、請求、健康・安全記録の負担やリスクで判断します。
小規模園には、定員別の低額なサービスや、台帳と連絡帳からの段階的な導入という選択肢があります。導入前に1週間の作業時間と紙の件数を測ると、費用との釣り合いを判断しやすくなります。
園独自の帳票がある場合はスクラッチ開発が必要ですか?
必ずしも必要ではありません。標準サービスの帳票設定、CSV出力、ローコード、部分カスタムで対応できる場合があります。
帳票が法令や自治体への提出用か、園内の参考用かを分けます。入力データの再利用と制度変更への対応を確認して、開発範囲を決めます。
園児管理システムに補助金は使えますか?
使える可能性はありますが、対象機能、補助率、申請者、期限、端末や初期設定費の扱いは、制度と自治体によって異なります。
こども家庭庁の資料に機能数に応じた補助基準額があっても、全国一律の条件で交付されるとは限りません。契約前に募集要項を読み、交付決定の前に発注や支払いができるかを確認します。
AI機能を園児管理に使っても安全ですか?
文章校正、翻訳、記録の要約、写真整理の補助には使えますが、安全判断や発達評価をAIだけに任せるべきではありません。
入力データの学習利用、保存場所、委託先、出力の確認者、誤りの訂正方法を確認します。保育者が回答を確認し、最終判断と記録の責任を持つ運用にします。
まとめ
園児管理システムは、台帳を中心に、登降園、記録、健康・安全がつながるかを確認します。ほかに、保護者連絡、請求、帳票とのつながりも確かめます。
施設ごとに制度対応が異なるため、現場の流れと自治体・法人の要件を先に整理します。
優先課題を一つに絞った小さな開始
SaaSは短期導入と標準化、パッケージは設定の自由度、ローコードは独自帳票、スクラッチは複雑な連携や制度対応という観点で比べます。
費用は月額や初期費用だけでなく、端末、移行、研修、保守、決済、データ返却を含む3年TCOで見ます。現場の代表者と一緒に、要件定義と試行を進めます。
入力時間、連絡件数、請求修正、利用率、重複率、残業時間を測り、導入後も改善を続けます。
安全管理とデータの将来利用の確認
健康・アレルギー情報や写真を扱うため、権限、認証、暗号化、変更履歴を確認します。バックアップ、障害連絡、委託先も確かめます。
契約終了時の返却・削除や、AI・外部連携で渡すデータと確認者もはっきりさせます。園児と保護者の情報を正確かつ安全に使い続けられることを基準に選びます。
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・【2026年最新版】AI駆動開発の完全ガイドブック
会社紹介
株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。
