事業継続管理システム開発の完全ガイド

事業継続管理システムは、重要業務の依存関係、計画の運用、訓練後の改善を一つにまとめ、平時から復旧後までの判断を支えるシステムです。

全体像から運用までを順に取り上げます。各テーマの詳しい内容は、次の関連記事をご覧ください。

▼関連記事一覧
・事業継続管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・事業継続管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・事業継続管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・事業継続管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

事業継続管理システムの全体像

平時のリスク整理、有事の状況収集と判断、復旧後の訓練結果の改善を4層で示した図。
平時から復旧後までを一続きの管理として捉えられます。

事業継続管理システムは、平時のリスク整理、有事の状況収集と判断、復旧後の訓練結果の改善を支える業務基盤です。緊急連絡網はその一部にすぎません。そこで、製品名で一括りにせず、自社に必要な管理レイヤーを分けて捉えると、過不足のない要件を作りやすくなります。

重要業務と依存関係の把握

業務を重要度で分け、停止による影響と継続条件を確かめておくと、復旧計画の優先順位を決められます。

重要業務が止まる原因や依存先をたどれるよう、次の項目を業務ごとに整理しておきます。

  • 重要業務:会社全体の業務を優先度の高いものとそれ以外に分けたうえで、売上・顧客への影響、停止許容時間、法令・契約要件を見極めます。
  • 復旧目標:業務ごとに、目標復旧時間のRTOと、復旧するデータ時点を示すRPOを設定します。
  • 依存関係:担当者や代替要員、拠点、設備を業務に紐付けます。システムやデータ、通信、仕入先も、業務との関係を書き出します。

この整理を進めると、特定の担当者に手順が集中していないか、同じ拠点や通信経路に機能が集まっていないかも把握できます。

計画書を実行できる運用への転換

計画書を実行できる運用にするには、計画や手順書の版と承認履歴をシステムに登録しておきます。緊急連絡、被災状況、経営層向けダッシュボードも扱います。加えて、訓練の参加状況や課題、是正措置も管理します。

発災時に誰がどの画面を見て、どの基準で継続・停止・代替拠点への切替を判断するかまで定めます。計画を保存するだけでは、実行できる運用にはなりません。

異動・退職、拠点・取引先の変更は、平時のうちにマスタに反映しておきます。また、訓練は半年に1回または年1回行い、発見した課題には担当者と期限を付けて、完了まで追跡します。

事業継続管理システムの定義とBCP・BCM・DR・安否確認との違い

事業継続管理システムは、BCP文書をデータとして保管するだけでなく、BCMという管理活動を続けさせる仕組みです。一方で、安否確認やバックアップだけでは、再開の判断や訓練後の改善まで完結するとは限りません。

BCPは計画、BCMは改善を続ける活動

BCPとBCMは役割が異なります。文書を保管するだけでは、担当者や前提条件の変化を計画に反映しにくくなります。

  • BCP:災害・感染症・停電・サイバー攻撃の中で重要業務を継続し、早期復旧する計画です。
  • BCM:重要業務の分析から教育・訓練、点検・是正、経営層の見直しまでを回す活動です。
  • 機能選び:版管理、訓練記録、是正措置の期限管理を重視するなら、BCM管理機能を中心に選びます。

ISO 22301:2019とJIS Q 22301:2020は、対応・復旧・継続的改善を含むマネジメントシステムを扱っています(出典:ISO 22301:2019/日本規格協会、2020年)。

DRと安否確認の層の分け方

DRと安否確認は対象が異なるため、別の層として考えます。両方を導入しても、再開に必要な情報や人員が結び付いていなければ、判断や復旧が止まります。

  • DR:主にITシステムやデータを障害・災害から復旧する対策です。遠隔地バックアップ、冗長構成、自動切替、復旧手順、RTO/RPOを扱います。
  • 安否確認:従業員の安全状況や出勤可否を集計し、初動連絡を速めます。
  • 連携設計:別々に導入する場合も、重要業務を共通キーにして結び付けます。

回答を数分で集計できても、人員・設備・データが分からなければ経営判断は止まります。また、バックアップがあっても、復旧担当者への連絡や代替要員の確保がなければ作業を始められません。

事業継続管理システムの種類と選び方

種類は、解決したい業務課題に合わせて選びます。安全確認、重要業務の依存関係の把握、基幹システムの自動切替のどれを目指すかで、構成と費用が変わります。

BCM専用SaaS・パッケージ型

標準機能では、重要事業、拠点、人員を管理します。設備や取引先、リスクに加え、訓練と是正措置も扱います。なお、クラウド型は、遠隔地から使いやすく、サーバーの運用や更新を自社で抱えにくい点が利点です。

BCPを初めてシステム化する企業や、Excel台帳を段階的に置き換えたい企業に向いています。ただし、業界固有の判断基準や既存の人事・拠点・認証基盤と、完全に一致するとは限りません。

発注側は、標準機能に合わせる範囲と、設定・API連携・追加開発で補う範囲を、デモと業務シナリオで確かめます。

安否確認・危機管理型

地震や特別警報などを起点に従業員へ通知し、回答を自動集計します。スマートフォンやメールで早く訓練を始められ、連絡網の属人化を解消したい企業に適しています。

設備被害の報告や掲示板を備える構成もあれば、アンケートや組織階層を扱う構成もあります。一方、安否情報だけでは、業務の優先順位や在庫・設備・取引先、復旧手順を管理できない場合があります。

将来のBCM管理やDRとの連携に備え、APIや認証連携の有無を先に確認します。さらに、CSVなどのデータ出力も見ておきます。

バックアップ・DR・高可用性型

IT復旧では、バックアップを取るだけでなく、その後に実際の業務を再開できるところまで見通す必要があります。

  • 主な機能:バックアップと遠隔地保管、冗長化、自動切替を備え、復旧演習も行います。
  • 利用構成:売上・給与・物流・顧客対応への影響が大きい企業や、復旧目標が厳しい企業で重要です。BCM専用SaaSや安否確認と組み合わせる場合もあります。
  • 復旧確認:バックアップの有無だけでなく、復旧の対象と順序を検証します。認証基盤、ネットワーク、改ざん対策、担当者、復旧先も確かめます。

たとえば、公開事例では、約1.8mの浸水で社内機器と紙帳票が被災したあと、別拠点からクラウド上のデータにアクセスし、3日後に重要データを復旧しています(出典:通信事業者の公式導入事例、2026年更新)。

ポイント

目指す姿が安否確認か、依存関係の把握か、自動切替かで候補の種類を絞ります。構成と費用が変わるため、まず解決したい業務課題を一つに定めます。

事業継続管理システム開発・導入の進め方

企画・要件定義から設計・開発・連携を経て、テスト・訓練・リリースへ進む工程図。
復旧条件を固めてから構築と実効性の確認へ進みます。

重要業務と有事の判断を定義してから、標準機能、連携、追加開発の順に決めると、失敗しにくくなります。また、企画から改善までを一つのプロジェクトとして進めます。情シスだけでなく総務や事業部門も加わり、拠点責任者と経営層にも参加してもらいます。

▶ 詳細はこちら:事業継続管理システム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

企画・要件定義で決める事項

まず、災害、感染症、停電などの想定シナリオを洗い出します。通信障害やランサムウェア、主要取引先の停止も、想定に含めます。

重要業務ごとに、復旧の条件と代替拠点・手段を定めます。

要件が曖昧なまま機能を選ぶと、導入後のカスタマイズが膨らみます。そこで、要件を「必須」「できれば」「今回は対象外」に分けておきます。

必須要件には、管理者権限の冗長化、複数の通知経路、認証連携を含めます。加えて、操作ログやバックアップ、データ出力も必須にします。障害時の連絡体制も、必須要件として入れておきます。

個人情報を扱う場合は、保存場所と暗号化、アクセス制御を定めます。委託先の管理や、退職者データの削除ルールも決めておきます。

  • 対象シナリオ:災害や障害の想定を洗い出す
  • 復旧条件:RTO・RPOと必要人員を決める
  • 責任範囲:復旧責任者と社外連絡の要否を定める

設計・開発・連携の段階化

標準機能で足りる範囲と独自要件を分け、方式と連携内容を段階的に決めます。

  • 導入方式:標準SaaS、パッケージ設定、個別開発の順で検討します。
  • 標準機能:台帳と訓練を回せるなら、最初から全面的なスクラッチ開発は不要です。
  • 独自要件:必要な業務だけAPI連携や追加画面で補うと、初期費用と保守負担を抑えやすくなります。
  • 連携設計:人事・勤怠・拠点・資産と、項目や表記、異動の反映時期をそろえます。グループウェア、ID、安否確認、バックアップも対象です。
  • 停止時の運用:連携停止時の手動登録とAPI認証情報の管理を決め、二重入力や古い連絡先の残存を防ぎます。

テスト・訓練・リリースによる実効性の確認

テストから段階展開まで、次の内容を記録しながら、実効性を確かめます。

  • 障害テスト:通常操作だけでなく、管理者不在、通信経路の一部停止、連携遅延、通知不達、認証障害、遠隔地アクセスを想定します。
  • 結果記録:合否に加え、復旧時間、回答率、未登録者、誤権限、手順の分かりにくさを記録します。
  • 段階展開:リリース後、全社展開の前に一部の事業部や拠点で訓練し、課題を直してから対象を広げます。
  • 訓練履歴:案内、回答、未回答者への再通知、経営判断、復旧手順、振り返りを残します。

▶ 詳細はこちら:事業継続管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

ポイント

標準機能で足りる部分と、個別に作る部分を分けられるかが判断の目安です。分けにくい要件が多いときは、先に要件を整理し直してから、機能の選定に進みます。

事業継続管理システムの費用相場とコスト内訳

費用は、安否確認だけを使うか、重要業務・依存関係・訓練・DRまで一体で管理するかで変わります。初期費用と月額・年額は分けて見ます。さらに、初期設定、移行、連携、訓練支援、保守、SMSなどの従量料金も含め、3年間の総額で比べます。

▶ 詳細はこちら:事業継続管理システム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

▶ 詳細はこちら:事業継続管理システム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

公開されているSaaS料金の目安

公開されている料金の例は、対象人数、拠点、重要事業、管理範囲によって異なります。料金表で確認した時点も併記します。

  • 安否確認A:初期費用0円、10IDで月額1万円(税込1万1,000円)です(出典:公式サービス料金表、2026年8月確認)。
  • 安否確認B:初期費用22万円(税込)、月額1万1,440円(税込)からです(出典:公式サービス料金表、2026年8月確認)。
  • BCM専用SaaS:従業員500名・1拠点・重要事業1つで月額5万9,000円です(出典:公式料金表、2026年確認)。
  • BCM専用SaaS:10拠点・重要事業2つで月額11万円、5つで月額18万5,000円です(出典:公式料金表、2026年確認)。

安否確認プランの料金は、人数や通知経路によって決まります。設備確認、掲示板、管理者数も、料金を左右します。一方、BCM専用SaaSは、重要事業と人、設備、取引先の管理に加え、訓練や見直しも含む料金です。

追加開発・スクラッチ開発の推定費用

専用開発費は、案件ごとに違います。次の金額は、一般的な業務システムの類似案件を基にした推定で、事業継続管理システム固有の見積実績ではありません。

  • 安否確認・連絡のみ:SaaS導入は初期0円から数十万円程度です。
  • 標準機能のBCM:導入費用は数十万円から200万円程度が目安です。
  • 機能追加:人事・認証連携、独自帳票、権限、訓練ワークフローは300万〜700万円程度です。
  • 専用システム:小〜中規模は700万〜1,800万円程度、多社・多拠点や基幹連携等を含むと1,800万〜4,000万円以上の場合があります。

推定値は、要件、工数、セキュリティ、テスト範囲で変わります(出典:類似業務システムの公開相場を基にした推定、2026年)。

見落としやすいランニングコスト

月額料金以外の費用も含めて、比較の条件をそろえて確認します。

  • 導入・運用支援:初期アセスメントや文書移行、マスタ整備、個別連携、教育が発生する場合があります。
  • 従量・復旧費:バックアップ容量やSMS・音声通知の従量料金に加え、提供側の障害時に料金へ含まれる復旧支援の範囲も確認します。
  • 3年総額:「初期費用+月額費用×36か月+追加費用」で計算します。人数や拠点、重要事業数、データ量、連携本数をそろえて比べます。

訓練設計・立会い、24時間365日サポートも、費用が生じることがあります。とくに、訓練や更新が別契約で利用できない安価なプランでは、BCMの実効性を確保できないことがあります。

ポイント

比べる基準は3年間の総額です。月額の安さだけでなく、訓練や連携、保守が別料金になっていないかも見ておくと判断しやすくなります。

開発会社/ベンダーの選び方

選ぶときは、機能数や知名度より、有事に自社の業務を再開できるかを確かめます。候補には実際の訓練シナリオを示してもらい、登録から振り返りまでをデモしてもらいます。

通知、状況報告、経営判断、代替手段への切替、復旧を一通り試せば、カタログだけでは分からない差が見えてきます。

業務設計力と支援範囲の確認

画面開発に加えて、業務の整理と稼働後の支援が自社の必要範囲を満たすかを確かめます。

  • 業務設計:BIA、重要業務の優先順位、RTO/RPO、代替拠点、権限移譲、訓練設計を、どこまで整理できるかを見ます。
  • 支援範囲:要件定義、現場ヒアリング、ワークショップ、稼働後の訓練・改善のどこまで支援するか確認します。
  • 連携体制:BCM管理、安否確認、クラウドバックアップ、HA・DR、セキュリティ監視の不足機能を連携できるかどうか。
  • 統括責任:複数の提供元を使う場合は、全体を束ねる責任者がどこにいるかを確かめます。

可用性・セキュリティ・復旧責任の確認

災害時にも使えるかという可用性と、情報保護・復旧の責任範囲を、事前に確認します。

  • 可用性:データセンターの地域分散やバックアップ方式、復旧目標を確認します。障害通知の窓口、保守時間、サービスレベルも見ておきます。
  • 利用継続:管理者が1人だけの構成や、認証基盤の停止でログインできない構成に注意します。
  • 情報保護:個人・健康情報を扱う場合は、暗号化やアクセス権、監査ログを確認します。脆弱性対応、委託先、データ所在地、解約時の返却・消去も見ます。
  • 復旧確認:ランサムウェア対策として、本番と同時に暗号化・削除されず、復旧演習で実際に戻せることを確認します。

連携性と将来の移行性の確認

導入時の連携と、将来サービスを移行する場合のデータの持ち出しを確認します。

  • 連携と拡張:人事マスタやID基盤との接続、CSV・API入出力を確かめます。組織階層や拠点が増えたときの料金と性能も確認します。
  • 連携仕様:非公開の場合は項目一覧、頻度、エラー時の再送、手動補正を質問し、見積書に記載してもらいます。
  • データ返却:サービス終了や方針変更に備え、文書・訓練履歴・監査ログを標準形式で持ち出せるか確認します。
  • 移行費用:他の仕組みへ移る際の支援費用も確認し、長期運用のリスクを見積もります。

▶ 詳細はこちら:事業継続管理システム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

ポイント

候補を選ぶ際は、機能数より、有事に自社の業務を再開できるかを基準にします。登録から振り返りまでのデモで、カタログに出ない差を確かめます。

導入後の運用とよくある失敗

更新と総合訓練、想定シナリオ、結果と是正、経営レビューを循環で示した図。
訓練で見つけた課題を次の更新と訓練に戻します。

価値は、導入日よりも、更新と訓練が続くかどうかで決まります。運用責任者や部門管理者、システム管理者、経営層の役割を定め、更新・訓練・レビューを予定表に組み込みます。

要件丸投げ・連携費の見落とし・訓練不足

要件整理を製品や開発会社に丸投げすると、重要業務や停止許容時間、復旧の判断者が定まらず、機能の使い道も決まりません。そこで、現場と経営層が、業務を止められない理由と最低限の継続状態を言葉にします。

初期費用だけを見ると、データ移行や連携、訓練、SMS、保守、バックアップ容量を見落とすことがあります。

RFPには、対象人数や拠点、重要業務、連携対象を記載します。通知経路と訓練回数、3年総額も書きます。そのうえで、同じ条件で見積もりを取ります。

訓練・更新・経営レビューの運用

運用の周期、訓練シナリオ、訓練後の記録を決めて、改善につなげます。

  • 更新と総合訓練:人員・拠点・設備・取引先を月次または四半期ごとに確認し、総合訓練を少なくとも年1回行います。
  • 想定シナリオ:大規模災害のほか、管理者不在や認証障害、通信断、委託先停止、サイバー攻撃の短時間訓練も組み入れます。
  • 結果と是正:回答率、初動時間、判断の遅れ、手順不足、復旧不能データを記録し、課題に担当者と期限を付けて未完了分を経営レビューへ報告します。

内閣府が重視するサイクルでは、方針、計画、運用の後に、訓練から見直しまでの3段階が続きます。

  • 訓練:想定シナリオで演習し、手順と連絡の実効性を確かめます。
  • 点検・是正:訓練や更新で見つかった課題を直します。
  • 見直し:経営層のレビューで計画と体制を改めます。

2026年の検討会では、経営中枢機能、サプライチェーン対策、取り組み企業の社会的評価が論点です(出典:内閣府「事業継続ガイドライン改定等に関する検討会」、2026年)。

ポイント

判断の目安は、更新と訓練を続けられる体制があるかどうかです。運用責任者や部門管理者の役割を導入前に決めておくと、その確認がしやすくなります。

事業継続管理システムに関するよくある質問(FAQ)

導入を検討する企業から寄せられることの多い疑問に、順に答えます。

適した方法は、自社の規模やリスクによって変わります。そこで、まず現在の連絡・復旧・訓練のうち、どこが最も弱いかを判断します。

中小企業でも事業継続管理システムは必要ですか?

必要です。従業員が少ない企業ほど、知識・設備・権限が担当者や一拠点に集中しやすく、不在時の影響が大きくなるためです。

安否確認と連絡、重要業務一覧、代替担当者、クラウドバックアップから始められます。そのうえで、訓練で不足を確かめながら対象範囲を広げます。

SaaSとスクラッチ開発はどちらが良いですか?

標準業務で早く訓練を始めたい場合は、SaaSが候補になります。一方、独自の復旧判断や複雑な既存連携が競争力・継続性に直結する場合は、追加開発やスクラッチを検討します。

最初から全機能を個別開発する必要はありません。SaaSやパッケージでMVP(Minimum Viable Product)を稼働させてから、固有要件を段階的に追加する方法もあります。

システム導入が一律の必須条件ではありません。ISO 22301は事業継続マネジメントシステムの要求事項を定め、重要業務の分析、計画、訓練、評価、改善を実行できる仕組みを求めます。

紙や表計算で運用する方法もあります。ただし、拠点や関係者が増えるほど、証跡・版管理・是正措置を一括で扱うシステムの効果が高まります。

事業継続の訓練はどのくらいの頻度で行いますか?

最低でも年1回の総合訓練を計画します。さらに、異動や組織変更が多い企業は、四半期ごとの短時間訓練やマスタ確認も組み合わせます。

地震、洪水、感染症、停電、サイバー攻撃、管理者不在など複数のシナリオを試します。そのうえで、回答率・初動時間・復旧時間・手順不足を改善につなげます。

まとめ

導入前に押さえる要点

事業継続管理システムは、BCP文書や安否確認、重要業務の依存関係、復旧手順をつなぎます。さらに、バックアップや訓練、是正措置とも結び付け、平時から有事、復旧後までの判断を支えます。

自社の重要業務と停止許容時間を決め、安否確認・BCM管理・DRのどこが不足しているかを診断します。

最初に行うべきアクション

選定では、機能数だけでなく、RTO/RPOや複数の通信経路、管理者の冗長化を確認します。認証連携、バックアップ、監査ログ、データ返却、障害時にどこまでを誰が受け持つかも、確かめておきます。

費用は、初期・月額・連携・訓練・保守を含む3年総額で比較します。また、導入後の更新と訓練を続けられる運用体制も、成功の条件です。

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会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

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執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。