DigitalOceanのシステム開発の完全ガイド

DigitalOceanでシステムを作るには、仮想マシンやPaaS、データベース、ストレージを組み合わせ、業務アプリを動かす環境を組み立てます。

その規模は、業務要件、構成するサービス、運用体制によって決まり、小規模な検証から高可用性の本番環境まで変わります。

▼関連記事一覧
・DigitalOceanのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・DigitalOceanのシステム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・DigitalOceanのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・DigitalOceanのシステム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

DigitalOceanのシステムの概要

DigitalOceanは、アプリケーションを動かすクラウド基盤で、完成済みの業務パッケージではありません。

業務フローに合わせて、顧客管理、受発注、予約、申請、在庫、会員管理などのシステムを開発します。そのうえで、必要な計算資源やデータ保存先を組み合わせ、一つのシステムに仕上げます。

業務パッケージではないクラウド基盤

会計や販売管理などの業務パッケージは、標準機能を導入して使います。これに対し、DigitalOceanは仮想マシンやアプリ実行環境、データベースなどの部品を提供します。

部品や業務機能の選定、保守の担当は、利用者側で設計します。独自の業務をシステム化しやすい一方で、要件定義や運用設計が不十分だと、稼働後の負担が膨らみます。

小規模な検証から本番運用までの段階的な拡張

まずは少数の仮想マシンやアプリ実行環境で試し、利用者数やデータ量に応じて、データベースやロードバランサーを加えたり、複数ノードやコンテナ基盤へ広げたりできます。また、開発環境と本番環境も分けられます。

2026年1月から仮想マシンは秒単位で課金され、最低60秒または0.01ドルのいずれか高い方が適用されます(出典: DigitalOcean公式Droplet料金表、2026年8月確認)。

DigitalOceanの主な構成要素と選び方

DigitalOceanの仮想マシン、PaaS、マネージドDB、ストレージの役割を4枚のパネルで示した図。
運用をどこまで任せるかが、各サービスを選ぶ目安になります。

構成は、自社でどこまで運用を担うかから考えます。自由度を優先するなら仮想マシン、デプロイやOS管理を軽くしたいならアプリ実行基盤が候補です。

データの重要度、障害時の復旧時間、開発者の経験も、料金と同じく判断材料になります。

自由度の高い仮想マシンのDroplets

DropletsはLinuxベースの仮想マシンで、Webサーバー、API、バッチ、管理画面、開発環境などを自由に構築できます。

ソフトウェアのバージョンやミドルウェアを指定できるので、既存システムとの互換性を保ちやすい構成です。一方で、OSパッチ、ファイアウォール、侵入対策、ログ保管、バックアップ復元、容量監視は運用側の責任になります。

電源を切っても課金は止まらず、リソースを破棄するまで課金されます。

インフラ運用を減らすPaaSのApp Platform

App Platformでは、デプロイやアプリ公開をマネージドで任せられます。

  • デプロイ:Gitリポジトリやコンテナイメージから公開でき、ビルドやスケールの一部も任せられます。
  • 開発への集中:少人数のチームで、サーバー設定より業務機能の開発を優先したい場合に適します。
  • 利用機能:自動SSL、継続的デプロイ、ロールバック、メトリクスなどを使えます。

コンテナ内のローカルファイルは、デプロイや置き換えで失われます。そのため、画像や帳票はオブジェクトストレージ、業務データはマネージドデータベースに保存します(出典: DigitalOcean公式App Platformドキュメント、2026年7月確認)。

DB運用を切り出す選択肢のManaged Databases

Managed Databasesでは、対応するデータベースエンジンをクラスタとして利用でき、日次バックアップやポイントインタイムリカバリ、SSL暗号化、自動フェイルオーバーも使えます。

高可用性には待機ノードが必要で、単一ノードのままでは障害に強くなりません。そのため、復旧目標に合わせて、待機ノードやバックアップ保持期間、復元テストを組み合わせます。

DOKS・Spaces・ネットワークによる本番構成の整備

本番構成は、処理基盤、ファイル保存先、ネットワーク・運用機能を組み合わせて整えます。

  • DOKS:複数ノードでコンテナアプリを動かし、Web・API・ワーカーを分けたり水平スケールしたりできます。
  • Spaces:画像、添付ファイル、帳票を保管するS3互換ストレージです。
  • アプリとデータ:各役割に応じたサービスを組み合わせます。
  • 運用保護:VPC、Cloud Firewalls、SSH鍵、多要素認証、監視、バックアップを加えます。

Spacesは月5ドルからで、250GiBの容量と1,024GiBの外向き転送量が基本料金に含まれます(出典: DigitalOcean公式Spaces料金表、2026年7月確認)。

通信はロードバランサーに集め、App PlatformかDropletsでアプリを動かします。業務データはManaged Databasesに、ファイルはSpacesに保存します。

DOKSはKubernetesの知識が必要なので、最初から採用しなくてかまいません。

ポイント

迷ったときは、自社でどこまで運用を担うかを先に決め、その範囲に合うサービスを選びます。仮想マシンとアプリ実行基盤の二択なら、この基準で比べるほうが判断しやすくなります。

DigitalOceanで構築できるシステムの種類

DigitalOceanの基盤は、特定の業務だけに限られません。システムの種類によって、必要な性能、データ管理、権限、運用体制が異なります。

構成は、機能の多さより、業務上の失敗をどこまで減らすかを起点に決めます。

社内申請・顧客管理・予約管理

社内申請、顧客管理、予約管理、案件管理は、利用者数や同時接続数を見込みやすく、小規模から始めやすい領域です。

認証と部署・役職ごとの権限を設計し、検索、CSV入出力、変更履歴も組み込みます。Excelをそのまま画面に置き換えると、重複登録や承認漏れが残ります。そのため、現行業務の例外処理も整理します。

受発注・在庫・帳票の業務システム

受発注や在庫管理では、在庫引当や返品、分納の扱いが品質を左右します。締め処理、帳票出力、外部サービス連携も、品質に響く要素です。

整合性を守るため、登録と更新はデータベースのトランザクションとして設計します。あわせて、変更者と変更時刻を監査ログに残します。

ファイルはアプリのローカル領域ではなくSpacesなどに分けておくと、複数台構成へ移行しやすくなります。

SaaS・API・AI機能を含むWebサービス

SaaSやAPIでは、利用者ごとのデータ分離と認証トークンが重要です。レート制限、メトリクス、段階的なリリースも欠かせません。

負荷が予測しにくい場合は、Web処理と非同期ワーカーを分け、キューやキャッシュを導入します。AI機能では、機密データの保存場所と入力のマスキングを決め、推論結果の検証と利用上限も定めます。

2026年は推論基盤やエージェント向けの機能が拡張しています。ただし、AI導入が業務改善につながるとは限らないため、検証できるデータと責任者を先に定めます。

DigitalOceanのシステム開発の進め方

要件定義、方式選定と最小構成の設計、実装・移行・受入試験の順を示す3工程の図。
構成を決める前に業務と非機能要件を固める流れです。

開発の成否は、クラウドを選ぶ前に要件と責任分界を決められるかで左右されます。そのため、要件、非機能要件、運用体制を整理してから、サービスを選びます。

この順番で進めると、作った後に構成をやり直すリスクを減らせます。

▶ 詳細はこちら:DigitalOceanのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順

要件定義での業務と非機能要件の固定

まず、利用者や業務フロー、承認経路を洗い出します。そのうえで、例外処理、連携先、データ量、同時接続数も整理します。

続いて、目標復旧時間のRTOと、復元できる時点を示すRPOを決めます。稼働時間や保管期間、監査ログは、この段階で定めておきます。個人情報の範囲とアクセス元の制限も、同じ段階で決めます。

紙やExcelでの業務を、そのまま移すのではなく、重複や不要な承認を整理して要件に変換します。

方式選定と最小構成の設計

既存のSaaSやパッケージで要件の大部分を満たせるなら、導入期間や制度変更への対応も含めて比べます。一方、独自の業務やAPI連携が価値になる場合は、スクラッチ開発や既存OSSの拡張を検討します。

MVP(Minimum Viable Product)では、認証、主要業務、権限を優先します。また、エラー処理、変更履歴、最低限のバックアップも押さえます。最初から複雑なコンテナ基盤を導入する必要はありません。

まずは少数のDropletsまたはApp Platformで利用状況を測り、必要になった段階で複数台構成やDOKSへ移行します。

実装・移行・受入試験の一つの計画

実装から切り替えまでを一つの計画にまとめます。環境管理、移行、試験を並べ、切り替えの判断も、その流れの中で扱います。

  1. 環境と納品物:開発工程に合わせて構成を管理します。
  2. データ移行:マスタのクレンジング、旧新件数、文字コード、タイムゾーン、添付ファイル、権限の引き継ぎが対象です。
  3. 受入試験:正常系のほか、負荷、通信断、権限誤設定、バックアップ復元、二重送信、途中保存、障害通知まで試します。
  4. 切り替え:重要業務では、並行稼働か小部門からの段階移行を選び、切り戻しの条件を先に決めます。

環境変数や秘密情報はソースコードに埋め込まず、開発、検証、本番を分けます。IaCやCI/CD、DB移行、監視アラート、障害時の連絡経路を、納品物として管理します。

海外リージョンでは、保存地域と委託契約を確認し、顧客との約束や社内監査要件も照らし合わせます。クラウド側の認証取得は、確認材料の一つにとどまります。

ポイント

迷ったときは、サービスを選ぶ前に業務要件と非機能要件、運用体制が決まっているかを基準にします。決まっていなければ、構成を後から作り直す可能性が高まります。

DigitalOceanのシステム開発の費用相場

費用は、DigitalOceanの利用料と開発・運用の人件費を分けて考えます。クラウド料金が月数千円でも、総額は要件定義や画面設計、データ移行で変わります。テスト、監視、問い合わせ対応も、費用に加わります。

この相場は、業務システム一般の相場と、DigitalOcean構成の設計・実装を組み合わせた編集部の推定です。要件や為替、リージョンによって変わり、税や稼働時間でも変動します。

▶ 詳細はこちら:DigitalOceanのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について

構成別に見るクラウド利用料

クラウド利用料は、検証、小規模本番、可用性を高めた構成に分けて試算します。

  • 検証環境:Basic Dropletは月4ドルからで、短時間の作成・破棄を含め月1,000円から5,000円程度の場合があります。
  • 小規模本番:アプリ用仮想マシン、DB、バックアップ、ロードバランサー、ストレージ、監視を含め月2万円から8万円程度です。
  • 可用性重視:WebやAPIを2台以上にし、ロードバランサー、待機DB、ログ保管、外部監視を加えると月8万円から30万円程度です。
  • DOKS:コントロールプレーンは無料、Basicノードは月12ドルからです。高可用性オプションは月40ドルです。

検証環境の金額は、本番の冗長性を表すものではありません。

2026年8月時点で、一般用途向けの専用CPU Dropletには月63ドルのプランがあります。料金はスペックと台数に応じて増えます(出典: DigitalOcean公式Droplet料金表、2026年8月確認)。

Kubernetes構成では、ノード、ロードバランサー、ブロックストレージ、転送量を合算します(出典: DigitalOcean公式Kubernetes料金表、2026年8月確認)。

規模と連携数で変わる開発費

開発費と期間は、機能と規模で変わります。

  • 小規模な社内システム:100万円から300万円、1か月から3か月程度。
  • 受発注・在庫・業務管理:500万円から1,500万円、3か月から8か月程度。
  • 高可用性SaaSや基幹連携:1,500万円から5,000万円以上、6か月から18か月程度。

小規模には認証やCRUD、CSV、簡易な権限が含まれます。中規模では、複数権限や外部API、帳票が加わります。データ移行、バックアップ・監視も含まれます。

高可用性の構成では、DOKSと複数環境が含まれます。監査ログや性能試験、段階移行も加わります。

保守費と見えにくい費用

保守費と追加費用は、開発費に対する割合、作業範囲、海外利用の条件に分けて確認します。

  • 保守の基準:保守費とクラウド利用料を分けて見積もります。
  • 開発800万円の場合:保守は年間120万円から160万円(月10万円から13万円程度)。クラウドは月2万円から15万円で、監視、緊急対応、追加改修も加えます。
  • 保守の作業範囲:OSパッチ、脆弱性対応、バックアップ復元テスト、障害当番、問い合わせ対応のどこまでを含めるかを決め、作業項目と対応時間を明記します。
  • 海外クラウド:為替変動、データ転送、ログ保管、バックアップ世代数、追加ストレージ、監視、緊急時の人員も確認します。

運用保守は、初期開発費の年15%から20%を目安にし、クラウド利用料は別途加える考え方が現実的です。

最小構成で契約してから高可用性を後で加えるより、RTOとRPOに合う複数案を比べたほうが、予算とリスクを説明しやすくなります。

ポイント

月額の利用料だけで比べると、開発費や保守費が抜けた見積もりになりがちです。開発費、保守費、クラウド利用料を分けて比べられるかを、判断の基準にします。

セキュリティと運用の確認事項

業務アプリの安全性を中心に、アプリ側の対策、復元テスト、監視、移行手順で囲む図。
予防・復旧・継続の観点を組み合わせて備えます。

基盤の認証やセキュリティ機能があっても、業務アプリの安全性は完成しません。そのため、基盤、開発側、利用企業の責任分界を文章にして残します。さらに、誰が何をいつ確認するかまで、運用手順に落とし込みます。

認証取得とアプリ側の対策の切り分け

基盤の認証情報とアプリ側の対策は分けて考え、扱う情報に応じて確認します。

  • 基盤の認証情報:公開されている情報を見ます。
  • アプリ側の対策:権限、入力値検証、暗号鍵管理、監査ログ、脆弱性パッチ、委託先管理を、別途行います。
  • 個人情報・決済情報:保存地域、契約、アクセス権、削除依頼、事故時の報告手順を個別に確認します。

DigitalOceanは、Trust PlatformでSOC 2、SOC 3、Global PRPなどを公開しています(出典: DigitalOcean Trust Platform、2026年8月確認)。

SOC 2などの公開情報は、基盤サービスの管理策を確認する材料です。

復元できる状態までのバックアップと監視の設計

バックアップは、復元できて初めて意味を持ちます。

  • 復元テスト:復元先、所要時間、権限、整合性確認、担当者を決め、定期的に試します。
  • 保管条件:DBとファイルを別々に保存するなら同じ時点へ戻せるか確認し、重要業務では別リージョン、保持期間、改ざん防止、削除権限の分離も検討します。
  • 監視対象:CPU使用率、エラー率、応答時間、キュー滞留、ディスク残量、証明書期限、バックアップ成否を確認します。

通知が多すぎると、重要な障害が埋もれてしまいます。そのため、緊急度と対応者を設定し、月次でアラートの有効性を見直します。

撤退可能性と引き継ぎの確保

納品物として管理するのは、ソースコードや標準的なDBバックアップ、IaCです。加えて、コンテナ定義、環境変数一覧、監視設定、運用手順も含めます。

独自サービスに依存する部分は、代替方法と移行手順を記録しておきます。契約では、ソースコードと設計書の権利、リポジトリ管理者、アカウント所有者を決めます。請求情報と、解約時のデータ返却・消去も、あわせて決めます。

ポイント

判断の基準は、基盤、開発側、利用企業の責任の範囲を文書にしたうえで、その通りに運用できるかどうかです。基盤側の認証は、アプリ側の対策の代わりにはなりません。

DigitalOceanの開発会社・ベンダーの選び方

開発会社は、サーバー構築の経験の有無よりも、業務要件を説明できるかで判断します。データ移行やセキュリティ、障害対応、CI/CD、納品後の引き継ぎまでを確認の対象にします。

特に障害対応は、クラウド料金が安くても、夜間に復旧できなければ業務上の損失が大きくなるため重要です。

構成単位で見るDigitalOceanでの実績

「利用経験がある」という回答で終わらせず、どのサービスの組み合わせを扱ったかを確認します。

DropletsとManaged Databases、App Platformの継続的デプロイ、DOKSでの複数コンポーネント運用では、必要な知識が異なります。

負荷試験、バックアップ復元、障害訓練、データ移行、監査ログを実施した事例も尋ねます。

見積書と納品物への運用設計の盛り込み

見積書は、一式金額だけでなく、工数と単価を工程ごとに分けて示します。対象は、要件定義やUI設計、アプリ実装、インフラ設計、テストです。移行、教育、保守も、別の行として分けます。

納品物には、要件定義書、基本設計書、テスト仕様書、ソースコードを含めます。加えて、IaCやデプロイ手順、バックアップ復元手順、監視設定、障害時の連絡先も含めます。

追加費用の条件、無料保守の範囲、休日対応、SLA、再委託の有無も、契約前に確認します。

保守体制と責任分界の明確化

契約前に、保守時間や障害対応、日常作業、アカウント管理の担当を分けておきます。

  • 対応時間と障害対応:平日日中、休日、夜間の要否を決め、一次対応と原因調査の担当を定めます。
  • 運用作業:OSやクラウドの更新、アプリの脆弱性修正、証明書更新、容量拡張、アカウント棚卸しを分担します。
  • 所有権とアクセス:アカウントは発注者が所有し、リポジトリや請求情報へアクセスできる状態にします。

▶ 詳細はこちら:DigitalOceanのシステム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方

▶ 詳細はこちら:DigitalOceanのシステム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

ポイント

開発会社は、業務要件を説明できるかで判断します。障害対応まで答えられるかも、あわせて見ると迷いにくくなります。

2026年は、推論やエージェント、ベクトル検索、GPU処理などのAIワークロードを、クラウドで扱う動きが強まっています。

DigitalOceanも2026年4月にAI-Native Cloudを発表し、推論やエージェント向けの機能を拡張しています。

最新機能の採用を目的にせず、まず業務のどの判断を支援するのかを決めます。そのうえで、入力データの権利と保存場所、誤回答時の責任を定めます。

DigitalOceanが向いている企業

小規模から中規模のWebサービスや業務システムを、透明性のある料金で素早く立ち上げたい企業に向いています。

開発者がアプリとインフラの両方を理解し、必要な部分だけマネージドサービスを使い分けたい場合にも合っています。MVPから始めて利用状況に応じて拡張すれば、初期投資と学習コストを抑えられます。

慎重に比較したい企業

厳格な国内保存要件や特殊な商用ミドルウェア、複雑な大規模基幹連携、24時間の高度な運用体制が必要なら、複数のクラウドやオンプレミスを比べます。

必要なリージョン、認証、契約条項、サポート窓口を確認します。満たせない要件は、アプリの工夫で無理に補わないことが大切です。

採用しない判断も含めて、要件への適合性と総保有コストで決めます。

よくある質問(FAQ)

DigitalOceanのシステムを検討する際によく挙がる疑問に、導入前に判断できる形で答えます。

DigitalOceanのシステムは本当に安いですか?

小規模な検証やWebアプリの初期構成では、サーバー料金を抑えやすい選択肢です。ただし、本番ではDB、バックアップ、ロードバランサー、監視、保守の人件費が加わります。

開発費、月額利用料、保守費、障害時の損失を含むTCO(総所有コスト)で比べます。

顧客情報や個人情報を置いても問題ありませんか?

情報の種類と保存地域を見たうえで、契約、アクセス制御、暗号化、監査ログ、削除手順を個別に確認して判断します。

基盤側のSOCなどの情報は有用ですが、アプリ側の脆弱性や権限ミスを解決するものではありません。個人情報保護法や顧客要件がある場合は、法務や情報システム部門と委託先の管理を行ってから採用します。

App PlatformとDropletsはどちらがよいですか?

OSやミドルウェアを細かく管理するならDroplets、インフラ運用を減らしてコードのデプロイに集中するならApp Platformが基本です。

App Platformは永続ファイルを保持しないため、DBやファイルは別サービスに分けて置きます。移行性やチームのスキル、障害対応の担当者も含めて選びます。

最初からKubernetesを使うべきですか?

小規模なシステムや初期検証では、最初からKubernetesを使う必要はありません。複数サービスや複数環境、水平スケール、標準化したデプロイが必要になった段階で、DOKSを検討します。

採用する場合は、ノード数や永続ストレージ、監視、更新、障害の切り分けを担える体制かを確認します。

まとめ

DigitalOceanでは、仮想マシンやPaaS、マネージドデータベース、コンテナ基盤、ストレージを組み合わせて、業務アプリやWebサービスを構築できます。

小さく始めやすい一方で、本番運用では可用性やバックアップ、監視、セキュリティ、データ移行、保守体制を設計しておく必要があります。

判断の基準はTCOと責任分界

目安は、検証が月数千円、小規模本番が月2万円から8万円、冗長化した本番が月8万円から30万円程度です。開発費や保守費は、これとは別に発生します。

Droplets、App Platform、Managed Databases、DOKSを、要件と運用体制に合わせて選びます。

見積では、初期開発とクラウド利用料、保守を分けます。監視や移行、教育、障害対応も、項目ごとに分けておきます。

業務要件と非機能要件の整理

導入時は、要件、構成候補、開発会社の順に確認し、業務改善に合う方法を判断します。

  1. 要件を整理する:利用者、業務フロー、データの種類、同時接続数、RTO・RPO、保存地域、予算、保守時間を一枚にまとめます。
  2. 構成案を比べる:最小構成、可用性を高めた構成、将来拡張を見込む構成の3案を比較します。
  3. 開発会社を確認する:実績、納品物、引き継ぎ、障害対応の内容を見ます。

DigitalOceanの採用を目的にせず、業務を安全かつ継続的に改善できるかを基準に判断します。

▼関連記事一覧
・DigitalOceanのシステム開発の進め方/やり方/流れや方法/手法/工程/手順
・DigitalOceanのシステム開発でおすすめの開発会社/ベンダー6選と選び方
・DigitalOceanのシステム開発の見積相場や費用/コスト/値段について
・DigitalOceanのシステム開発の発注/外注/依頼/委託方法について

 

会社紹介

株式会社riplaでは、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを、構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルによる高い要件定義力・システム設計力を活かし、事業成果の最大化に伴走します。

また、当社独自の開発テンプレート「Boxシリーズ」による標準機能の高速開発と、AI駆動開発の独自フレームワーク「GoDD」による独自機能のAI実装を組み合わせることで、低コスト・短期間で開発を実現いたします。

もし、システム開発やプロダクト開発に関するご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・サービス概要資料のURLはこちら >>>
・お問合せページのURLはこちら >>>
・お役立ち資料のURLはこちら >>>

執筆者プロフィール
張田谷凌央
張田谷凌央

株式会社ripla 代表取締役CEOとして、システムパッケージ活用、システム開発、データ分析、生成AI活用、SaaS開発、アプリ開発、EC構築など、幅広い領域で企業のDX推進と事業成長を支援している。事業会社でIT・DXを経験したプロフェッショナルが集う株式会社riplaにおいて、お客様の事業・ユーザー・業務に最適化したオーダーメイド型システムを構想策定・要件定義から開発・改善まで一気通貫で支援し、単なるシステム納品にとどまらず、クライアントと同じ目線で事業成果の最大化に向けた伴走支援を行う。早稲田大学卒業後、ラクスル株式会社、LINEヤフー株式会社にて事業開発やDX推進などに従事した後、株式会社riplaを創業。